【専門家監修】火災保険、一戸建ての場合にはどんな補償が適切?補償額は?

火災保険は、万一のトラブルで損害を受けた家や家財を修復したり、再購入したりするのにとても役立つものですよね。とくに一戸建ては高価な財産ですから、火災保険もできるだけ十分な補償が得られるようにしておきたいところです。ここでは、一戸建ての火災保険に必要な補償やその補償額についてご紹介します。

本サービス内ではアフィリエイト広告を利用しています

  • 1728
  • 9
  • 0
  • いいね
  • クリップ

一戸建ての住宅にはどんな火災保険の補償が必要?

火災保険には、火災の他に、落雷、風・雹・雪災、水災、水漏れ、破裂・爆発、騒擾(じょう)、盗難といったさまざまなトラブルに対する補償が含まれています。火災保険によってはこれらがセットになっていて選択の余地がないものもありますが、最近では自分で必要な補償を必要な分だけチョイスできる火災保険もあります。

保険は補償されるものが増えれば増えるほど、支払わなければならない保険料も多額に膨れ上がります。もし、補償内容を選べる火災保険を選ぶのであれば、自宅の立地や環境に応じて必要な補償を選ぶと良いでしょう。

例えば、自宅が高台に建っている場合、床下浸水といった水災に合う可能性は高くありません。火災保険の補償から「水災」を外すことを検討してみても良いかもしれませんね。
また、集団での暴力行為等による破壊に対する補償が受けられる騒擾(じょう)に関しても、周辺に人が集まりそうにもない場合に建つ一戸建ての場合は不要と判断してもいいかもしれません。

どんな立地や環境にある一戸建てでもつけておきたい補償としては、基本的な補償ともいえる火災、落雷、風・雹・雪災に対する補償です。これらは、どんな立地や環境に建てていても絶対に起こらないとは言い切れない災害と言えます。

また、建物だけではなく家財についても補償が必要な場合には、火災保険だけではなく家財保険にも加入しておきましょう。

一戸建てなら火災保険の補償額はどのくらいに設定するべき?

一戸建ての火災保険の補償額は、損害が発生した場合にどの程度の補償が必要なのかという点を一つの判断材料にしてみてはいかがでしょうか。

例えば、火災で一戸建てが全焼してしまった場合に、家の再建費用を全額保険で補償してもらいたいのか、保険料の支払い額を抑えてその一部の補償だけでいいのかによって補償額を設定します。家の再建費用の全額を火災保険で補償してもらいたいなら、保険価額を「新価」で評価してもらい、「保険金額=新価」の契約にしましょう。

●新価とは
新価とは、一戸建て住宅に損害があった時点で同等の住宅を新たに建築または購入するのに必要な金額です。「保険金額=新価」の契約にしておけば、火災で家が全焼した場合には家の再建費用の全額を補償してもらえます。損害を受けた場合の補償はそこそこで保険料の支払い額を抑えたい場合には、保険金額を新価よりも低く設定すると良いでしょう。

例えば、新価が3,000万円の一戸建て住宅の場合、保険金額を3,000万円よりも低い金額で設定します。全焼した場合に半額程度補償してもらえればいいとするなら、保険金額を1,500万円に設定します。この場合、新価の50%の金額を保険金額としましたから、その分火災保険料は全額負担の場合よりも安く抑えることができます。

このように保険金額を低く設定すれば火災保険の保険料の支払い額を安く抑えることはできます。しかし、実際に火災などの災害で損害が生じて保険金をもらう時にはそれなりの金額しか支払われないことを覚悟しておく必要があります。火災保険はさまざまな災害に対応した補償が受けられる保険です。一戸建て物件を持つなら必ず加入しておきたい保険であることは間違いありません。

一方でこのように必ずリターンがあるというものではなく、火災保険で補償の対応となる損害が生じない場合には保険料を支払うばかりになることもあります。保険金額を高く設定するとその分保険料が高くなりますから、火災保険の支払いが負担に感じられることもあります。火災保険にどの程度の補償を求めるのかを決める難しさがここにあるのです。

火災保険の補償を受けるような損害にあっては困りますが、高額な保険料を長年にわたり支払っていくのも大変です。万一の時に必要な補償の大きさと無理のない保険料の支払いの均衡点を探っていきましょう。

一戸建て購入の際、不動産会社に勧められる火災保険に加入するべき?

一戸建てを購入した際に不動産会社から火災保険への加入を勧められることもあります。
このような場合には不動産会社から勧められるままに加入するのではなく、本当に必要な補償内容の契約なのか、保険料は妥当な金額なのかを十分に考慮した上で契約するようにしましょう。

例えば、火災保険契約でよくついている特約で個人賠償保険費用特約というものがあります。この特約は、契約者やその家族が第三者に損害を与えてしまった場合にその損害賠償補償をしてもらえるというものです。

しかし、この特約は、火災保険以外にも自動車保険の特約やクレジットカードのオプションとしてもよくつけられています。もし、自動車保険に加入していたり、クレジットカードを持っていたりするようなら、すでに加入しているという方も少なくないと思われます。

個人賠償保険費用特約を2つの会社で契約していても補償額が2倍になるというわけではありません。火災保険で個人賠償保険費用特約がつけられている場合には注意してみてください。

また、火災保険で補償される内容はどこの保険会社でも大差がないことから、どこの保険会社と契約してもほぼ一緒だろうと思われる方も少なくありません。しかし、実際には、同じ建物であっても保険会社ごとに評価が異なるため、受け取れる保険金額に差がでることがあります。これは、保険会社が火災保険の保険金額を決めるための坪単価が保険会社ごとに異なっているためです。

火災保険は万一のための保険ですが、受け取れる保険金はやはりできるだけ多い方が助かります。不動産会社から火災保険を勧められたとしても慌てて契約するのではなく、複数の保険会社で見積を取った上で決めるようにしましょう。

一戸建てを持つなら、自分に合った火災保険で納得のいく契約を

一戸建ての火災保険は、補償対象が高価なものであるためそれなりの保険料がかかります。火災保険というと、以前は補償内容がセットになっていて自由に決められないものがほとんどでしたが、最近では補償内容を自由に選べるものもあるのです。

自分で必要なものを必要な分だけチョイスできる火災保険を利用して、自宅に応じた納得のいく契約をしてくださいね。

このアイデアの監修者

清水みちよ
学生時代にアジア滞在中、現地で感染症を患い生死をさまよう。奇跡的に生還するも保険の大切さを痛感し、卒業後は保険の代理店窓口等で働く。趣味は懲りずにアジアの発展途上国を訪れて刺激をもらうこと。犬好きのアラフォー女子。

  • 1728
  • 9
  • いいね
  • クリップ
コンテンツを違反報告する

あなたにおすすめ

関連キーワード

関連アイデア

カテゴリ

このアイデアを投稿したユーザー

LIMIAおすすめのリフォームやリノベーション、住宅設備に関する記事を中心にご紹介。施工事例や費用相場、リフォーム会社の選び方など、住まいに関する情報満載でお届…

LIMIA 住まい部さんの他のアイデア

住宅設備・リフォームのデイリーランキング

おすすめのアイデア