長屋2棟を繋げて完成!二世帯住宅 ~絶妙な距離感~
イベントの一環でオープンハウスを開催したのが9月。かなりの雨の中、夫妻は小さなお子さん2人を連れてみえた。ご主人のお母様も一緒で、その5人が「松虫の長屋」の住人である。住宅密集地に建つ、築44年の四軒長屋、その中央二棟をリノベーションして住んでおられた。
光を求め塔屋ができ、洗濯干し場が屋根上に出来る。非常に良く乾くはずだ。その洗濯干しは残しつつ、家の中を明るく、人の集まる家にしたいという相談だった。
環境を大きく変えようとするなら、屋根上部分から直接の光を取り込むしかない。2階部分を減築し、光庭をとるプランを考えた。
ご主人は「この家に、母と同居してくれないなら結婚できない」と言ったそうだ。同居する奥さんが、その距離感を「5段くらいが丁度良いのでは」と言った。友達が来ていても気を使わない。かと言って、寂しくもない距離。絶妙の距離感と愛情を感じる。
1階には水回りと各寝室。中2階に母専用のリビング。光庭に開かれたLDKは、子供室を兼ねるロフトと繋がる。また、元界壁にはボルダリングを施した。奥さんは「おもちゃがリビングに広がらないのが何より嬉しい」と言っている。
洗濯干しはお母様たっての要望だったが、半分は月見台とさせて貰った。そこから見るハルカスはなかなかのもので、都会に住むなら、空を望む価値はさらに大きい。
こだわりがある分、外壁、タイル、家具の仕上げを決める際、迷うことも多くあったが、一緒に考え、アドバイスし、答えを出して行くのが私達の仕事。無理強いはしないのが私のポリシーでもある。
ご家族は本当に明るく、現場打合せでもいつも笑いが絶えなかった。その人柄がそのまま表れた健康な家だと思う。
建築は、クライアントだけ、設計者だけで創るものではないと確信している
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5段の距離がいい
慣れ親しんだ土地に住むことへ拘る。
北向きの四軒長屋の中央二軒のフルリノベーション。
明るく生まれ変わったリビングダイニング。
リビングとロフトを繋ぐ近道(?)クライミングウォールの先には子供の遊び部屋。
既存の界壁にボルダリングを施し、活発に動き回る育ち盛りのお子さんたちにはもってこいのツール。典型的なカラフルな配色は避け、リビングと調和するようにグレーで仕上げている。
玩具が広がっても気にならない。かつ目は届くロフトは、母にとってはありがたい。
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えっ?マンションなのにロフトが2つ? 子供のいる共働き世代の為の”可変型”リノベLIMIA編集部