築年数が経っている家でも太陽光発電の導入はできる?その判断基準とは?

太陽光発電システムを導入したいと考えている方の中には、今住んでいる家の築年数が長いから無理なんじゃないか、と思っている方もいるのではないでしょうか? はたして太陽光発電システムの導入に築年数の制限はあるのでしょうか。答えは「No」です。築年数は設置基準に関係ありません。それでは設置したほうが良い場合と、しないほうが良い場合の判断基準はどのように考えれば良いのでしょうか。

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【判断基準1】屋根の強度は設置に耐えられるか?

いくら建物の築年数は太陽光発電システムの設置に影響しないといっても、手放しで「大丈夫」というわけではありません。大事なのは、太陽光発電システムを設置する場所がソーラーパネルの重みに耐えられるかということです。

ソーラーパネルの重さは出力1kWにつき、一般的に100kgといわれています。日本の住宅で設置されているのは出力換算で平均3~5kWといわれていますので、重量はおよそ300~500kgとなり、それだけの重さが屋根にかかります。

建物の耐震性を考えるうえで、屋根の重さは重要なポイントとなります。特に、屋根が重いとその耐震性が最大4割も下がるともいわれているのです。太陽光発電システムを設置する場合、屋根が500kgもある太陽光発電システムの重さに耐えられる状態になっているのかということが重要です。

その中で1つの基準として、1982年以降に建てられた家なのか、その前に建った家なのかがあります。というのも、建築基準法の改正により1981年6月1日に新耐震基準が施行されました。そのため、それ以降に建てられた家はその耐震基準に適合していますが、それよりも前に建てられた家は、現在の耐震基準に満たない可能性があるのです。その場合は、ご自宅の強度確認をしてみる必要があります。

強度確認は、野地板や垂木に劣化はないか、建物の構造に亀裂などが出ていないか、屋根材に損傷やズレが出ていないかを調べます。また、たとえばスレート屋根は20年で劣化するといわれているなど、屋根瓦の種類やメンテナンス状況によって耐久性や強度に差が出てきます。そのため、新耐震基準を満たしていたとしても、屋根瓦の耐久年数を超えている場合は屋根の強度を確認しておくことをおすすめします。

【判断基準2】その家にあとどれくらい住むのか?

そもそも、太陽光発電システムは高額な設備投資費用がかかるものです。10年前と比較すれば3分の1程度に下がったとはいえ、現在でも初期投資には1,000,000円以上の費用が必要となります。太陽光発電システムは設備投資にかかった費用を売電することで回収し、さらに利益を出すことができるというものですが、初期投資額を回収し終わる前に家を建て替えたり引っ越したりしてしまうようですと、あまり意味がありません。

太陽光発電システムは、設置してから元が取れるまでに早くても7~8年かかるといわれています。建物や屋根に補強を加えた場合、元を取るにはさらに数年の時間を有すると考えていいでしょう。それらを加味すると、たとえば「10年以内に2世帯住宅に建て替える」とか、「15年後にはマンションに引っ越す」というように短期・中期のスパンで建て替えや引っ越しをイメージしている場合、もう少し検討してみたほうが良さそうです。

また、建て替えを検討する場合、1度取りつけた太陽光発電システムを取り外してから新しい家に設置するという移設作業が発生します。ということは、家を建てる際にさらに費用がかかってしまい、あまり効率的ではありません。

では、10年以上住んだあとに家を売却する場合は、どんな状況が予想されるのでしょうか。太陽光発電システムのメーカー保証期間は10年程度といわれています。その保証期間が過ぎてしまった状態で家を売却する場合、古い太陽光発電システムがついている家となってしまい、売れにくくなるというリスクがあるようです。

設置費用はケースバイケース。とりあえず見積もりを取ってみましょう!

判断基準がわかったら、次に気になるのは「いくらかかるのか」ということでしょう。通常、一般住宅の屋根に設置する場合は4~5kWの容量のものを設置することが多く、1,500,000円前後かかるのが一般的のようです。

とはいえ、メーカーやシステムの種類、ソーラーパネルの枚数のほか、屋根の形や傾斜角度など、その家ごとに違うセミオーダーの形式となります。そのため、まずは自分の家だとどれぐらいかかるのか、見積もりを取ってみましょう。

その際、どれだけの発電量を期待するのか基準を決め、それを満たすのには初期投資がいくらかかるのかといったシミュレーションをしたうえで、複数の業者から見積もりを取るのがおすすめです。ちなみに、業者の選定には施工実績や評判、クチコミなどを活用するのもポイントです。

また、都道府県や市町村など、お住まいの自治体によっては補助金を出している場合もあります。補助金制度は初期投資の助けとなりますので、積極的に活用してみてください。

まとめ

太陽光発電の導入を検討する場合の判断基準は、建物の築年数より強度や、どれだけ住み続けるかというところがポイントだということがおわかりでしょう。特に強度に関しては、災害に強い家にするためにはとても重要なことです。さまざまな施工業者に相談をしつつ、見積もりを取ることで、安心してまかせられる業者を探しましょう。

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