気をつけないと損をする!自動車保険の中途解約に潜む落とし穴

ダイレクト系の自動車保険の広告を、テレビCMやネットのバナーでよく目にします。「保険料は走った分だけ」「リーズナブル! 納得の保険料」などのコピーに誘われてホームページで見積もりをしてみると、いま契約している自動車保険よりぐっと保険料が安くなっていたりしますよね。

そんなときは今の自動車保険を中途解約して、新しい保険に乗り換えようと考えることでしょう。でもちょっと待ってください。自動車保険の中途解約からの乗り換えには思わぬ落とし穴があり、損をしてしまう場合もあるのです。

今回はそんな自動車保険の中途解約をメリット・デメリット、注意点をあげて、詳しく解説します。自動車保険の中途解約で失敗することのないよう、よく確かめておきましょう。

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自動車保険の中途解約のメリット・デメリットは?

最初に、自動車保険を中途解約する際のメリットとデメリットをご紹介致します。メリットとデメリットをよく比較して中途解約するべきなのかの判断材料にしてください。

中途解約のメリット1:保険を乗り換えると保険料が安くなる場合がある

現在契約している自動車保険を中途解約して、新しい自動車保険に切り替えると保険料が安くなる場合があります。特に代理店型の自動車保険からダイレクト系に切り替えた場合は、かなり安くなることが期待できます。

中途解約のメリット2:新車代替時はメリットが多い

ダイレクト系の自動車保険に切り替えるだけでも保険料を下げることができますが、新車代替時であれば以下のようなメリットがさらに増えます。

●新車割引
新車割引とは、保険の開始日の時点で、契約の対象となる車が初年度登録日から一定期間以内(25カ月以内が多い)の場合、割引が受けられる制度です。新型車は古い車に比べ安全性能に優れており、事故率・故障率が低いことからこのような割引が受けられます。

●新価特約を付けられる
新車を購入したあとに事故を起こし、車が全損状態(修理不能な状態)になった場合、車両保険に入っていれば保険金が支払われます。ただその金額はあくまで「時価」です。車は登録をするとその時点で中古車という扱いとなり、新車と同じ評価にはなりません。そのため全損状態になったとき保険金で新しい車を購入しようと考えても、同じ車種の同じグレードを買うことはできません。

しかしそんなとき、新価特約を付けていれば新車価格と同等額まで保険金が支払われ、同じ車を購入することができます。ただし、新価特約を付けられるのは初年度登録日から一定の期間内だけです。そのため新車代替え時は今の自動車保険を中途解約し、新しい保険に乗り換えるチャンスです。

中途解約のデメリット1:長期契約を解約すると、等級が戻ることがある

事故を起こして保険を使っても、契約期間中は等級がダウンされないなどメリットの多い長期契約ですが、中途解約する場合には注意が必要です。15等級で3年の長期契約をしていた場合、2年目は16等級相当、3年目は17等級相当の保険料割引額が適用されます。

しかし3年契約が満了すれば次年度は18等級になりますが、2年目、3年目で中途解約した場合、あくまでも「相当」というだけですから、振り出しの15等級に戻ってしまうのです。

中途解約のデメリット2:年払い、長期契約の一括払いだと返戻金が大幅に減る可能性がある

年払いや長期契約の一括払いは割引が効くので月払いよりお得です。しかし中途解約を考えると、月払いは翌月から保険料を支払わなくていいだけなのに対し、年払いや長期契約の一括払いの場合は戻ってくるお金が非常に少なく、損をしてしまうケースがあります。

中途解約のデメリット3:等級が上がる日がずれてしまう

1月1日から契約した自動車保険の等級は、次の年の1月1日にあがります。ところが4月1日に中途解約をして新しい保険に切り替えると、次に等級が上がるのは次の年の4月1日になってしまいます。

中途解約をしなかった場合に比べ、新しい等級のメリットを受けられるのが3カ月遅れてしまうのです。

自動車保険を中途解約をする際の手順は?

つぎに実際に中途解約する際の手順をご紹介します。選択肢として中途解約のみのパターンと中途解約した後に別の保険に加入する場合があります。

中途解約だけする場合

まず現在契約している保険会社または代理店に連絡します。すると解約申込書などの書類が送られてくるので、記入して返送します。解約するだけであればこれで手続きは終了です。将来また車に乗る予定がある場合は、中断証明書を取っておけば後で等級を引き継いで再開できます。

新しい保険に切り替える場合

保険を乗り換える場合は、新しい保険会社に他社から乗り換えで契約したい旨を伝えます。新しい保険会社から送られてきた契約書類などに必要事項を記入し、送り返します。古い契約の解約日と新しい契約の始期日を合わせるように手続きをし、新しい保険をスタートさせます。

自動車保険の中途解約をする際の注意点

最後に保険を中途解約する際の注意点をいくつかご紹介します。しっかり理解していないと勘違いをしてしまう場合もあるので気をつけましょう。

無保険期間を作らない

現在加入している保険の解約日と新しい保険の開始日を合わせて空白期間を作らないようにしましょう。任意保険の空白期間中に事故を起こすと、自賠責保険の範囲でしか保障されません。自賠責保険では人身事故だけしか保障されず(しかも死亡3,000万円、ケガ120万円が限度額)、物損の賠償は全部自己負担になってしまいます。事故はいつ起こるかわかりません。絶対に無保険期間は作らないようにしましょう。

解約返戻金を忘れずに受け取る

年払いや一括払いの場合は、保険会社の短期率表(年払い/月割)で定められた短期料率に従って返戻金が計算され、お金が戻ってきます。

※短期率とは
長期のローンよりも短期のローンのほうが月々の支払額が高くなるのと同様に、長期の保険よりも短期の保険のほうが割高になります。そのため半年で中途解約をされた場合、半年契約の自動車保険とみなされて、保険料が高くなるのです。年払いをしている場合、半年で中途解約をすれば50%の金額が返ってくるように思いますが、実際には短期率により計算され、30%程度しか戻ってこない保険会社がほとんどです。

月払いの場合、日割り計算はないので返戻金はありません。次の月から保険料の支払いがなくなるだけです。年払いのように短期率計算では無い分、損失は少なくて済みます。

保険期間通算特則で等級の引き継ぎを行えるか確認しておく

デメリットの項目で説明した「等級が上がる日がずれてしまう」という問題ですが、保険期間通算特則が適用されると、このズレを防ぐことができます。この特則が適用されると、1月1日に契約した保険を4月1日に中途解約して新しい保険に契約し直しても、「2つの保険の契約期間を通算してカウントしてくれる」ため、次の年の1月1日に等級がアップするのです。

次の保険会社が保険を引き受けてくれない可能性がある

同一年に複数回保険を使う事故を起こし、5等級以下になっていると保険会社は保険を引き受けてくれない可能性が高くなります。そのため次の年の等級が5等級以下になる場合は、現在の保険を中途解約せず、等級が6等級以上に上がるのを待ったほうが得策です。

しばらく車の運転をしないのなら中断証明書を受け取っておく

しばらく車に乗らないからという理由で解約だけをする場合、中断証明書を受け取っておくことをおすすめします。中断証明書があれば、将来再び車の運転をすることになった時、保険を解約してから10年以内なら従来の等級で自動車保険の契約をすることができます。また自分が再び運転することはなくても、10年以内であれば子供や孫に等級を引き継ぐこともできます。

中断証明書がなければ、初期値の6等級からのスタートで割引率も低く設定されてしまいますから、この制度はぜひ利用するべきです。

中途解約するときは、現在の自動車保険をよく確認しよう

自動車保険を乗り換えて、保険料を安くするために中途解約をする場合、現在の自動車保険の内容と保険料をよく確認することをおすすめします。せっかく保険料が安い新しい保険を契約しても、それまでの保険からの返戻金が少なかったり、等級が上手く引き継がれなかったりした場合、トータルでは損をしてしまうことがあるからです。

比較的簡単にできる自動車保険の中途解約ですが、デメリットも潜んでいます。ご説明した注意点に気をつけて、上手に利用してください。

プロフィール

杉浦 直樹
AFP、FP2級。元歌舞伎役者のファイナンシャルプランナー。以前ソニー生命に勤務していたため保険商品に強い。JSA認定ソムリエの資格も持つ。


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