あふれる情報に流されてない?お米のプロに聞く、本当においし〜いごはんの炊き方

毎日何気なく食べている日本人の主食「米」。炊きあがった「ごはん」は、食事の代名詞にもなっているほど、日本人にとってはなじみ深いものですよね。せっかく日本に生まれたのだから、おいしいごはんを食べたい! できればお店で食べるようなつやつやごはんを毎日お家で食べたい!

「そんなのカンタンですよ」と、〔スズノブ〕の西島豊造さんは言います。西島さんは、東京・目黒にあるお米屋さん〔スズノブ〕の代表取締役にして「五ツ星お米マイスター」のおひとり。テレビ出演の回数は数知れず、お米のおいしさや魅力の詰まったコミック『あきたこまちにひとめぼれ』の監修もしています。

本当に、誰にでもカンタンにおいしいごはんが炊けるのでしょうか? その方法をうかがってきました♪

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守るのは「きちっと量ってきちっと研ぐ」こと!

「ごはんを炊く=炊飯器」の時代が終わり、今では土鍋、圧力鍋、人によってはフライパンで炊くことも。炊飯方法によって、どんな研ぎ方をすればいいのかをお聞きしてみたところ、「どれでも研ぎ方は一緒」と西島さん。むしろ大切なのは「お米をきちっと量ること、正しい研ぎ方をすること」だと言います。

「とくに炊飯器の場合、目盛りが付いているでしょう? あれは研究に研究を重ねた努力の賜物。あの目盛りどおりに水を入れて炊飯すればおいしく炊けるようになっているんです。でもそれもお米の分量をきちっと量っていればこそ。少しの違いで、炊きあがりは変わってきてしまうんです」

では、正しいお米の量りかたとは、どのようなものでしょうか。

それは「カップに入れてよく揺すり、さらにお箸などできちっとすりきり一杯にすること」と西島さん。「お米1合だと思っていても、スカスカ状態で本来より少ないことがあり、合数が増えるにつれ、その差は大きくなってくる。だから、1合1合ていねいにきっちり量るのが大切なんです」

きちっと量ったら、次は米研ぎ。水を入れて、優しく、できるだけこすらないように――という回答が出てくるかと思いきや、「“研ぐ”というぐらいですから、お米同士が摩擦でしっかり磨き上げられるようにする必要があります」と西島さんは言います。

また、実際に研ぎに入るまでには、ある工程を経なければなりません。それはすすぎです。

「まず、ミネラルウォーターか浄水器を通した水を、お米を入れたボウルに入れ、軽くかき混ぜて捨ててください。この間、10秒ほどです。次からは水道水。これもボウルに入れたら、さらさらとかき混ぜて10秒で捨てる。ここまでがすすぎです」

ちなみに、浄水器メーカーの〔クリンスイ〕から、お米に最初に投入するのに最適な水を作る《WASHOKU》という浄水器が出ているとのこと。「胚芽がなくなっていても、お米は生き物。乾いた状態で、最初に与えられた水を腹いっぱい抱え込もうとし、後でどんなに水を変えてもそれを離すことはありません。なので、最初だけは、軟水のミネラルウォーターを使ってほしいのです」と、最初に入れるお水の大切さを説明してくれました。

次の段階は「研ぎ」です。これは水を切った状態で行います。

「荒れた指先でお米を傷つけないようにできればビニールの手袋をし、ソフトボールをつかむような手で、20回、音を立てながらジャッジャッとかき混ぜてください。ボウルの中身全体をお米同士の摩擦で磨くような感じで。きちんとお米が磨かれると、ボウル内にわずか残っている水が、びっくりするぐらい、まるで乳液のように白くなります。そうしたら、水を入れてすすぐ、を2回繰り返しましょう」

もしすすいだあとの水がまだ白く濁っているようであれば、さらに水を切った状態で。10回かき混ぜるようにして研ぎ、2回すすぎます。

「ここでよく、『研いだらザルに上げておくんですか』と聞かれますが、それはしないでくださいね。お米がひび割れて、ベチャッとした炊きあがりになってしまいます」と西島さん。常識だと思っていたことがそうではなかったのだと聞き、驚いてしまいました。

おいしく炊けたかどうかの目安は、ふたをカパッと開けたときのお米のツヤ。ピカピカと輝いていればばっちりです。

「もし、ベチャッとなってしまっていたら、浸水時間を10分ずつ短くしていく(最短でも10分)、それでもだめなら水の量を減らす。逆にツヤがなければ、浸水時間を10分ずつ増やす(最長2時間)、それでもだめなら水の量を増やす。これでおいしい炊き方にたどり着けますよ」と教えてくれました。

おいしいお米の見分け方は?どこで買えば?――そんな疑問にも答えます

でも、品種によっておいしかったりおいしくなかったりするのでは? との疑問に、西島さんは「440種類もある日本のお米は、どれも高いレベル。好みに合うか合わないか、おかずに合うかそうでないかというのはあっても、おいしくないということはありません」ときっぱり。

そういう誤解を解くため、西島さんは店頭でお米の「食味チャート表」を無料配布するだけでなく、自社サイトにも掲載しています。

「もし、買ってきたお米が自分に合わないと感じたら、チャート表を見て、それを補う食味のお米をブレンドすればいい。お米の特性がわかれば、自分好みのブレンド米が作れてしまうんです」

こちらは、ごはんの食味を調べるための《食味センサー》。これ1つで軽自動車1台分ほどのお値段なのだそう。

お米選びで大切なのは、食味が自分のニーズに合うかどうかだけではなく、未成熟の米の割合が少ないこと、粒がそろっていること、精米日が浅いことなど。

「精米済みのお米の袋には、必ず“窓”がついています。そこをよく見てみて、白っぽいお米(未成熟米)が多くないか、粒がそろっているかをチェックしてみてください。未成熟米が多いと、ベタッとした炊きあがりになってしまいます。また、米粒の均一さが炊飯器のポテンシャルを引き出しますので、粒がそろっていることはおいしく炊くための大切な要素となってくるんです」

米店はどのように選べばいいのか、という問いに対しては、「簡単な質問を店員さんにしてみてください。『あきたこまちとコシヒカリの違いって何ですか?』それだけでいいです。ちゃんと答えられれば、よく勉強している証拠。そういうスタッフがいるところであれば、スーパーでも米店でも、品質の良いお米が買えますよ」と教えてくれました。

ご飯の炊き上がりがおいしいかおいしくないかは、保存方法にも関係が。「2合など、使う分量ずつジッパー式保存袋に小分けにして、野菜室の底のところに敷き詰めるようにして保存して」と西島さんは言います。

「精米後は15℃以下での保存が望ましいんですが、ちょうどいいのが野菜室。底に敷き詰めることで、野菜の取り出しにじゃまになりませんし、ほどよくクッション材の役目もしてくれますよ」

ただし、冷蔵庫から取り出すのは、研ぐ直前。冷たいまま研ぐことで、コツいらずで味の悪いところだけが取り除けるんだそうです。

「お米は生きてます。そのため、呼吸すればするだけ劣化する。それを抑えるために、できるだけ真空に近い状態で低温保存する。いわば冬眠させるわけですね。常温だと、美味しい状態はせいぜい2週間ほど。でも、この方法なら呼吸が3分の1に減り、1カ月半おいしい状態を保てます」

販売されているお米の袋には「空気穴」がついているけれど、これはお米の呼吸用というより、空気を抜いて体積を減らすためのもの。保存には真空・低温が望ましいそう。

お米は保存食だ、と思っていたのでここでもまた驚いてしまいました。

最後に、西島さんは次のようにアドバイスしてくれました。

「お米も農産物。生鮮野菜と同じ感覚で、できれば1kg、2kg単位など1〜2週間程度で食べ切れる量を買うといいですね。自分に合うお米も見つけられて一石二鳥ですよ。また、品種ごとにHPや、今ならInstagramやTwitterアカウント、Facebookページなども持っています。そこで発信している情報を自分から探しに行けるようになると、毎日のご飯を、もっとおいしくするヒントが得られます。ご飯からはじまる『家庭の味』を作っていければいいですね」

●ライター 渡辺まりか


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