あなたにあった医療保険の選び方とは?病気に賢く備えよう!

医療保険は入院や手術のほか、先進医療や女性疾病などの特約(オプション)の選び方次第で、自分にあった医療保険にカスタマイズすることができます。選択肢の多い保険だけに、自分にあった医療保険を選ぼうとさまざまな商品を比較したり、保障内容について考えれば考えるほど余計にわからなくなってしまったり……。担当者に言われるままの選び方で加入している方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そもそも医療保険は必要なのか? というところから、医療保険を選ぶ際にどのようなポイントをおさえておけばいいのか、医療保険の選び方について解説していきましょう。医療保険の選び方を知ることができれば、きっと賢く備えられるはずですよ。

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そもそも医療保険は必要?

医療保険は、入院や手術の際にかかる「お金」に備えるための保険なので、十分な貯蓄があれば医療保険に加入する必要はないといえます。一般的には、医療費などに使える貯蓄が150万円以上あれば医療保険に加入する必要はないといえるでしょう。

これは、私たちがすでに「公的な医療保険(健康保険)」に加入しており、医療費の自己負担額に上限が設けられているからです。また、会社員や公務員の方であれば、入院などで働けない間には給料の3分の2にあたる傷病手当金が健康保険から支払われ、収入に対する一定の保障もあります。

ここで気をつけなければならないのは、貯蓄が150万円以上あれば大丈夫というわけではなく、それが「医療費のために確保しておけるお金なのか」という点です。

子どもの進学資金や家の購入資金などのためのお金であれば、それを医療費として使ってしまうとそのお金が不足してしますし、逆に進学資金や家の購入に使ってしまえば、今度は医療費の備えがなくなってしまうからです。

また、自営業やフリーランスなど傷病手当金が支払われない国民健康保険(国保)に加入する方は、これに加え半年から1年程度の生活費分を準備しておく必要があります。

そのため貯蓄の少ない方や、これからお金のかかる小さなお子さまのいる方、自営業やフリーランスの方などは、選び方を考えた上で、十分な貯蓄ができるまでは医療保険に加入しておくほうが安心です。

自分にあった医療保険の選び方

自分にあった医療保険の選び方を選択するには、いきなりパンフレットなどで細かい保障内容を考えるのではなく、まず、医療保険の基本的な仕組みを理解し、全体としてのイメージを持つことが大切です。選び方をしっかり考えて、自分に合った医療保険を探していきましょう。

医療保険の選び方ポイント・医療保険は主契約と特約できています。

●医療保険=主契約(入院・手術の保障)+特約(先進医療特約など)
【主契約】
主契約とは医療保険のメインとなる入院や手術の保障部分で、入院給付日額と(1入院あたりの)支払限度日数がそのポイントとなります。

・入院給付金日額:入院1日あたりいくら支払われるのか
支払限度日数:何日目まで入院給付金が支払われるのか(60日型・120日型など)

・入院給付金日額
入院給付金は、医療費の自己負担分のほか差額ベッド代、働けない間の収入の補填などに備えることが主な目的で、公的な保障を考えると、会社員や主婦の方であれば日額5,000円がひとつの目安となります。入院による収入への影響の大きい自営業やフリーランスの方などは、収入補填の必要性に応じて入院給付金日額を上乗せしておくほうがよいでしょう。

・支払限度日数
支払限度日数については、1回の入院で60日まで入院給付金が支払われる60日型医療保険が主流となっています。厚生労働省の調査によると平均入院日数は31.9日(平成26年患者調査)となっており、60日型の医療保険でも「平均的な」入院であれば問題ないといえます。

ただ、長期入院がなくなったわけではなく、経済的な負担や不安は長期入院となった場合のほうが大きくなります。そのため、支払限度日数はなるべく120日型以上を選ぶことをおすすめします。

60日型と120日型では当然120日型の保険料が高くなりますが、限度日数が倍になったからといって保険料が倍になるわけではありません(1.2倍程度であることが多い)。

・保障期間(定期・終身)
また同じ保障内容でも、保障期間の違いによって、一定期間保障される「定期タイプ」と一生涯保障の「終身タイプ」に分かれます。まとまった貯蓄ができるまでの保障として一定期間だけ備えたい方には、同じ条件であれば保険料が終身タイプよりも割安な定期タイプが適しているでしょう。

一方、医療費には貯蓄と保険の両方で備えていきたいという方には、一定の保険料で一生涯保障の続く終身タイプが適しているといえます。

【特約】
特約は医療保険の保障内容を充実させるためのオプションで、特約をつけるかは自由に決めることができます。自由だからこそ、どうすればいいのか迷う部分ではないでしょうか。ここでは、先進医療特約と女性疾病特約について考えてみましょう。

・先進医療特約
先進医療とは、健康保険を適用するか検討段階にある高度な医療技術のうち、厚生労働省の指定を受けて保険診療との併用が認められている最新の治療法のことです。

保険診療との併用はできるものの先進医療の技術料自体には保険が使えず、全額が自己負担となるため、1万円程度の負担で済むものもあれば、がん治療で用いられる陽子線治療や重粒子線治療など300万円近くかかるものもあります。

先進医療特約は月100円程度の保険料で、この先進医療の技術料に備えることのできる特約です。先進医療を受ける確率はそれほど高くはないものの、受けるとなると負担が大きくなりやすく、起こる確率は低いものの、起こると負担の大きくなるものに備えるという保険の仕組みからみれば合理的で、つけておきたい特約といえます。

・女性疾病特約
女性疾病特約とは、女性特有の病気による入院や手術に対する保障を手厚くするための特約です。通常の医療保険に女性疾病特約がセットされた商品は、「女性のための医療保険」として目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

女性疾病特約は人気のある特約ではありますが、女性特有の病気の治療費が他の病気に比べとくに高額になるわけではなく、必ずつけたほうがいい特約とはいえません。

この他にもさまざまな特約がありますが、なんでもつければいいというものではなく、必要性をよく考えて選ぶ必要があります。実際には、主契約と1〜2個の特約程度のシンプルな保障で十分なケースが多いといえるでしょう。

このように、医療保険を検討する際には、選び方をしっかり考えることが大切です。

医療保険は、選び方が肝心!

医療保険にすでに加入していても、よく内容を理解しないまま加入していたり、加入から時間が経ち、保障内容が現状にあっていない医療保険に加入したりしている方も多いようです。いま1度、医療保険の選び方を見直してみませんか?

保険は手厚ければよいものでも、元を取るためのものでもなく、公的保障や貯蓄の不足を補うためのもの。この不足を補うことができるかが、医療保険を選ぶ基準となります。

選び方としては、来店型の保険相談窓口などを利用するといいかもしれません。保険のプロと一緒に考え、その都度疑問を解消していくことで、保険選びはスムーズに進みます。複数の保険会社を取り扱う保険相談窓口であれば、比較も簡単といえるでしょう。

医療保険を選ぶ基準をしっかり定めたり、プロの力を借りたりしながら、選び方を要検討。あなたにあった医療保険を見つけていただければ幸いです。

プロフィール

竹国 弘城
証券会社、生損保総合代理店での勤務を経てファイナンシャルプランナーとして独立。RAPPORT Consulting office 代表。より多くの方がお金について自ら考え行動できるよう、コンサルティング・執筆・講師など行っています。【保有資格】1級FP技能士・証券外務員一種/(試験合格)損保大学課程・宅建士・行政書士

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