【LIMIA歳時記】8月は「葉月」。暦の上では秋になります

8月は陰暦で「葉月」。由来は、木の葉が紅葉して落ちる月「葉落ち月」、雁が初めて来る「初来月(はつきづき)」など諸説ありますが、定説はありません。暦の上では秋ですが、実際には暑さが盛りの頃で、実感がありませんね。「LIMIA歳時記」では、季語と、それにまつわるストーリーを月に1回ご紹介しています。

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「小鳥来る」は秋になって渡り鳥がやってくること

暑い日がまだまだ続いていますが、暦の上ではもう秋。早く涼しくなってくれないかな、と思いつつ日々を過ごしていますが、みなさまはいかがお過ごしですか?

先日、休暇で山の近くに泊まりに行ってきました。すると、ひんやりとしてとても涼しいのです。山の上には確実に秋がやってきているのですね。翌日の早朝、鳥の鳴き声で気持ちよく目が覚めました。

さて、本日ご紹介するのは「小鳥来る」。なんともかわいらしい言葉ですが、これ、秋の季語なのです。小鳥がなぜ秋の季語? と思われるかもしれません。その答えのヒントは「渡り鳥」にあります。

ご存知のように、渡り鳥は、冬を越すために寒い北の方からあたたかい南の方へ移動してきます。その時期が、秋。そして、渡り鳥のなかでも、つぐみ、ひわなどの小鳥がやってくることが「小鳥来る」という秋の季語、というわけ。「コトリクル」という音もとても愛らしくて、私の好きな季語のひとつです。

体の大きな鳥は高いところを飛び、小さな鳥ほど森や住宅のすぐ上などの低いところを渡るのだそう。ですから、私たちが目にする機会も多く、身近に実感できる季語といえるのではないでしょうか。

ちなみに、春になって鳥が北へ帰っていくことを「鳥帰る」また「鳥雲に入る」といい、これは春の季語となっています。

【今月の一句】
小鳥来るはじめて話すことばかり 明隅礼子

●文 如月サラ(きさらぎさら)
エディター、俳人。(株)マガジンハウスで『anan』『Hanako』などの編集者を経て独立。現在、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程にて女性のエンパワーメントについて研究中。

●イラスト アネタイヨシコ

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