発電量に影響する!?太陽光発電を考えるうえで無視できない損失係数とは

「日射量が多ければ発電量も多くなる」と考えてしまいがちですが、実は、発電量を左右する大事な指標の1つには、日射量のほかに「損失係数」もあるのです。今回はあまり耳にすることのない損失係数について、発電量との関係などを詳しく解説していきます。

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損失係数とは?

太陽光発電においては、100の日射量に対して100の電力を作ることはできず、必ずいくらかの“電力のロス”が発生します。損失係数とは簡単にいえばこの電力のロスのことで、主に3つの種類があります。

【1:システムによる損失係数】
太陽光発電システムで作り出した電流はそのままでは家庭の電気機器で使えないため、直流から交流に変換する必要があります。そして、このときに使われる機械のことを「パワーコンディショナー」といいます。システムによる損失係数とは、パワーコンディショナーを介する際に発生するロスのことです。

【2:温度による損失係数】
ソーラーパネルの温度上昇によって発生するロスのことを指します。

【3:損失補正係数】
1と2以外の要因によって発生するロスのことです。たとえば、電流が配線を流れていく際のロス、ソーラーパネルや機器の汚れなどに起因するロス、などが挙げられます。

太陽光発電にとって「損失係数」が重要なワケ

太陽光発電システムが生み出す電気の量は、以下の計算式から算出します。

発電量=(システムの容量)×(太陽光の日射量)×(損失係数)

この式を見てみるとわかるとおり、実は、単純に日射量が多ければ多いほど発電量も多くなるとはいえないのです。もちろん、日射量が発電量の大きさを左右する1つの要素であることは間違いありませんが、日射量と同じく発電量に深く関連している要素として、「損失係数」を知っておかなければなりません。

前述のとおり、損失係数は太陽光から電力を作り出す際に生まれる電力のロス、つまり、家庭の電気機器を動かすために必要な電力に還元されないムダな電力です。そのため、損失係数が小さければ小さいほど、その太陽光発電システムが持つパフォーマンスが100%に近くなり、発電量も大きくなります。

言い方を変えれば、どれだけ日射量が多くても損失係数が大きくなれば、結果的に発電量は減ってしまいます。たとえば、ソーラーパネルの設置場所や向きを注意深く考えて、太陽光をできるだけ多く取り込めるように配慮したとしても、損失係数が大きいためにムダな電力が多く発生し、思ったより発電量が得られないといったケースも考えられるのです。

損失係数によっては発電量が夏と冬で逆転する可能性も!

先にご紹介した3つの損失係数の中では一般的に、温度による損失係数がもっとも大きいとされています。それぞれの具体的な数値を見ていきましょう。

【1:システムによる損失係数】
この数値は、各メーカーが出しているパワーコンディショナーの変換効率に左右されます。変換効率とは、太陽から得た光エネルギーをどれくらいの割合で電気に変換できているかを表す数値です。

たとえば、変換効率が95%のパワーコンディショナーなら、エネルギーのロス、つまり、損失係数は5%です。各メーカーが出しているパワーコンディショナーの性能にもよりますが、システムによる損失係数は、およそ5%が目安となります。

【2:温度による損失係数】
ソーラーパネルは、実は熱に弱く、パネル表面の温度が高くなればなるほど、太陽光から電気を生み出す能力も低下します。一般的に、気温が1℃上がるごとに0.4%ほど発電力が低下するとされています。

ソーラーパネルの性能や住んでいる地域の気候などによっても異なりますが、温度による損失係数を年間平均で考えた場合、その目安は10~15%ほど。6~9月までのもっとも暑い時期だけで考えると、ロスの割合が20%を超えることもあります。

【3:損失補正係数】
ソーラーパネルは屋外に設置するものなのでどうしても汚れてしまいますし、電流がソーラーパネルから配線や回路を通って分電盤に届くまでの電力のロスも、どうしても発生してしまうもの。そのため、損失補正係数の場合はメーカーなどによる差はなく、一律5%と考えられています。

このように各損失係数を詳しく見ていくと、気温が発電量に及ぼす影響が非常に大きいことがわかります。年間を通してみると、夏場はたしかに、日射量は格段に多くなるのですが、気温の影響からソーラーパネル表面の温度が60~80℃に達することもあり、温度による損失係数も大幅に大きくなってしまうのです。

そのため、地域によって差はあるものの、気温が上昇し過ぎない春、あるいは、気温が低いためにパネル表面が冷えて発電の性能がアップする冬のほうが、夏よりも発電量が大きくなることがあります。

ソーラーパネルを設置する際は日射量が多い夏を基準とすることも多いですが、より効率よく発電することを考えるならば、損失係数、特に温度変化による発電量の違いについても意識しておくことが重要だといえるでしょう。

まとめ

太陽光発電において損失係数は、効率よく発電するため、発電量を増やすためにはしっかり考えておきたい大切な指標です。これから太陽光発電システムの導入をご検討の方はぜひ、「損失係数」や「発電効率」といった視点から考えることも意識してみてください。


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