【「民藝」とは何だろう?COCOROSTRORE:鳥取県倉吉市】

倉吉(鳥取県)の白壁土蔵群は、玉川沿いに、漆喰と焼き杉板の壁、石州瓦(赤瓦)の屋根の土蔵が、立ち並ぶ伝統的建造物群保存地域です。
その中の通りに面した[COCOROSTRORE]は、地元の作家が製作したクラフトのショップ。いわゆる、「民藝」のお店だろうと思って立ち寄りました・・・。
店内には、鍛冶・陶磁器・染織・紙・木工・ガラス・アクセサリー・食材などが、ゆったりとディスプレイされていて、センスのいいセレクトショップのような雰囲気・・・。商品自体もスッキリとして、わたしの認識していた「民藝」とちょっと違うような気もしてきます・・・。たぶん千鳥なら、「クセが弱い〜」と言うでしょう・・・。
考えてみると、そもそも「民藝」とは、どういうことなのか?なんだかわからなくなってしまったので、自分のために、ちょっとおさらい・・・。

「民藝」という言葉は、「民衆的工芸」の略語。「民藝運動の父」と呼ばれる柳宗悦は、特性を次のように説明しているそうです。
1.実用性:鑑賞のためにつくられたものではなく、なんらかの実用性を供えたもの。
2.無銘性:特別な作家ではなく、無名の職人によってつくられたもの。
3.複数性:民衆の要求に応えるために、数多くつくられたもの。
4.廉価性:誰もが買い求められる程に値段が安いもの。
5.労働性:くり返しの激しい労働によって得られる熟練した技術をともなうもの。
6.地方性:それぞれの地域の暮らしに根ざした独自の色や形。
7.分業性:数を多くつくるため、複数の人間による共同作業が必要。
8.伝統性:伝統という先人たちの技や知識の積み重ねによって守られている。
9.他力性:個人の力というより、風土や自然の恵み、そして伝統の力など、目に見えない大きな力によって支えられているものである。
また、柳は、そこに宿る民藝美の内容を「無心の美」、「自然の美」、「健康の美」であると説明しています。

「民藝」というと、ある一定の様式美やデザイン、素材、地域をイメージしてしまいがちですが(私だけかもしれませんが・・・)、もっと懐が深くて、自由なことを再認識しました。
そういう意味では、[COCOROSTRORE]は、やっぱり「民藝」のお店だなぁと思います。倉吉の「国造焼き」の湯飲みと蕎麦猪口(?)を買いました。

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