太陽光発電の見積もりで注意したいこととは?見積もり前後の流れを解説

太陽光発電を導入する最大の魅力は、電気代の節約と、売電(余った電気を電気会社に売ること)による経済的なメリットではないでしょうか。しかし、メリットに飛びついて安易に業者を決めてしまうのは禁物。まずは複数の業者から見積もりを取って、比較検討することが大切です。今回は、見積もり前に考えておくこと、準備しておくことなどから、見積もりの手順、見積もり後までの流れについてご紹介します。

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見積もりを依頼する前にしておくことは?

太陽光発電の導入は、安価ではすみません。のちのち後悔しないためにも、見積もりを依頼する前に、そもそも導入するべきかどうかを慎重に検討してみましょう。

【自宅の状況を把握し、シミュレーションしてみる】
太陽光発電では、屋根の形や面積、傾斜角度、向きなどによって、パネルを置ける枚数や発電効率などが変わります。また、日照や気温の地域差も発電量に影響します。

・屋根の向き
北側は設置に向かず、反対に南側はもっとも設置に向いています。また、南にパネルを設置した場合の発電量を100%とすると、東西は82.8%程度まで発電量が低下します。

・屋根の傾斜角度
平らな屋根ほど太陽光発電には不利になり、傾斜角度30°の屋根を100%の発電量とすると、20°の屋根では98.2%に発電量が低下します。

・周囲の状況
日射を遮る樹木、山や丘、建物があると太陽光発電には不利です。また、周囲に大きな空き地がある場合、将来的に大きな建物(高層ビルやマンション)が建てられることが発電量に影響しないかも考慮に入れておきましょう。

・そのほか
すでに建てている家に太陽光パネルを取りつける場合、住宅の耐震性や強度に問題があると設置できません。目安としては、築10年以内ならまず問題ないと考えられます。

太陽光発電を導入したと仮定して、発電量をシミュレーションできるサイトもあります。自宅や地域の情報を入力し、どの程度のメリットが見込めるのか試してみるのもおすすめです。

【見積もりに必要な図面などを準備する】
太陽光発電に十分なメリットが見込めるとなったら、見積もりがスムーズに進むように、いろいろな図面を準備しておきましょう。

・屋根に関する主な図面
立面図:屋根の形状や傾斜角度を把握できる
屋根伏図:パネル設置可能範囲を把握できる
小屋伏図:建物の骨格を把握できる(パネル重量負荷の検討に必要)
仕上げ表:屋根に使われている材料について把握できる(パネル取りつけ工法の検討に必要)

・室内に関する主な図面
平面図:柱やすじかいの位置を把握できる(パネル架台設置位置の検討に必要)
特記仕様書:工事の中身を把握できる(図面で表せない事項のため必要)

・電気やガス設備に関する主な図面
電気設備図:電気設備の位置を把握できる(配線検討に必要)
ガス設備図:ガス配管・ガス関連機器の位置を把握できる(オール電化の検討に必要)

図面のほか、光熱費がわかる各種明細などもあわせて用意しておくのがおすすめです。

見積もりの手順は?

まずは、見積もりを依頼する業者をいくつか絞ります。「見積もりは複数の業者に依頼するのが鉄則」とはいえ、手当たり次第に見積もりを頼んでも、選択肢が増えすぎてかえって迷ってしまいます。

「ここは違う」というところを除外しながら、気になったところがあれば資料請求をしてみましょう。あるいは、いくつかの条件を入力するだけで複数社の情報を出してくれるシミュレーションサイトなど有効活用すると、より効率よく探せます。近所にすでに太陽光発電を設置している方がいたら、依頼した施工業者について聞いてみるのもおすすめです。

見積もりを依頼すると、図面だけでは実際の状況がわからないので、現地調査に入ります。図面と実物が異なることはよくあるので、実際に屋根に登って測定する業者が正解です。

見積もり後におこなうべきことは?

見積もりが十分な数そろったら、パネルの枚数や1枚あたりの価格、使う部材、工事の内容など、こまかい内容を比較しながら見ていきましょう。アフターフォローや定期メンテナンスについても事前にチェックしておくと安心です。また、詳細な見積もりを出してくれたかどうか、見積もりを見て感じた疑問に丁寧に答えてくれたかどうか、なども信頼できる業者を見極めるための大切なポイントです。

十分な比較・検討後に依頼する業者が決まったら、いよいよ契約を進めることになります。契約は形に残るよう、口頭ではなく書面でおこなうようにし、捺印代行は悪用や紛失の危険があるため極力依頼しないのが無難です。

さらに、太陽光発電の工事完了後は、電力会社との売電契約に進みます。現場の最終確認などが入り、実際に売電が開始できるのは工事完了後から約1ヶ月後です。売電契約が滞りなく済めば、いよいよ運転開始となります。

まとめ

いかがでしたか? 太陽光発電は、導入の検討から運用の開始まで、自分で準備すること、考えることが実にたくさんあります。「面倒だな……」と思ってしまうかもしれませんが、寿命の長い太陽光発電は、一生に一度の買い物になることが多いもの。しっかりと準備を整えて、後悔しない選択にしてくださいね。

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