「OSB」って「新品の木」で作られているんです。実は。

木の板の種類に「ファイバーボード」っていうものがありまして。
その中に「OSB」と呼ばれる板があるんですね。

その特徴的な見た目から「捨てられる部分の木の破片」が使われている、
と思われることもあるんですが…
実は「新品の木」が使われているんですよ~。

今回はそんなOSBのちょっとマニアックなお話(笑)

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どうもこんにちは!

あなたの暮らし応援アドバイザー。
北海道の標茶(しべちゃ)にある平田家具店、

店長の平田敬(たかし・弟)です!



さて。今回はですね。
木の板の一つである「OSB」について、
ちょっと詳しくお伝えしてみようかな、と。

以前に「OSB」やその他、仲間である2つの木の板について
お話したことがあるのです。

それがこちらのお話♪


この以前の記事のタイトルにある
「MDF」「パーティクルボード」「OSB」という板は
「ファイバーボード(繊維板)」という種類の板で、
簡単に言うと「木の破片を圧縮して板にしている」という板なのです。

(それぞれの特徴などは以前の記事を読んでみてね♪)


ひらた店長
「OSB」っていう板はこういう見た目の板。特徴的ですよね。


今回のお話では、以前の記事では触れられなかった
OSBのちょっと詳しいお話をお伝えしたい!というわけです。

つまり「ちょっとマニアックなお話」ってわけ(笑)


「OSB」って何?

話を進めていく前にOSBについてちょっとおさらいを。


「OSB」は

Oriented Strand Board
(オリエンテッド・ストランド・ボード)

の略で「配向性ストランドボード」とも呼ばれているんですね。


ひらた店長
あらためて「OSB」の板の写真を。
よく見ると鉛筆の線がついてますけど気にしないでね(笑)


この特徴的な見た目が人気でDIYで使われたり、
本来は壁の中など見えないところで使う目的の板なんですが、
あえて見えるように内装に使われることもあるんですね。

「OSB」という言葉を知らなくても、
この板の見た目を見ると「知っている」という方もいるかと思うのです。


「MDF」「パーティクルボード」との一番の違い。

最初に「MDF」「パーティクルボード」「OSB」は
「ファイバーボード(繊維板)」という種類の板で
同じ仲間だ、ということをお話ししました。

本当に簡単に言うと、それぞれの違いは
使われている「木の破片の大きさが違う」というだけなのです。


しかし、です。


OSBに使われている「木の破片」は
MDFとパーティクルボードに使われている破片と違うんですね。

MDFとパーティクルボードは
木の余った部分など「捨ててしまう部分をリサイクル」して
作られているんですが…


OSBに使われている木材は
「捨ててしまう部分ではない」のです。実は。


OSBは新品の木材を使って作られている。

OSBに使われている原材料は
建材などに利用しにくい「柔らかい木」が使われているんです。
(アスペンというポプラの一種が一般的)


あまり使い道のなかった柔らかい木を
一度、木の破片にして、それを接着剤と熱で圧縮して
新たに丈夫な板として生まれ変わらせる、という発想で作られたのが
今回お話している「OSB」という板なんですね。


丈夫な板にするための「配向性」。

最初の方に店長、「OSB」って

Oriented Strand Board
(オリエンテッド・ストランド・ボード)

の略で「配向性ストランドボード」と呼ばれている、って言いましたよね。

「ストランド」っていうのは「細長い木の破片」のことで、
「オリエンテッド」ってのが「配向性」ってことなのです。
あ、「ボード」は「板」ね♪


その「配向性」ってなんやねん!(笑)
ってことなんですが…

簡単にいうと「木の破片の向きを管理している」ってことなんです。
(配向は「向きをそろえる」っていう感じの意味)


OSBの表面って木の破片がバラバラになっているように見えますが、
実は木の破片を一定の方向にそろえてあるんですね。


ひらた店長
再びOSBの板の表面の写真。赤い矢印にご注目を。


よく板の表面を見るとなんとなく方向がそろってますよね?
それが赤い矢印の方向ってわけなのです。

上の写真でいうと「上下」の方向に木の破片をそろえてあるってわけ♪

そしてその「上下方向」でそろえた表面の下には「左右方向」にそろえた部分があって
さらにその下には「上下方向」、さらにさらにその下には「左右方向」…


そんな感じで「何層か重ねて圧縮して板にしている」んですね。


ひらた店長
OSBの断面図。3層から5層くらいと言われております。


そうやって木の破片を「上下方向」と「左右方向」にして層にすることで
「曲げ」に強い丈夫な板にしているんですね。


そして、よく表面を見ているとたまに「斜め」になっていたり
上下方向なのに「横を向いている木の破片」もあるんです。


これは木の破片の向きを管理している、と言っても
確率的にどうしてもなっちゃうものなんですが…

そうやって「不揃いの部分」が出てくることも
実はOSBの「丈夫さ」に一役買ってまして。

完全に向きがそろうよりも曲げなどに強くなるんですね~。


いかがでしょうか?

以上が「OSBのちょっと詳しいお話」なんですけど…

なるべく分かりやすく解説してみたつもりなんですが、
OSBのことが伝わったでしょうか(笑)


とにかく伝えたかったのは
「OSBの原料はリサイクルの破片じゃなくて新品の木材」
「OSBの木の破片の向きはランダムじゃなくある程度そろえてある」
ってことなのです。

柔らかい木を有効に使うために生まれた技術が「OSB」なんですね~。


その辺りをなんとなく覚えておいていただけると
店長、ここまでマニアックなお話をしたかいがあるってもんです(笑)


さてさて。
それでは今回はこの辺で。

店長でした~♪

家具に使われる板のお話はこちらも店長オススメです♪

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