家具に使われる突板(ツキイタ)って何?

床材や木製家具を探していると、突板(ツキイタ)という素材をよく見かけます。
ここではその突板とはどんな素材なのか、ご紹介いたします。

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突板の表面

1.突板は材木を薄くスライスしたもの

突板は丸太を0.2mm~0.6mmほどまで薄くスライスしたものです。
ほとんどの場合は丈夫な合板の上に貼り付けて使用され、天然木化粧合板と呼ばれます。
また天然木なので、同じ木から採られた突板でも1枚1枚微妙に表情が異なります。
突板は海外のアンティーク家具にもよく使われ、長い間親しまれてきました。

2.突板が使われる理由

突板の断面。
よく見ると表面に薄い板が貼ってあります。

突板と同じように、丈夫な地板に貼られて使われるプリントシートという素材があります。
これは木目の模様を紙やビニールにプリントしたもので、今は表面に凹凸も施されるなど、非常にリアルな物も手に入るようになりました。
均一な木目を大量に生産できるため、プリントシートは突板よりも安価に手に入りますが、今でも多くの家具で突板が利用されるのには理由があります。

【2-1.木の素材感・経年変化を楽しめる】

原木の樹齢が高ければ高いほど、そこから作られた木材の価格も高くなります。
テーブルやテレビボードの天板、扉などで木目の通った面は美しく見えますが、それを無垢で実現させるには大きな一枚板が必要になります。
原木もそれだけ大きいものが必要になるため、価格も相当に高くなってしまいます。
同じ広さの面材を、同じ樹種を使って作る場合、突板は無垢に比べて安価に実現できます。

また突板は天然の木材のため、無垢の家具と同じように木本来の手触りや風合いを感じられます。
そして木製家具の大きな魅力の一つである、経年変化を楽しむことも出来ます。
木には時間が経つにつれて色の淡くなるもの、濃くなるものなど個性があり、手入れを重ねて長年使い続けた家具には、それら個性が強く現れてきます。
プリントシートは時間が経つにつれて色褪せや劣化が進み、突板のように変化を楽しむことが出来ません。

【2-2.希少材を有効活用できる】

土壌や気候の違いをはじめ、木の育った環境の差によって、木目の表情が異なってきます。
木が風に吹かれて現れる斑模様や、瘤(コブ)由来の点模様など、複雑な木目は杢(モク)と呼ばれ、特に美しい杢をもった木材は高級家具や内装に使用されています。
そのような希少な材も突板へ加工することで、より広い面で活用できるようになります。

3.仕上げ・塗装について

木製の家具はその美しさを保ち、水や汚れの影響を抑えるため、仕上げ塗装をされます。
塗装の方法は様々ですが、そのなかでも特に多く用いられる2つをご紹介いたします。

【3-1.ウレタン塗装】

ウレタン樹脂を吹き付け、表面に塗膜をつくります。
水や汚れが染み込みにくく、基本的にメンテナンスフリーですが、樹脂の膜が出来るために手触りはツルっとしたものになります。

【3-2.オイル塗装】

植物性オイルを塗り浸透させます。
突板の持ち味である木の手触りや風合いを活かしたまま、汚れや乾燥を抑えます。
しかし突板は非常に薄い板なので、ダイニングテーブルなど頻繁に触れる家具では、ウレタン塗装を選ぶと傷や汚れの心配が少なく済みます。

85inc.で企画・製作するオーダー家具でも、突板を使用できます。
お気軽にお問い合せ下さい。

written by Hira

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Peace Designを目指し、住宅・オフィス・ホテル・商業空間等のインテリアデザイン&コーディネートをしている「ハチジュウゴ」です。置き家具のコーデ…

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