太陽光発電には電気工事が必要！工事について事前に知っておくべきこととは？

太陽光発電に欠かせない電気工事とは？

自宅で太陽光発電をはじめようとするとき、どのような太陽光パネルにするか、屋根にどのように設置するか、といったことだけに考えがいきがちです。しかし、太陽光パネルの設置と同様に大事なもうひとつの過程は、発電したエネルギーを実際に電力として使えるようにするための電気工事です。

太陽光パネルに太陽の光があたると、それが電気エネルギーに変換されます。ただし、その電気エネルギーは直流電流であるため、電圧の関係により家庭の電気にそのまま活用することができません。電気として使うためには、パワーコンディショナーと呼ばれる機器を通して交流電流に変換する必要があります。そのほか、太陽光発電を安全に利用するためには、周辺機器の設置も重要な工程のひとつになります。

電気工事ではどのような機器が設置されるの？

では、太陽光発電における電気工事とは具体的にどのようなものなのでしょうか。電気工事によって設置される周辺機器について見ていきましょう。

【接続箱】
接続箱とは、太陽光パネルから伸びているケーブルをまとめるための機器のこと。一般的に家の壁に取りつけられ、雨水などが入らないよう箱の周辺やケーブルを通す穴に防水処理が施されます。これらのケーブルは、次のパワーコンディショナーへとつながっています。

【パワーコンディショナー】
パワーコンディショナー、通称パワコンは、先ほどもご説明したとおり、太陽光パネルで発電した直流電流を交流電流に変換する装置のことです。パワコンはわずかながら熱を帯びるため、故障や寿命の短縮の原因とならないよう、周りの機器と適切な距離を取って設置する必要があります。パワコンを設置したら、配線を通す作業がおこなわれます。

【売電メーター】
太陽光発電を設置すると、発電した電力を電力会社に売ることができます。そのため、電力会社が売電量を測るために売電メーターを取りつけます。売電メーターはボックス型のカバーをつけて、外壁に設置します。

【太陽光ブレーカー】
強い電流の影響から発電システムを守るため、発電の容量に適した太陽光ブレーカーを取りつけます。多くの場合、ブレーカーなどをまとめた分電盤の隣に設置します。

【CTセンサー・検出ユニット】
CTセンサーは、電気の発電量を測るための装置です。検出ユニットは同じく発電量を計測するとともに、そのデータをまとめて、発電量を表示するモニターにデータを送信する機器です。どちらも分電盤の近くに設置します。

【カラーモニター】
太陽光発電による発電量や消費電力、売電量などを表示するためのモニターです。家の中の見やすい位置に設置します。これを見れば、どのくらい発電しているかなどがひと目でわかります。

このように、太陽光発電を導入するにあたっては、電気工事によって電流の変換装置やブレーカーなどさまざまな機器を設置します。太陽光発電をお考えの方は、太陽光パネルの設置だけでなく、電気工事も必要になることを知っておいてくださいね。

電気工事の前に知っておくべきことは？

太陽光発電の電気工事をおこなうにあたっては、周辺機器をどこに取りつけるのか決めておく必要があります。そのため、工事前には、周辺機器の設置場所について決める事前の打ち合わせをおこなうのが一般的です。

ほかに把握しておくべきなのは、工事中に停電があることです。分電盤に配線を追加する作業をおこなうため、工事中は30分～1時間ほど停電します。当日になって困らないよう、停電時間があることを認識しておきましょう。

電気工事は、太陽光パネルの設置に並んでとても重要な工程です。周辺機器の取りつけ場所や工事内容について不安なことがあったら、迷わず業者に問い合わせるのがよいでしょう。

まとめ

太陽光発電における電気工事では、発電したエネルギーを電力として使うための装置や、発電量を測定・表示するための機器の設置などがおこなわれます。資格を持っていないとできない専門的な工事でもあるので、経験と実績の豊富な信頼できる業者・施行者に依頼するよう心がけましょう。