保険による積立!メリット・デメリットをFPが解説

一口に保険といっても、「掛け捨て型」と「積立型」の2つのタイプがあるのをご存知でしょうか?今回は、ファイナンシャルプランナーの坂本卓也(所属:ブロードマインド株式会社)が「積立型」の保険に焦点を当て、通常の貯金や投資信託による積立とは何が違うのか、また、保険で積み立てること...

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一口に保険といっても、「掛け捨て型」と「積立型」の2つのタイプがあるのをご存知でしょうか?今回は、ファイナンシャルプランナーの坂本卓也(所属:ブロードマインド株式会社)が「積立型」の保険に焦点を当て、通常の貯金や投資信託による積立とは何が違うのか、また、保険で積み立てることのメリット・デメリットについて解説します。

■保険で積み立てるとはどういうこと?積立型の代表的なものとは?

一般的に保険とは、保険会社が契約者から保険料を集めて、被保険者(保険の対象者)の身に何かあった時に保険金が支払われるものと認識されている方がほとんどでしょう。では、保険で積み立てるとはどういうことなのでしょうか?

実は、保険会社はただお金を集めて有事の際に支払うだけでなく、集めたお金を国債や株式などで運用もしています。証券会社や銀行などのように、顧客から集めたお金を運用する機関を「機関投資家」といい、保険会社もこれに該当します。つまり、保険に加入することで、間接的に国債などに投資をすることになるのです。

さて、積立型の保険の代表的なものといえば、①学資保険、②年金保険、③終身(死亡)保険の3つです。以下でそれぞれみていきましょう。

①学資保険

学資保険とは、その名の通り、子どもの教育資金のために貯蓄をするものです。満期を迎えたタイミングで学資満期金として一括で受け取れるものや、学資年金として数年に分けて受け取れるものなどがあります。払込期間中に契約者(ご両親のどちらかであることが一般的です)に万が一のことがあった場合は、以後の払込は免除になるうえ、満期時には同様の金額を受け取ることができます。

②年金保険

年金保険とは老後のために積み立てを行うもので、契約時に指定した期間(10年、20年など)、公的年金の上乗せとして年金を受け取ることができます。払込期間中に契約者に万が一のことがあった場合は、それまでの払込相当金額を死亡保険金として遺族が受け取ることができます。

③終身(死亡)保険

終身保険とは、一生涯の死亡保障を受けられる保険のことです。そのため、被保険者(保険の対象者)に万が一のことがあった場合、保険料の払込期間が終了した後でも、遺族が死亡保険金を受け取ることができます。

また、払込期間終了後に解約をして、「解約返戻金」として解約金を受け取ることもできるので、遺族のためにお金を残すだけでなく、ご自身のためにお金を備えることもできるのです。

■保険で積み立てるメリットとは?

保険で積み立てるメリットとしては、以下4つがあります。

①保障がついている

保険で積立を行う一番のメリットは、保障がついていることです。たとえば、教育資金を銀行と学資保険とで積み立てた場合を比較してみましょう。毎月1万円を18年間積み立てる計画を立てたとします。銀行の場合、18年間きっちり積み立てることができれば総額216万円を備えることができますが、仮に5年目に不幸があったとするとそれまでに積み立てた分しか遺族に残すことができません。

一方、学資保険の場合、積立期間中に万が一のことがあった場合でも、以降の払込は免除になるうえに遺族にお金を残すことができます。どのような保障がついているかは保険によって異なりますが、保障がついていながらお金を貯めることができるとなると安心ですよね。

②銀行よりも金利が高い

現在の銀行の普通預金金利は0.001%ですので、仮に毎月1万円を30年間、老後のために積み立てた場合、360万円の積立原資に対してたったの539円しか増えません(実際には、ここからさらに税金が引かれることになります)。一方、保険で積み立てた場合、保険会社や商品によっても異なりますが、数万円~数十万円プラスとなります。なかには、円建てでなく外貨建てで運用することにより、より高い運用効果を得られるものもあります。

余談ですが、クレジットカードで支払いができる保険会社であれば、保険で貯蓄をしながらクレジットカードのポイントを貯めることもできるため、よりお得感もありますね。

③確実に貯められる

投資信託などで積み立てる場合は、景気や情勢による価格変動リスクがあり、将来の受取金額が約束されているわけではありません。一方、保険の設計資料には将来の受取金額が設計されており、満期でいくら受け取れるのか、いつ解約をするといくら戻ってくるのかといったことが契約時に決められています。

資産運用の考え方の基本として、変動リスクのあるものに偏るのでなく、ローリスク(元本確保型)なものへの資産配分も必要とされているため、ローリスクな運用商品の選択肢のひとつとして、保険で積み立てることを選ぶのも良いでしょう。

④税制優遇がある

保険会社へ積み立てた保険料は、「保険料控除」を利用することで、支払った保険料に応じて所得税を軽減してくれます。積立型の保険の場合、学資保険や終身保険なら「生命保険料控除」、年金保険なら「年金保険料控除」の枠を利用することができます。ただし、それぞれの枠には上限があるため、積み立てた分すべてが控除になるわけではありません。

また、積み立てたお金を受け取るときも他の資産運用とは異なります。満期保険金や解約返戻金としてお金を受け取る場合は一時所得扱いとなり、「一時所得控除」が利用できるため、増えた分に対して50万円分までを非課税で受け取ることができます。

■保険で積み立てるデメリットとは?

保険で積み立てるデメリットとしては、以下の2つがあります。

①途中で引き出しづらい

まず、途中で引き出しづらいというデメリットが挙げられます。保険は、契約者が長期で保険料を支払う前提で、保険会社が資金を運用するものです。そのため、払込期間が終わる前に解約してしまうと、払い込んだ金額よりも少ない金額となって戻ってくることがあります。最近では「低解約返戻金型」の積立保険が多く、払込期間中に保険を解約すると、70~80%の戻り率となるものが多いので注意が必要です。

せっかく「老後のために」「教育資金のために」と保険で積み立てていたはずが、払込期間中にまとまった資金が必要になり解約してしまい、払込金額よりも少なくなって戻ってくるとなると本末転倒ですよね。保険で積み立てをする場合は、途中で解約する必要のないよう余裕資金で積み立てることが重要です。

②インフレ(物価上昇)に弱い

保険の積立は、基本的に加入時に運用利率が決まっており、将来的に受け取れる金額も決められています。利率の変更がないため、保険料の払込期間中の景気に左右されず、運用効果にも変動がありません。そのため、将来的に物価が上昇した場合、将来的にお金の価値は下がる可能性があります。インフレリスクに対応するために、外貨建ての保険や変額保険などで積み立てるという方法もあります。

【インフレについて知りたい方はこちら】

いかがでしたでしょうか?保障もついており、確実に積み立てることのできる保険ですが、メリットばかりではありません。資産運用において、ひとつの金融商品だけですべてのリスクをカバーできるものはありません。たとえば、ローリスクのものは保険で積立を行い、ミドルリスクのものでは投資信託や確定拠出年金(iDeCo)を利用するというように、さまざまな金融商品を組み合わせてポートフォリオを組むことが大切です。

これから資産運用を始めたいけれど何から始めたらいいのかな?と悩まれている方は、ぜひSodan[ソダン]の対面相談サービス(無料)をご利用ください。

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