突然のバイク事故!公的・民間、どんな医療保険が使えるの?

車体やエアバッグによって守られる自動車事故に比べ、バイク事故の場合、身体へのダメージが大きくなります。そのため、ちょっとしたバイク事故でも長期にわたる治療や高額な治療費がかかるケースも少なくありません。その治療に対して医療保険が使えるかは、治療を安心して受けられるかにも影響するとても重要な問題です。そこで今回は、公的・民間を含め、バイク事故で医療保険が使えるのかを解説していきます。

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バイク事故で民間医療保険は使える?

被害者側と加害者側が民間保険に加入している場合、入院や手術などの給付事由に該当すれば、いずれも自分の医療保険を使い、保険会社に給付金を請求することができます。しかし以下のようなバイク事故については免責事由に該当し、給付金が支払われない可能性が高いといえます。

①保険契約者や被保険者が故意、または重大な過失によって起こしたバイク事故によるケガ

自殺を図ってバイク事故を起こしたり(故意)、バイクで並走(道交法・共同危険行為禁止違反、重大な過失)してバイク事故を起こしたりした場合などが該当します。歩行者がバイクにはねられ被害者となったような場合、歩行者が自殺を図って道路に飛び出したなど、故意と認められない限り給付金は支払われるのが一般的です。

②被保険者が犯罪行為によって起こしたバイク事故によるケガ

ここにいう犯罪行為とは、殺人罪や傷害罪、暴行罪、そのほか特に反社会的な犯罪などをいいます。加害者となった場合、過失運転致死傷罪、危険運転致死傷罪、過失致傷・致死罪などは刑法上の犯罪ですが、ここでいう犯罪には含まれません。しかし、上記の重大な過失に該当し、給付されない可能性が高いでしょう。

③被保険者が精神障害・泥酔・酒酔い・薬物依存・無免許といった状態で起こしたバイク事故によるケガ

このような、運転に適さない状態で起こしたバイク事故に対しては、原則給付金は支払われません。

公的医療保険は使える?

加害者側は、バイク事故でも公的医療保険を使うことができます。しかし、被害者側の治療費は加害者側で負担する義務が生じるため、”原則”公的医療保険は使うことができません。

加害者側

加害者側の治療費は、加害者自身で負担します。その際には、自分の公的医療保険を使って治療を受け、保険適用後の自己負担額(通常3割)を支払います(※業務中や通勤途中のケガであれば、健康保険ではなく労災保険が適用されるため、自己負担は生じません)。

被害者側

被害者側の治療費は、加害者側が負担する義務があるため、原則公的医療保険では補償されません。そのため治療費は全額(10割)負担となります。被害者側の過失割合(事故の原因がどの程度被害者側にもあったか)が示談などで確定するまでは、この治療費はいったん被害者が立て替える必要があります(※)。

※すでに過失割合が確定していれば、それを病院に伝えておくことで、窓口での支払いは過失割合までとできます(差額は病院が加害者側へ請求)。

このように最終的には立て替えた治療費を請求することができますが、一時的な立て替えが負担となったり、加害者が自動車保険(任意保険)に加入しておらず、治療費を払いきれなかったり、というリスクもあります。

また被害者側にも過失があれば、その分は被害者の負担となります。その場合には、公的医療保険を使ったほうが、一般的に負担が減ります。

そういったケースに備えて、被害者側でも“例外的に”公的医療保険を使って治療を受けられる仕組みが用意されています。それには「第三者行為による傷病届」を加入する公的医療保険に提出するなど、手続きが必要となります。ただし、加害者から治療費を受け取っていたり、示談が済んでいたりする場合には公的医療保険は使えません。

この手続きをすれば、通常の保険診療と同じ、3割の自己負担で治療を受けることができます。自己負担分3割は被害者から、残り7割は公的医療保険から、それぞれ加害者へ後日請求します(※過失割合10:0の場合)。

しかし、交通事故では公的医療保険は使えないという印象が強いためか、病院に保険診療を受け付けてもらえないケースもあるようです。とはいえ、交通事故でも保険診療の対象となることは、厚生労働省から公式に認める見解が出されているもの。もし保険診療を断られるようなことがあれば、そのことを伝えてみるようにしましょう。

また手続きをせず、交通事故ということも伝えずに保険診療を受けてしまうと、患者や医療機関が詐欺罪に問われることになります。交通事故で保険診療を受けるのであれば、手続きは必ず行いましょう。

バイク事故のときも安心! 人身傷害補償保険で自分を守ろう

医療保険は治療費負担を軽減してくれるものですが、それだけでは自分が加害者となってしまったとき、相手への賠償責任から自分を守ることはできません。

強制的に加入することになる自賠責保険では、人身事故の被害者のケガに対する補償額は、被害者1人あたり120万円、死亡や後遺障害などに対しては、4,000万円が上限。死亡や後遺障害に対しての賠償額は1億円近くとなった事例もあり、治療費についても120万円では十分とはいえません。

賠償金を支払うことができなければ、被害者が十分な賠償を受けられないということに加え、自己破産などで加害者も人生が大きく狂ってしまうケースも少なくないのです。

そのようなリスクに備えるには、少なくとも「人身傷害補償保険」を、補償額「無制限」として備えましょう。人身傷害補償保険は単体では加入できませんが「バイク保険」、あるいは125cc以下のバイクであれば自動車保険の「ファミリーバイク特約」に加入して備えることができます。

民間の医療保険や人身傷害補償保険で、バイク事故に備えよう!

バイク事故では、加害者・被害者いずれも、民間医療保険はもちろん、公的医療保険も使うことができます。ただし被害者が公的医療保険を使うことができるのは、“例外”であり別途手続きが必要となります。

また、自分が加害者となってしまえば、自分のケガしか補償されない医療保険では補償が全然足りなくなってしまいます。より大きな負担となる、被害者への賠償責任に備えるため、少なくとも人身傷害補償保険に加入して備えることが大切です。

プロフィール

竹国弘城
証券会社、生損保総合代理店での勤務を経てファイナンシャルプランナー(FP)として独立。金融商品を販売しない独立系FPとして、企業の利益ではなく相談者の利益を第一に考え、自分のお金の問題に自分自身で対処できるようになるためのコンサルティングを行う。1級FP技能士。


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