古材風の渋みが欲しいなら、日本伝統の染料「柿渋」を使うのだ

DIY界隈、みんなこぞってブライワックス・ワトコオイルを使っていますね。
それらも悪くないけど、もっとナチュラルに古材感が出る染料が日本にはあること、もっと知ってほしいので紹介します。

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安い木材にブライワックス・ワトコオイルを刷り込んで、言うことは一つ、「古材風」。
気持ちは分かるんだけど「みんな右ならえでオシャレぶりやがって」っていう気持ちにもなる天邪鬼な僕です。

ブライワックスもワトコオイルもすごく良いものだけど、ツーバイフォー材に使うとちょっと木目が不自然な感じで出ちゃうと思うんですよね。コントラスト強すぎっていうか、「古材風のお化粧しました」感がすごい。


それよりは、もっとナチュラルにビンテージ感が出るやつがあるんすよ、この国に。
それを知ってほしいなって思います。

「柿渋(かきしぶ)」っていうグレートな塗料(染料)が日本にはあるんだぜ。

みのりん mnrworks.com

実にシンプルで男前なボトルに入ってます。まさに質実剛健。

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余計な説明は要らない。だってパッケージに全部書いてあるから・・・。

補足すると、ペンキのような顔料(がんりょう。素材の表面に乗せる塗料)ではなく、染料(せんりょう。染み込ませるやつ)です。刷毛で塗るか、ボロ布などにジャブジャブとってから木材に染み込ませるように使います。
かなり癖のある臭い(酸味のある発酵臭系)の赤茶けた液体なので、屋外作業がベター。

自然素材なので手についたりしても大丈夫だし、ブライワックスみたいに溶剤のにおいでラリパッパになることもありません。

各種木材に塗ると、こんな色になる

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おなじみのツーバイフォー材(SPF材)に塗ってみました。左は無塗装、右が塗ったもの。
塗った直後はほぼ色がつかないので不安になりますが、日光に当たったりしてジワジワと日増しに色が濃くなり、1ヶ月くらいすると安定します。この過程が楽しかったりする。

右は塗布後5年といったところで、いい色になっております。
※この色になるまで5年かかるわけではないです。せいぜい2週間もすれば色は安定します。

そしてしっかり表面保護されており、1年くらい雨ざらしだったけどぜんぜん平気。

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こちらはシナ合板。いい赤茶でしょう。ニス系と違ってテカリがでないのもいい。
そして木目が強く出すぎなくて、実にナチュラル。もともとこんな色の材であったかのようです。

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ラワンベニヤに塗るとこうなります。

だいたいどんな材に塗っても赤みがかった明るい茶色になります。塗り重ねればそのぶん濃い赤茶色になっていきますよ。
樹種でいうとブラックチェリーとかチーク材に近い色味かな。

安い木材を、自然な濃い色にできるのが魅力

ブライワックスもワトコオイルも、そもそもが家具に使うような「いい木材」を美しく着色する目的の塗料なわけで、DIYに多用するSPF材なんかはある種「お門違い」だったりします。
なので木目が不自然に強調されちゃったりするんですよね。

対して柿渋は木に染み込みやすく、木目も含めて全体的に濃い色になります。


DIYでよく使われる安い木材は針葉樹系の白い木が大半ですが、それを自然な雰囲気で濃くしてくれる柿渋、めっちゃよくない?
「ビンテージ感が欲しい!」と「材料費は安くあげたい!」の両方に、実はすごく合っているんです。


最近では無臭の柿渋なんてのも登場しているので、ぜひ一度使ってみて欲しい。おすすめですよ。

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