【小児科医監修】麻疹(はしか)と風疹の違い。症状や原因、麻疹(はしか)の予防など

子どもの予防接種が完了していない時期に、麻疹(はしか)や風疹の流行を耳にすると、子どもの発熱や発疹のときに「麻疹(はしか)や風疹では?」と心配するママやパパもいるでしょう。麻疹(はしか)と風疹の症状や原因、見分け方、重症化しやすい麻疹(はしか)の感染経路や予防方法、治療などについて解説します。

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子どもの予防接種が完了していない時期に、麻疹(はしか)や風疹の流行を耳にすると、子どもの発熱や発疹のときに「麻疹(はしか)や風疹では?」と心配するママやパパもいるでしょう。麻疹(はしか)と風疹の症状や原因、見分け方、重症化しやすい麻疹(はしか)の感染経路や予防方法、治療などについて解説します。

麻疹(はしか)と風疹

「麻疹(通称:はしか)」と風疹(通称:三日ばしか)は、どちらも通称に「はしか」がつく病気です。

予防接種(MR)が、麻疹、風疹の両方を予防する混合ワクチンになっていること、どちらも発疹をともなう症状であることから、一括りにされることの多い感染症ですが、それぞれ異なるウイルスが原因の、まったく異なる病気です。

麻疹(はしか)と風疹の症状や特徴、違いを見ていきましょう。

麻疹(はしか)の症状や特徴

麻疹(はしか)の原因は麻疹ウイルスです。麻疹(はしか)の流行時期は毎年春先から夏にかけて多くみられます。麻疹ウイルスの潜伏期間は10日ほどといわれています。麻疹ウイルスに感染すると、38度を超える高熱や咳、くしゃみといった風邪に似た初期症状があらわれます。鼻水や目やにをともなうのも麻疹(はしか)の特徴です。

3日前後その状態が続いた後、一旦解熱します。そのときに、コプリック斑と呼ばれる白い発疹が口内、頬の内側に現れ、再度高熱や咳がでます。

2日程度経過すると全身に赤い発疹が広がり、それから4日程度、発疹、高熱、咳がおさまらないというのが麻疹(はしか)の症状です。

風疹(三日ばしか)の症状や特徴

風疹の原因となるのは風疹ウイルスです。風疹の流行時期は冬から春といわれています。風疹ウイルスの潜伏期間が長く、2~3週間は風疹の症状が出ないといわれています。個人差もありますが、微熱程度の発熱や発熱がないケースもあるようです。風疹の初期症状として、発熱や倦怠感にともない、首や耳下周辺のリンパ腺が腫れます。

その後、赤い発疹(かゆみがある場合もある)があらわれますが、3日程度でおさまることが多いようです。

麻疹(はしか)も風疹も1歳の誕生日のあと、MRワクチンという予防接種を打つことで予防することができます。また麻疹(はしか)に比べて、風疹は乳幼児がかかっても重症化することは、まれだといわれています。

乳幼児が感染、重症化しやすい麻疹(はしか)を予防するには、どんな方法があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

麻疹(はしか)の予防方法

MRワクチン

麻疹(はしか)のワクチンであるMRワクチンは1歳~2歳のときに1回、年長児の年に1回と、計2回の予防接種が推奨されています。

そのため1歳前のMRワクチン未接種の赤ちゃんのママやパパ、なかには2回目の麻疹(はしか)の予防接種を終えていない子どものママやパパにも子どもの麻疹ウイルス感染を心配しているという人もいるでしょう。

MRワクチンを一度でも接種するとほとんどの人が体内に麻疹(はしか)の抗体を持つことができ、さらに2度目のMRワクチンを打つことで生涯にわたり抗体が持続されるといわれています。

免疫力を高めてウイルスを遠ざける

麻疹(はしか)の予防接種を受けられるのは1歳からですが、麻疹(はしか)は0歳の赤ちゃんでも感染する病気です。なかには、ワクチンを接種しても抗体ができにくい体質の人や子どももいます。そのため、ママやパパが日頃から免疫力の維持を心がけることが大切です。

さらに麻疹(はしか)の流行している地域に、可能であれば近寄らないようにしてください。

次は気になる麻疹(はしか)の感染経路について解説します。

麻疹(はしか)の感染経路

麻疹ウイルスは人から人へと感染します。感染経路は飛沫、接触感染が代表的ですが、空気感染もします。

麻疹ウイルスの感染力は非常に強く、マスクやうがい、手洗いを徹底していても感染を防ぐことは難しいでしょう。免疫や抗体を持っていない人が感染するとほぼ100%発症するといわれています。

麻疹(はしか)の可能性があるときの受診

麻疹(はしか)は初期症状が風邪に似ていて、迅速に結果が出る検査方法がないため、発症後、数日してコプリック斑が出るまで診断がつかない場合があります。

発疹がでてきたら、速やかに医療機関を受診してください。診察前に電話などで医療機関に申し出ておくのもよいでしょう。診察前に電話などで医療機関に申し出ておくのもよいでしょう。

受診は何科?

麻疹(はしか)に似た症状で受診をする場合には、赤ちゃんや子どもの場合、通っているかかりつけの小児科医に見てもらうのがよいでしょう。

かかりつけ医であれば、風邪のときの様子と比較しながら診察するので、診断もスムーズかもしれません。

麻疹(はしか)の治療方法は?

麻疹(はしか)には、具体的な治療方法や特効薬がないといわれています。麻疹ウイルスの力が弱まるまで症状を和らげるための対処療法をしていくことになるでしょう。

処方される薬は、咳止めの薬や高熱を和らげるための解熱剤などです。咳や鼻水、高熱を放置すると合併症につながる場合もあるため、処方された薬はしっかり服薬させましょう。

麻疹(はしか)について大人が気をつけること

麻疹(はしか)は感染、重症化しやすい

感染力が強い麻疹ウイルスは、赤ちゃんや子どもだけでなく、抗体のない大人にもうつりやすく、大人に感染した場合にも重症化することは珍しくありません。

特に妊婦さんが麻疹ウイルス感染すると流産や早産を招く危険性があるので注意が必要です。ママやパパは麻疹(はしか)の流行時期の前に抗体検査や予防接種は済ませておきましょう。

麻疹(はしか)で注意すべき合併症

子どもが麻疹(はしか)にかかった際に注意しなければならないのが、中耳炎や肺炎、脳炎などの合併症です。ほかにもクループ症候群を発症することも多いようです。

症状が急変していないか、意識の消失などがないか、様子をよく確認しましょう。

麻疹(はしか)の予防は予防接種や免疫力維持が有効

麻疹(はしか)は感染力がきわめて強く、子どもも大人も発症すると回復までに10日以上かかることが多い、やっかいな病気です。感染を防ぐ方法として有効な手段は抗体を付けること、日ごろの免疫力を維持することだといわれています。

赤ちゃんや子どものいるママやパパは、自分自身の体調管理をして免疫力を維持することが大切です。その上で、必要に応じて抗体検査や、予防接種を受けましょう。

監修:眞々田 容子(クローバーこどもクリニック)

信州大学医学部卒業。日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医。ホリスティック医学協会会員。

症状だけを診ていくのではなく、患者さんの心身全体の状態をみていく”心と身体をつなげる”医療をしています。

お母さんの子育ての不安が少なくなるよう、診療内でお話しをしっかり聴いていきます。

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