近場で旅気分、グルメ満載の休日。「大磯市」ぶらり歩き♪

都心から1時間ちょっとで行ける神奈川の大磯。海あり、山ありと豊かな自然に恵まれ、旅気分を味わいながらのんびりと過ごすことができる港町です。その大磯で毎月第3日曜日に港で行われている「大磯市」に出かけてきました。

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早起きは三文の徳! まずは「さかなの市」から

神奈川県の大磯で“とってもおいしい市場”が開かれていることをご存知ですか? 海の幸と山の幸をいただける「大磯市」です。

写真提供:大磯市写真館

朝8時に配られる整理券を求め、前夜から並ぶ人もいるという人気の「さかなの市」。その日の朝、水揚げされたばかりの魚を目当てに多くの人が訪れます。どんな魚が並ぶかはその日のお楽しみ。

写真提供:大磯市写真館

大磯市実行委員の方に話をうかがったところ、獲れたての魚を販売するこの市は、現在の「大磯市」ができる以前から月に1度、大磯町漁業協同組合が行なっていたのだそうです。そして2010年9月に、この市をもっと盛り上げ、大磯の町を活性させるべく、大磯の町全体を"市"にしようとスタートしたのが「大磯市」なのだそうです。

毎月第3日曜日は、メイン会場の大磯港"ミナト"でマーケットが開かれ、大磯の町の店舗やギャラリー、個人宅の"マチナカ"ではイベントやワークショップなどが開催され、大磯の町全体がお祭りムードに。大磯駅からミナトへ向かう途中も「大磯市」と書かれたのぼりをあちこちで見かけ、家の軒先でリサイクルショップを開いているところやお店でワークショップを行なっているところがありました。

写真提供:大磯市写真館

「大磯市にはもうひとつ目的があります」と大磯市実行委員会の塩谷さん。その目的とは、大磯市を"チャレンジの場にする"ということなのだそう。

「大磯市を通じて、地元で商売をはじめるキッカケをつくれたらと思っています。お店を開きたいと思っていてもいきなり店を構えるのはリスクが高いですよね。だからまず大磯市で出店をして、お客さんの反応を見たり、お客さんとコミュニケーションをとったりして、つながって、地元で仕事をするための販路を広げたり知名度を高めたりする場所にしてもらえたらと」

"手作り"であることを出店のルールに、プロだけでなく、普段は会社員の方がオリジナルグッズをつくって販売していたり、店舗を持っていない人(※保健所の製造許可は取得している)が焼き菓子やパンを販売したり、実に多彩な出店者が参加しています。この"多様さ"も大磯市のひとつの魅力であり、楽しさかもしれません。

「大磯市で人気になった出店者さんが大磯の町でお店をオープンしたという方も何人かいらっしゃいますよ。あちらのパウンドケーキを販売している『三日月』さんがそうです。大磯の町が大好きになって、元はお肉屋さんだったところを改装してお店を営んでいます」と塩谷さん。どれどれさっそく、大磯市を歩いてみましょう。

見て楽しいクラフトゾーン

大磯町漁業協同組合の建物を中心にL字のようなかたちでお店がずらりと並んでいます。9時の開始前からすでに行列ができているお店も。地元の方や、常連さんはお目当てのものを目指して早めに来場するそうです。

こちらがクラフトゾーン。地場産の樹木でつくった器、天然石のアクセサリー、デニムを使ったバッグや雑貨、革細工、リサイクルヤーンで編んだバッグ、手のひらサイズの小さな編みぐるみ、野菜柄の染付陶器、苔玉やミニ盆栽、湘南の石でつくったお守りなどのお店が並び、見ているだけでワクワクしてきます。

湯河原町で大正時代から営む〔山室畳店〕さん。畳表や畳ヘリ、襖紙など畳の素材を使ったオリジナルの小物を販売しています。4代目の山室さんはアパレルブランドの店長を経て、現在は畳職人となり、畳を身近に感じていただけたらと、日常使いができるバッグやスマホカバー、ヘアーゴム、小銭入れなどをつくっています。ブースの横では30cm四方ほどの大きさのミニ畳づくりのワークショップも開催。

鎌倉市を拠点に手編みのアクセサリーや帽子、バッグ、布小物などを制作している〔ユクリト〕さん。手にとると、すっと自然と手になじむような温かみのある作品が並んでいます。潮風にゆらゆらと揺れるピアスがとってもキュート。ふだんは北鎌倉にある緑に囲まれた古民家シェアアトリエや、秦野市にあるお花屋さんなどで作品を展示しているのだそう。作家さんご自身が販売しているので、ひとつひとつ、どんな想いでつくったのかなどお話を聞ける"距離感"も大磯市ならではですね。

ひょうたんランプアーティストのyggpranksさんが作品を展示しています。ひょうたんランプは、工房の近くで育てたひょうたんを乾燥させ、ルーターなどで穴を開け柄を描くのだそう。中にあかりを入れると、描いた柄によって美しい模様が映し出され素敵な空間を演出。ひょうたんに描かれた細かく美しい模様に思わず見入ってしまいます

食べて楽しい食べ物ゾーン

クラフトゾーンの反対側には大磯の名産や、人気のパン、菓子を販売するお店とキッチンカーが並んでいます。ひと通りお店を見て歩き、気になるものをチェックしてみるとよいでしょう。さつまあげ、お惣菜、和菓子、クラフトビール、みかん、サンドイッチ、お弁当、漁師汁、ビスコッティ、マカロン、ドーナッツ、ポンデケージョ、クッキーなど、目移りしてしまうものばかりです。

「キッチンカーの裏手に芝生の広場があるので、みなさんそこにレジャーシートを敷いて、のんびり食事を楽しんでいますよ」と塩谷さん。大磯市は夏の時期7月から9月は開催時間17時から20時30分になります。クラフトビールを販売しているお店もあるので、おつまみを買って、夜風をあびながらの1杯なんて、至福の時間ですよね。

大磯駅のすぐ近くの〔ミートハウスささや〕さんが大磯メンチや大磯コロッケ、期間限定の牛すじ煮込みなどを販売しています。からあげにハムカツ、串カツにシュウマイ、どれもとってもおいしそう。大磯町の地元の方に愛される味を楽しんでみるというのもいいですね。

たまごや乳製品を使わずにつくる〔きょうのおやつ〕さん。材料ひとつひとつ、自分たちが気に入ったものを使ってつくっているのだそうです。クッキーを見ていたらうしろから「ここのクッキーうまいよ」と地元の方が声をかけてきました。おすすめを教えていただき、ザクザク食感が楽しいオートミールクッキー、あんこを生地に練りこんで焼いたあんクッキー、ごまの香ばしいかおりがたまらない黒ごまクッキーを購入しました。素朴な味がとっても美味でした。

大きな壺が4つ並んでいるのは、つぼ焼き芋を販売する〔やきいも日和〕さん。ふだんはフリーランスで店舗設計やデザインなどを請け負うチョウハシさんは11月中旬から3月末まで焼き芋店を開いているのだそう。行列が絶えず、午後にはもう完売となっていました。焼き芋をひっくり返しながら「大磯市で焼き芋を売りはじめて、おもしろい人間関係ができ、仕事の依頼も増えました。おもしろそうだなって思ったことは挑戦してみるといいですね」とチョウハシさん。

姉妹でパウンドケーキ店を営む〔三日月〕さん。お昼前に訪れたときはもうほとんど売れていました。小麦本来の味わいを存分に感じてほしいと、全粒粉をたっぷり使い、今しか手に入らない旬の果物や野菜を選んで使っているのだそうです。大磯市で初めてパウンドケーキを販売し、いまでは大磯の町にお店と住居を構えて、地元の方にも愛されるパウンドケーキを作りつづけています。

大磯町唯一の自家焙煎スペシャルティコーヒー専門店〔Beans Mart Oikos〕さん。大磯市へは第1回から参加している常連さんで、大磯市で出会った方がお店へも足を運んでくれることが増えたのだそうです。大磯市ブレンド、アオバトブレンド、妻ブレンド……並んでいるコーヒー豆がとてもリーズナブルです。「私のお店では高級で、もったいなくて飲めない……というようなコーヒーは置いていません。買ったらすぐ、おいしい状態で、肩肘はらずにガブガブ飲んでいただきたいので」と、買いやすい価格の理由を話してくれました。

「おいしいからいろいろ食べてみて」と、いろいろなピクルスを試食させてくれた〔大磯野菜工房〕さん。大磯で採れた野菜を中心に、神奈川県産の旬の野菜を使ったピクルスは無添加、無着色。農薬を使わずに育った"原色"の野菜は、食卓を楽しく彩ってくれそうですね。

大磯市の名物にもなっているアメリカ人女性リーさんがつくる〔Lee's Bread〕さん。開店前から長蛇の列ができ、毎回わずか1時間半で売り切れてしまい、午後にもう一度、焼きあがったパンを買い求めるために、再度行列ができるという人気ぶり。「自分が食べたいと思うパンをつくっているだけよ」とリーさん。レーズンからつくった自家製酵母を使い、手間ひまかけてじっくりつくるパンは、シンプルで飽きのこないおいしさです。

老若男女が行き交い、笑顔と活気があふれる大磯市。さかなの市をのぞいて、ミナトのマーケットで朝ごはんを食べ、ショッピングを楽しんでもまだ11時! まさに早起きは三文の徳。午後は大磯のマチナカを散策し、港町風情を感じたり、気になるお店をのぞいてみたり、ワークショップに参加したりして1日を思う存分、楽しむことができます。今度の第3日曜日は、大磯まで足を運んでみてはいかがでしょう。

【大磯市】
●開催:毎月第3日曜日
●メイン会場:大磯港(神奈川県中郡大磯町大磯1398-18)
●時間:9〜14時(7〜9月は夜市 17〜20時30分 開催)
※さかなの市は整理券配布8時〜、販売開始は9時〜。漁の状況によって中止になる場合があります。


●ライター 忍章子

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