地震保険特約による補償の上乗せをもう一度検討する必要があるのはなぜ?

東日本大震災から数年が経ちました。津波による多大な被害をもたらした大震災をきっかけに、地震に高い関心をもつ人は増えたのではないでしょうか。地震保険の補償額は、火災保険にかけた保険金に対して50%が限度です。ですが、さらに補償を上乗せできる特約補償が存在するのをご存知ですか? 今回は地震保険特約のしくみや保険料についてご紹介していきます。

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地震の被害は年々拡大している。地震保険特約の準備を 

地震保険では地震だけでなく、噴火や津波被害も補償対象になっており、それらによる損壊などに保険金がおります。

ですが、災害の被害を受けたとき、本当に地震保険の補償だけで充分なのでしょうか?
将来的に60~70%の可能性で起きると言われている南海トラフ地震の規模は、2011年に起きた東日本大震災と同じ規模、もしくはそれ以上だと予測されています。もし何も対策していない状態でこのような地震が起きたとしたら、住宅などの建物への被害も大きくなるでしょう。

ですからそのリスクに備えて、地震保険の補償を充分に備えておくべきです。

通常の地震保険だけでは不十分? 地震保険特約

地震保険を充分に備えるべきと述べましたが、通常の地震保険だけでは不十分である場合があります。地震保険の基本的なしくみについて考えていきましょう。

まず地震保険に加入するためには、火災保険とセットで加入することが条件です。火災保険を主な契約として、地震保険はオプションとして契約することができます。

仮に、主である火災保険の保険金が2,000万円だとします。地震保険は、火災保険の保険金の30%~50%の範囲と決められています。ですからこの場合の地震保険の保険金は、最大で1,000万円です。つまり、地震の被害で建物や家財が全損しても、1,000万円までしか補償されないのです。

建物が倒壊してしまってたとしても、これだけの補償では住宅ローンが残っている場合の返済は難しいでしょう。持ち家の場合でも、仮住まい費用や引越し費用に充てるには不十分です。

そこで、さらに上乗せして補償してくれるのが、地震保険の特約です。

地震保険の特約とは?

地震保険の特約は、地震保険に補償を上乗せするものです。地震保険特約は主に2つのタイプがあり、「地震危険等上乗せ特約」と「地震火災費用特約」です。それぞれの特徴について、ご紹介していきます。

地震危険等上乗せ特約

加入している地震保険に地震危険等上乗せ特約を追加することで、保険金額を火災保険と同様の100%にできます。わかりやすく表すと、地震保険金額50%+地震危険等上乗せ特約50%で合わせて100%になるのです。

そして補償内容は地震保険と同じく、地震や噴火、地震による津波が原因の被害に対して支払われます。

つまり、火災保険が2,000万円だと地震保険だけでは1,000万円までが最大でしたが、この特約を上乗せすることで2,000万円まで可能です。

地震火災費用特約

もうひとつ上乗せできる特約が、地震火災費用特約というものです。これは、地震などによる火災によって生じた損害を、地震保険と合わせて100%補償できる特約です。この特約の保険金額は、火災保険金額の5%が最大です。

ポイントは地震保険に上乗せするわけでなく、火災保険に上乗せするところです。そして補償される対象は、地震などによって起きた火災による損害のみになります。つまり、地震の被害を補償してくれる特約ではないということです。

住んでいる地域が高台などで、津波被害の心配が低い場合はこの特約のみでもいいと思います。

特約をつけたいけど保険料が不安…いくらの負担になる?

特約を上乗せすれば当然、その分の保険料も上乗せされます。次に、気になる保険料について見ていきましょう。

地震危険等上乗せ特約の保険料は、地震保険の0.7~0.9倍くらいが目安です。また、地震火災費用特約の保険料は、地震保険の1.3~2.1倍くらいを目安としてください。

保険料が家計の負担にならないように検討するべき

地域によっては、特約の保険料が地震保険の倍ほどになることもあります。火災保険料と地震保険料に特約保険料が追加されるので、より負担が増えてしまいます。

具体的な例を挙げて見てみましょう。

●例:東京都 地震保険の建築年割引の適用なし ※M・T構造
(地震保険金額1,000万円、保険期間1年)

この場合の特約保険料は、102,460円です。建築年割引が適用された場合、特約保険料は39,830円になります。(参考:損保ジャパン日本興亜)

※M・T構造とは、コンクリート造や鉄骨造のことです。もうひとつ、H構造というものは木造などのことを表します。構造級がH構造と見なされると、保険料はさらに高くなります。

そのため、老後資金などの準備や家計に影響が出ないよう、しっかり検討した上で加入することが大切です。住んでいる地域や構造によって、詳細な保険料は異なるので、直接保険会社に問い合わせてみてください。

保険料が厳しい場合は「ミニ保険」という選択肢もアリ

先ほどご紹介した2つの特約以外に「ミニ保険」というものがあります。ミニ保険は少額短期保険のことを言い、名前の通り短期間の契約で、少額から加入できる保険です。

地震保険だと火災保険とセットが条件ですが、ミニ保険では単独で地震保険に加入できます。そして補償対象にも地震だけでなく、地震による火災や津波、倒壊も含まれます。このミニ保険を地震保険の上乗せとして加入する方法もあります。

税制優遇に注意が必要

ここでひとつ、注意しなければならない点があります。地震保険には税制優遇があり、所得税は5万を上限に課税所得から控除され、個人住民税は2.5万円を上限に課税所得から控除されます。

この優遇は、地震危険等上乗せ特約では対象ですが、地震火災費用特約では対象外の場合があります。さらに、ミニ保険(少額短期保険)に関しても対象外なので注意しましょう。

補償額をチェックし地震保険特約を検討しよう

今後大きな地震が来ると予測されているため、今入っている地震保険で本当に充分なのか、と心配になりますよね。基本の地震保険に特約を上乗せすれば、万が一のことがあっても最大で100%補償できます。

ですが、心配だからとむやみに加入するのはおすすめしません。保険料が家計の負担になってしまう……なんてことにならないように注意して検討しましょう。

いつ来るかわからない地震の被害に対して、今どのような対策ができるのか備えておくことは大切です。

■プロフィール
川添典子
元ハウスメーカーの営業職として、5年間勤務。前職の経験を生かして、暮らしやお金、不動産に関するライターとして役立つ知識をお届けしています。
得意分野は、不動産・住宅ローン・税金・住宅に関することです。
ファイナンシャルプランナー2級と住宅ローンアドバイザーの資格を保有。


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