人気のスレート系の屋根ってどんな特徴がある?屋根塗装のタイミングや注意点も解説

今や定番になりつつあるスレート系の屋根。スレートはシンプルでどんな雰囲気の家にもマッチするため、人気の高い屋根材です。とはいえ、どんな特徴があるのか、ほかの屋根材とどう違うのか、メンテナンスはどうしたらいいのかなど、知らないことが多いですよね。そこで今回は、スレート系の屋根に関する基礎知識をまとめました。特徴や屋根塗装のタイミング、注意点を詳しく解説します。

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スレート系の屋根の特徴は?

スレートは、5~7㎜ほどの厚さの薄い板状のもので、大きく分けると2種類あります。1つは天然の岩(粘板岩)を加工した「天然スレート」、もう1つはセメントと繊維材料を使って加工した「化粧スレート」です。天然スレートは美しい風合いが魅力ですが、加工が難しく、高価なので日本ではあまり使われていません。安くて扱いやすい化粧スレートが主流となっています。

【スレート系屋根のメリット】
・安価で長持ち
・軽量
・色、模様のバリエーションが豊富
・施工方法がシンプルで完成が早い
・耐火性、断熱性、耐震性に優れている

平たい板状なので表面に塗装しやすく、24種類以上の色の中から好みや家の雰囲気、環境などに合わせて選べます。また、複雑な形の屋根に合わせて加工することも可能です。
軽量で加工しやすいので日本瓦よりも施工期間が短く、工事費が安く済むことも大きなメリット。また、断熱効果があり防暑対策になるだけでなく、軽いので建物自体への負荷が少なく、耐震性にも優れています。

【スレート系屋根のデメリット】
・荒天候で劣化しやすい
・割れやすい
・コケやカビが生えやすい
・定期的なメンテナンスが必要

暴風雨など荒天候に弱いことが最大のデメリットでしょう。台風などであおられると、隙間から雨が侵入したり、割れたりすることがあります。また、ザラザラしている表面に水分が滞留しやすく、コケやカビが生えやすいといった特徴も。

スレートはそれ自体で高い耐久性を持っていますが、塗装が剥がれたり劣化したりするとその効果が得られません。長持ちさせるためには、適切なタイミングで屋根塗装をすることが大切なのです。

スレート系の屋根塗装のタイミングは?

スレート系の屋根塗装は、10年に1度おこなうのが一般的とされています。ただし、地域の気候や日光の当たり方など、さまざまな条件によって劣化の進み具合が異なります。目安として、以下の症状が見られたら塗装のタイミングと覚えておきましょう。

【変色・退色】
紫外線の影響で塗装が変色したり、ツヤがなくなってボロボロになったりといった症状が現れます。見た目にこのような変化が出てきたら、塗り替えのサインです。

【コケ・カビの発生】
雨に含まれる酸にも弱く、経年によって塗膜が劣化していきます。特に日光が当たらない北側や湿度の高い場所にはコケやカビが生えやすく、そうなると塗膜の劣化がますます促され、屋根材自体の劣化や雨漏りにつながります。コケやカビは放置せず、見つけたらすぐに塗装を手配しましょう。

【チョーキング】
塗膜が劣化し、塗料の中の顔料がチョークの粉のようになる現象が「チョーキング」です。そのまま放っておくと、塗膜表面だけでなくスレート全体の劣化を促すことになるため、ちょっと屋根の表面が粉っぽいなと思ったら塗り替えのタイミングといえます。

【塗膜の膨張・剥離】
熱による収縮や雨水が凍ったり溶けたりしたことが原因で塗膜が膨れてくることがあります。また、塗膜が劣化し、剥がれてきてしまうのも要注意です。その状態を放置すると、塗装のひび割れや剥がれにつながりますので、早急に塗り替えましょう。

【屋根の頂上部の釘抜け】
スレート屋根は釘をたくさん使いますが、年月とともに釘が緩み、じょじょに抜けてきてしまいます。放置すると頂上部を留めている部材(棟板金)が外れてしまう可能性があるため、気づいたら早めに対処することが大切です。

スレート系の屋根塗装はココに注意

最後に、スレート系の屋根塗装における注意点をまとめました。

【縁切りがしっかりおこなわれているかチェック】
スレート系屋根の塗装においてもっとも重要なポイントが、塗り替え前の縁切り作業です。縁切りとは、雨水の逃げ道を作る作業のこと。薄い板を何枚も張り合わせているスレート屋根は隙間から雨水が侵入しやすいため、それを防ぐために縁切りしておくことが大切なのです。

しかし、この作業は時間と労力がかかるため、業者によっては省いてしまうことがあります。せっかくお金をかけて塗装しても、不十分な施工によってむしろ劣化が早まってしまったら本末転倒ですよね。縁切り作業が工程に含まれているかどうか、見積もり段階でしっかりと確認しておきましょう。

【葺き替えするほうがおトクな場合も】
約10年おきに屋根塗装をしていても、いずれは下地材が劣化して葺き替え(屋根を張り直す)リフォームが必要になります。そのため、再塗装はせず、屋根の劣化状況に合わせて葺き替えのみおこなうという選択も可能です。その場合、10年おきに屋根塗装する必要はなく、20~30年ごとに葺き替えればOKです。

ただし再塗装しないとなると、コケ・カビの発生や塗装の剥がれなどを放置することになります。見た目が悪いだけでなく、スレート自体の劣化の進みが早くなることは肝に銘じておきましょう。ちなみに、スレート系の屋根塗装の相場は500,000~800,000円、葺き替えの相場は900,000~2,000,000円です。

まとめ

スレートは安価で加工がしやすく、見た目もシンプルで使いやすい屋根材です。一方で、表面が劣化しやすいため、きちんとメンテナンスをする必要があります。しかし、屋根は目に見えにくく処理が遅れてしまいがちなので、塗装が必要かどうか定期的にプロにチェックしてもらうことをおすすめします。

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