大切な服を虫食いから守るための「衣替え」のタイミングはいつが正解?

「衣替え」といえば6月が一般的。でも春から初夏にかけてのこの時期は、日によって寒暖差があることも手伝ってタイミングが難しいものですが、実はタイミング次第では衣服を虫食いから守れる確率が大きく変わるそうなのです! お洗濯マイスターに衣替えの正解を伺いました。

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虫の暮らしを知ると虫食いから衣類を守れる

虫食いから衣類を守る衣替えのベストタイミングを提唱しているのは、ライオンのお洗濯マイスター、大貫和泉さん。

「冬の衣類は、衣類を食べる害虫が大好きなウール製品が多いため、とくに虫食い対策が必要です。できるだけ虫食いから衣類を守るには、害虫が成虫になり、干している衣類に虫が産卵する前に衣替えを済ませてしまうことが大切です」

と大貫さん。虫の産卵期とは……

「衣類を食べる害虫として、ヒメカツオブシムシ、ヒメマ ルカツオブシムシ、イガ、コイガなどが挙げられます。これらの害虫が衣類を食べるのは幼虫のときで、さなぎから成虫になる時期は、食べません。

多くの害虫は、春から夏にかけてさなぎから成虫になります。とくに5月のゴールデンウィーク明けに成虫となり産卵期を迎えると、冬物衣類に卵を産み落とす危険が出てきます。そして、お洗濯して干しているときに産み落とす可能性があります。

その卵は孵化して幼虫になり、衣類を食べてしまう可能性が高まります。つまり、冬物衣類をしまうタイミングは、害虫が成虫になる前、ずばりゴールデンウィークが終わる時期までなのです」(大貫さん)

ええっ!? 会社や学校が衣替えするタイミングでは遅すぎるってことなんですね!

まぁでも、冬物にはあまり汗がつかないから、そんなに神経質にならなくても……と思っていたところ、大貫さんから「それが危険なんです!」とご指摘が。

冬こそ気をつけたい汗ジミ対策

「冬は寒くてあまり汗をかきませんよね。そのため『数回しか着ていないからさほど汚れていないだろう』と思い、服を洗わずにしまってしまう人もいるようですが、実は黄ばみや汗ジミの原因になります。冬は厚着をしたり暖房が効いた室内に長時間いたりするため、気づかないうちに汗をかいているケースも多いんです」(大貫さん)

洗わないでしまうと収納後に汗ジミになる可能性はあるので、収納前には洗ったほうが良さそうです。

害虫が好きな洋服とは?

とくに虫食いにあいやすい衣類についてもお聞きしました。

「ウール・カシミア・シルクなどの動物繊維は、害虫の栄養源になってしまいます。クローゼットやケースに収納するときは、必ず防虫剤を使いましょう。引き出し・衣装ケース用の防虫剤は『衣類の上に置いて』使用します。防虫剤は、その成分が気体になって下のほうに広がっていくため、衣類の一番下に入れると効果が全体にいきわたりません。また、クローゼットに吊るして収納する場合は、吊り下げタイプの防虫剤を使用するのが効果的です」(大貫さん)

防虫剤も、どこに置くかで効果が変わるのですね。やみくもにたくさん置くのではなく、効果的な場所に設置すれば、経済的な防虫剤の活用にもつながります。

害虫はマフラーやストールも食べます

また、意外と見落としがちな、ストールやマフラーの汚れについても、大貫さんからアドバイスが。

「皮脂や汗の汚れが残っていると、虫食いの被害が拡大する可能性があります。ストールやマフラーは、ファンデーションやニオイのもととなる皮脂がついていることの多いアイテム。これらは手洗いできるものもたくさんあります。手洗いできるものは、フリンジを内側にしてたたみ、洗濯ネットに入れます。次に30℃以下の水を4Lの洗濯桶に入れ、そこへおしゃれ着用洗剤10mlをよく溶かします。その中でやさしく押し洗いして、すすぎを2回。 その後、3回目のすすぎで柔軟剤を入れると、静電気の発生が抑えられますよ」

言われてみれば、マフラーは洗わないまま翌冬を迎えさせてしまっているものもあります。きちんとしているつもりでも、ちゃんと学んでみるとできていないことがありますね。

お気に入りの服やマフラーが害虫に食われて使えなくならないよう、早めに衣替えを済ませましょう。

●ライター 力武亜矢

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