【LIMIA歳時記】6月は「水無月」。雨降りの季節が訪れます

6月の陰暦は「水無月」。でも雨がちな季節なのになぜ……? と思いませんか? 実は陰暦6月は陽暦、つまり今の暦では7月頃に当たるのです。水無月は別名、風待月とも青水無月ともいいます。ステキですね。「LIMIA歳時記」では、季語とそれにまつわるストーリーを月に1回ご紹介しています。

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古代日本語では「青」ははっきしりしない色のこと

雨が多い季節になりましたね。

「梅雨(つゆ)」は夏の季語なのですが、梅の実が熟する季節に降るので「梅雨(ばいう)」、湿度が多く黴(かび)を生じやすいので「黴の雨」として「黴雨(ばいう)」とも書きます。

梅雨の時期の高い湿度と長い雨は日本特有のもので、『源氏物語』の昔から日本の文学に大きな影響を与えてきたといわれています。

「梅雨」のことを「青梅雨」ともいいますが、ところで、みなさんは、古代の日本語の色の名はいくつあったと思いますか?

答えは4つ。古代日本語にある色は「赤」「黒」「白」「青」のみです。

赤は夜が明けて明るくなるという意味の「明け」「明るい」から転じた「明るさ」をあらわす言葉。黒は「(日が)暮れる」「暗い」が転じた「暗さ」をあらわす言葉。

白は「知る」「印(しるし)」が転じて、はっきりした様子を表す言葉。そして青は、植物の「藍」から転じた、はっきりしない様子のことだったそうです。いかにも今の季節の空の色のようです。「青梅雨」という言葉にも納得できますね。

気分が滅入りがちな季節ですが、雨もまた風情のあるもの、と、古代の人に思いを馳せてみるのもいいかもしれません。

【今月の一句】
ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき 桂信子

●文 如月サラ(きさらぎさら)
エディター、俳人。(株)マガジンハウスで『anan』『Hanako』などの編集者を経て独立。現在、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科修士課程にて女性のエンパワーメントについて研究中。

●イラスト アネタイヨシコ

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