プロの外壁塗装からDIYまで!コスパ抜群のアクリル塗料とは?その特徴をご紹介

熱や雨の影響を防いだり、見た目を美しくしたりなど、さまざまな目的でおこなわれる塗装。しかし、業者に依頼した場合、数十万円~の費用がかかるため、少しでも費用を抑えたいところでもあります。そこで、本記事では外壁・屋根塗装に用いられる塗料に着目し、アクリル塗料を用いた場合のメリット・デメリットをご紹介します。

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アクリル塗料の特徴

アクリル塗料とは、アクリル樹脂を混ぜた塗料のことです。アクリル樹脂とは、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルの重合体を指しています。アクリル塗料は、透明性が高いため多彩な色を再現することが可能で、豊富なカラーバリエーション、またツヤのあるはっきりとした色合いが特徴です。価格が安い一方、ほかの塗料に比べると耐久性の面でやや劣ります。

【種類】
アクリル塗料を含む塗料には、大きくわけると水性塗料と油性の溶剤系塗料があります。溶剤系塗料は水性塗料に比べて、耐久性や密着性が高く、雨にも強い。また、塗料には1液型と2液型の2つの種類があります。1液型はそのまま塗料に使用できますが、2液型は、主剤と硬化剤の2つを混ぜ合わせないと使えません。水性の1、2液型、溶剤系の1、2液型と4つの種類にわけられます。

【耐久性】
アクリル塗料の耐用年数は約5~7年といわれています。また、種類別に見ると、耐久性の強さは、溶剤系2液型>水性2液型>溶剤系1液型>水性1液型となります。

【価格】
アクリル塗料は、現在普及している塗料の中でもっとも安いとされています。ちなみに、屋根塗装の平米単価相場は以下のとおりです。

屋根トタン:1,200~1,400円/㎡
屋根コロニアル:700~1,000円/㎡
瓦屋根(セメント):700~1,000円/㎡

【最近の傾向】
最近、新技術により特殊なアクリル塗料がたくさん出回っています。従来のアクリル系塗料より、耐久性を高めていることでメリットがあります。

・ピュアアクリル
外壁塗装用アクリル塗料は不純物が入っているため耐久性が悪くなっています。「アステックペイント」の「ピュアアクリル」は、不純部を除去し、アクリル樹脂に有機ガラスを混ぜることにより耐久年数15年以上(フッ素塗料と同等)を実現しています。防水性や遮熱性にも優れたアクリル塗料です。

・パーフェクトトップ
劣化原因となるラジカルを制御する技術と、アクリル樹脂に中空ポリマーを掛け合わせる「ポリマーハイブリッド技術」により、シリコンとフッ素の中間レベルの耐久性を持ちます。

外壁・屋根塗装でアクリル塗料を使うメリット

外壁塗装の予算が少なめという場合には、アクリル塗料を使うことをおすすめします。安くて扱いやすいため、外壁塗装業者に依頼せずDIYしたいという方にも向いている塗料です。

屋根塗装は外壁塗装以上に耐久性を求められるため、現在、大手メーカーの場合は屋根塗装にアクリル塗料を用いていません。しかし、中にはアクリル塗料の利点を上手に活かし、塗装をされる方もいます。以下で、アクリル塗料のメリットを見ていきましょう。

【価格が安く、コストパフォーマンスが良い】
アクリル塗料の最大の魅力は、その価格。現在もっとも使用されているシリコン塗料の約7割の費用で塗装工事をおこなうことができます。耐久年数は5~7年と短いものの、安価な塗料なので数年に一度塗り替えをして、気軽に外観をリフレッシュすることも可能です。コストが抑えられる分、違うリフォームに予算を回すこともできます。
新築の場合クラック(ひび割れ)が入りやすいため、わざとアクリル塗料で外壁塗装して、後から塗装し直すことも多いです。コスト削減のため、弾性塗料ではなく固い塗膜の塗装になりやすいと覚えておきましょう。

【ツヤがありはっきりとした色合いになる】
アクリル塗料は発色がとても良いという特徴があります。外壁を色鮮やかなものにしたい人にぴったりです。高温でも変色しにくいというメリットがあり、独特のツヤ感と滑らかさがあるため、デザイン性を重視したい場合に使いやすいでしょう。絵の具で塗るような感覚があります。

【塗料の種類が豊富である】
歴史の長いアクリル塗料は、ほかの塗料の種類に比べると製造量が多く、豊富な種類から好みの塗料を選ぶことができます。アクリル樹脂は価格で見ると高いものも安いものもあり、種類はさまざまです。純度の高いアクリル樹脂を主成分とした塗料なら、耐候性を高くできるものもあります。

【透湿性が高い】
アクリル塗料以外の塗料と比較したとき、湿度が滞留しやすい軒天などにも向いていると言われています。外壁以外にも使い道があるというメリットがあります。

アクリル塗料を使うデメリット

【劣化が早い】
一方、デメリットとして挙げられるのが、やはり耐久性の低さです。アクリル塗料は、劣化の原因となるラジカルが発生しやすいのが特徴です。酸化還元反応を起こしやすく、劣化しやすい塗膜となってしまいます。

【塗り替えが面倒】
耐久性が低いため、頻繁に塗り替えをしないといけません。さらに、塗り替えの際に劣化した塗膜部分をキレイに取り除かないと精度が悪くなってしまうなど、注意が必要です。

【湿気に注意】
塗膜の浸透性が良すぎるため、室内の湿気を外部に放出することができる一方、逆に外部の湿気も室内に通してしまう性質があります。それによって、湿気が室内に溜まりやすくなるので、湿度の多い環境にある建物の場合はあまり適切とはいえません。

そのほか、塗膜が硬いのでヒビが入りやすい、大手メーカーから屋根用のアクリル塗料が出ていないなどのデメリットが挙げられます。

アクリル塗料なら、DIYでの外壁塗装にも挑戦しやすい

DIY初心者の方には、いきなり外壁塗装に挑戦するのはあまりおすすめできません。しかし、DIYに慣れ親しんでいてご自宅もセルフで塗装したいという方には、アクリル塗料がおすすめです。なぜアクリル系が良いのか、その理由を解説しましょう。

アクリルは、失敗が少なく誰にでも使える塗料だと言われています。水性アクリル・溶剤アクリルのほとんどが1液型の塗料のため、後から硬化材を混ぜる必要がなく、施工性に優れているからです。水分や溶剤が抜けると、樹脂同士が結合して塗膜となります。硬化不良などのトラブルは起きにくいため、DIY初心者でも塗装しやすいでしょう。ただし、最初に塗装に挑戦するなら、外壁以外のところからスタートした方が無難でしょう。

溶剤型アクリル塗料の場合は、塗り直し前の塗膜でアクリル樹脂塗料が使われている場合、溶かすとくっついてくれるため、下塗りが不要なケースがあります。シーラーが不要ということは、それだけ作業工程が減り、塗装しやすいということです。ただし、DIYに失敗してプロに依頼すると、余計費用がかさむことがあるため、その点に注意しましょう。

まとめ

アクリル塗料は、安く外壁塗装を行える点にばかり注目されがちですが、他の利点も多い便利な塗料です。用途に応じて塗料を使い分ければ、希望に合う外壁塗装ができます。しかし、単価の低いアクリル塗料を使えば低コストで塗装ができる一方、耐久性に劣るため短期間で塗り替えをしなければならないデメリットがあります。また、完成度の高さを求める方は、やはりプロに任せた方が無難かもしれません。予算や求める仕上がりなどをじっくり検討しながら、素敵な外壁を実現してくださいね。

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