太陽光発電は蓄電池なしでも導入できる?蓄電池のメリットを詳しく解説

太陽光発電の導入を考える際に、気になってくるのが「蓄電池」の存在です。蓄電池というと高価なイメージがあり、なるべく初期費用を抑えたいと考えている方にとってはネックになっているかもしれません。また、蓄電池なしでも問題ないのか、それともありの方が結果的にお得になるのかも気になるところです。そこで今回は、太陽光発電における蓄電池導入のメリットを徹底解説します。蓄電池の役割を知り、費用対効果を分析した上で、最終的に購入すべきかどうか検討しましょう。

  • 15710
  • 20
  • 0
  • いいね
  • クリップ

そもそも蓄電池とは?

蓄電池とは読んで字のごとく、電気を蓄える機能を備えた電池のこと。スマートフォンに利用できる充電池と同じようなもので、電気を蓄えておけば好きな時に必要な分だけ、繰り返し使えることから、「二次電池」とも呼ばれます。

二次電池は前述したようなスマートフォンの充電はもちろん、パソコンやデジタルカメラなどの電化製品、飛行機や農業機械、そして車のバッテリーまで、蓄電池はすでに暮らしの様々な場面で利用されています。現在、太陽光発電システムとともに注目されている家庭に設置する蓄電池も、電気を貯めて家の様々な電化製品に使うために使用されます。

蓄電池なしでも太陽光発電は導入できる

なんとなく、太陽光発電と蓄電池をセットで考えている方も多いでしょう。しかし蓄電池はあくまでもオプションで、太陽光発電のみ設置することももちろん可能です。

そもそも太陽光発電は、家の屋根に設置したソーラーパネルで自家発電できるシステムです。これによって電力会社から購入する電気を少なくできたり、電気を売って収入を得られたり、電力不足を回避するための社会貢献ができたりと、太陽光発電だけでもさまざまなメリットがあります。

ただし、現在の太陽光発電では、作った電気を貯めておき、後で使用することはできません。つまり、昼間貯めた電気を夜に使うということができず、夜は電力会社から電気を購入して使うしかないのです。

そこで注目したいのが、蓄電池の併用です。蓄電池を設置すると具体的にどのようなメリットがあるのか、次の項目で詳しく見ていきましょう。

蓄電池を導入するメリット

電気を蓄えられる

蓄電池は簡単に言うと「電気を貯められる」装置です。太陽光発電で作った電気を貯めて、使用することができます。太陽光発電のみの場合、余ってしまった電力は自動的に電力会社に売電されますが、蓄電池を使えば売電をおこなわずに電力を貯めておき、使いたいときに使うことができるのです。

電力を貯められるメリットをもう少し具体的にイメージしてみましょう。日中、太陽光発電できる時間帯には、ソーラーパネルで発電した電気を利用して生活し、余った電気はバッテリーに蓄電します。夕食どきの時間帯は1日の中で特に多くの電力を消費しますが、太陽光発電できないため、日中バッテリーに貯めておいた電気を使用します。そして電気をほとんど使わない深夜は電力会社から安価な夜間電力を購入し、バッテリーに貯めておくことが可能です。

このように、電力を効率よく貯められることが蓄電池最大のメリットです。本来は日中しか使えない太陽光発電の電力を、夜でも使えることはとても便利です。

節電意識が高まる

蓄電池の導入には、上記の通り「いつ電気を貯めるのか」「どれだけ電気を使うのか」を考えることが欠かせません。そのため、蓄電池の活用法をはじめ、エアコンなどの空調機器や食洗機、PC・スマートフォンの充電など、家庭で普段何気なく使っているあらゆる電力に関しても、できるだけおトクに節約できるのかという意識を自然と高めることができます。

電気料金の削減につながる

電気料金を抑えられる点も、蓄電池導入の大きなメリットです。電力需要が少なく、電気料金が安価な夜間に電力を購入して充電し、電力の需要が高く、電気料金が高額な日中に蓄電池の電気を使用することで、電気料金を大幅に削減できます。

ちなみに電気料金の相場は、昼間は24円/kWh程度、夜間電力は9円/kWh程度となっており、夜間電力の安さは一目瞭然です。特に夏場は日中の電気需要が高いため、蓄電池を併用することで相当の節約効果を実感できるでしょう。

ピークカット・ピークシフトに貢献できる

ピークカットとは、太陽光発電などの導入によって電力使用量を抑制することです。そしてピークシフトは、昼間の時間帯になると蓄電システムに貯めた電力利用に切り替わり、電力網からの電力利用を抑えるというものです。

電力不足が問題視されているなか、太陽光発電と蓄電池の併用によって電力不足問題の回避に役立ちます。また、CO2削減にもつながり、地球温暖化対策にも貢献できるのです。

災害時や停電時に利用できる

2011年の東日本大震災では、電力不足が大きな話題になりました。そんな中でニーズが高まったのが蓄電池です。普段から電気を貯めておけば蓄電池だけで電力を使うことができるので、災害や停電時などに役立ちます。オール電化を始め、電気依存の生活が広がっていることもあり、「いざという時に使える電気がある」というのは、大きな安心感につながります。

太陽光発電との併用が推奨されるのはどうして?

蓄電池を語る上で欠かせないのが太陽光発電システムとの連携です。この2つは非常に相性が良く、京セラやPanasonic、東芝、シャープなど、太陽光発電システムを販売している大手メーカー各社は、いずれも太陽光発電システムと蓄電池をセットで考えた商品展開をしています。

その理由は、太陽光で電気を「創り」、蓄電池で効率良く「貯めて、使う」仕組みを作り出すことができるから。太陽光発電システムは、当然ながら太陽が出ている昼間にしか発電できません。その代わり、昼間のうちに発電して使いきれずに余った電力は売電可能です。ここに蓄電池が連携すると、大きく分けて2通りの使い方ができます。

【使い方1】売電量をアップさせる
本来は太陽光発電でまかなう分の昼間の使用電力を蓄電池を使用することで、発電した分の電力を売電に回します。

・深夜…蓄電池を充電
・朝…売電
・昼間…蓄電池の電気を利用&太陽光発電で売電
・夕方…売電

昼間の消費電力が多いライフスタイルの場合、太陽光発電の大きな恩恵である売電量を増やすことが難しくなってしまいます。蓄電池を利用することで安い深夜帯の電力を昼間に回し、電気料金も押さえながら売電量を増やす、経済的な使い方です。

【使い方2】節電効果をアップさせる
もうひとつは、太陽光発電でまかなえない時間帯の電力を蓄電池でまかなうことで、極力買電を抑える方法です。

・深夜…蓄電池を充電
・朝…蓄電池の電気を利用
・昼…太陽光発電の電気を利用
・夕方…蓄電池の電気を利用

深夜以外の時間帯の電力はなるべく創った電力を使う方法なので、自家発電に近い状態になります。いつも支払っている電気料金が格段に安くなるため、地球にも家計にもやさしい使い方です。太陽光モジュールの設置容量が多く発電量に余裕がある場合は、その分の電力で蓄電池を充電すれば、さらにおトクになります。

蓄電池を選ぶ前に

【補助金について】
「蓄電池の購入には補助金が出る」という認識をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、この補助金制度は現在ありません。確かに以前は国が蓄電池の購入に対して補助金を出していました。それが、一般社団法人「環境共創イニシアチブ」が受付を行っていた「定置用リチウムイオン蓄電池導入促進対策事業費補助金」という制度です。

しかしこの制度の受付は既に終了しているため、国からの補助金は今のところ期待できません。ただ、補助金は何も国に限ったことではなく、実は都道府県や市町村も独自に支援を行っています。

従って、蓄電池の補助金については「住んでいる地域によっては補助金が出る可能性がある」というのが正解です。蓄電池の購入を考えている方は、念のため確認しておきましょう。

【ダブル発電】
「ダブル発電」という言葉をご存知でしょうか。ダブル発電は、発電した電力を売る「売電」を行う場合に売電金額が下がってしまうことを意味します。

実は、太陽光発電システムで発電した余剰電力を電力会社に売る場合と、太陽光発電に加えて蓄電池で溜めた電力を売るのとでは、後者の方で売電価格の低下が起きてしまうのです。「たくさん発電して儲けよう!」と考えても、上手くいかないので注意しましょう。

ただ、太陽光発電システムに蓄電池を組み込んだからと言って、必ずしもダブル発電になるわけではありません。製品によって、ダブル発電になる場合とならない場合がありますので、蓄電池を選ぶ際に覚えておくと良いでしょう。

蓄電池にはどんな種類があるか

【鉛蓄電池】
古くからある蓄電池ですが、現在でも自動車のバッテリーや非常用電源など、幅広い用途に利用されているのが「鉛蓄電池」です。その名の通り素材に「鉛」を使用しており、低コストで安全性や信頼性に優れているという特徴があります。

【ニッケル水素電池】
電極にニッケルと水素吸蔵合金が使われている「ニッケル水素電池」は、過充電や過放電に強く、急速充放電が可能というのが特徴です。繰り返し使える乾電池や、ハイブリッドカーの動力源、さらには鉄道の地上蓄電設備にも用いられています。

【NAS電池】
NAS電池は電極にナトリウムと硫黄が使われている蓄電池です。鉛蓄電池以上の低コストかつ長寿命という特長を生かし、大規模な電力貯蔵施設や工場のバックアップ電源などに採用されています。ただその性質上、危険物扱いとなるため、保守が可能な場所でしか使うことができません。

【リチウムイオン電池】
リチウムを用いたリチウムイオン電池は、高密度かつ高効率で、残存容量の確認も簡単なのが特徴です。そのため、スマートフォンやノートパソコンなど、電子機器のバッテリーとして多く採用されています。また電気自動車や家庭用蓄電池などにも使用されており、現在活発に開発が行われている蓄電池です。

太陽光発電システムに用いられる蓄電池の種類

太陽光発電システムの家庭用蓄電池として採用されているのは、その多くがリチウムイオン蓄電池です。

太陽光発電システムに用いられる蓄電池は、同じリチウムイオン電池でも細かく分類されますし、使われている素材以外にも用途や構造によってもタイプが異なります。次は、太陽光発電システム用蓄電池の種類についてご紹介しましょう。

【リチウムイオン蓄電池の種類】
リチウムイオンを用いた蓄電池は、その有用性から各社がこぞって開発を進めており、より進化したリチウムイオン蓄電池がどんどん誕生しているのです。主な物では、コバルト酸リチウム、酸化鉄リチウム、リン酸鉄リチウムなどがあります。

【ポータブルタイプと据え置きタイプ】
レジャーや防災用として、持ち運びが可能なポータブルタイプの蓄電池も存在します。ただ大型の蓄電池は基本的に据え置き型(定置型)です。家庭用蓄電池として太陽光発電システムに採用されているのはほとんど据え置きタイプになります。

【コンセント接続型と系統連系型】
蓄電システムの違いとしては、コンセントにつないで使用する「コンセント接続型」と、配電工事で電力系統とつなぐ「系統連系型」があります。コンセント接続型は常用には向いていませんが、非常用には最適です。

一方、太陽光発電システム用の蓄電池としては使われるのは系統連系型となります。自動で充放電を制御する系統連系型では、電力需要の減る夜間に利用をシフトすることも可能です。これにより、料金プランによっては安くすることもできます。

蓄電池の性能

蓄電池には、容量や寿命など性能を決めるポイントがあります。良し悪しを判断するために、蓄電池の性能について解説しましょう。

【蓄電容量】
蓄電容量とは、「どれだけ電気を蓄えられるか」を決める性能です。単純にこの数値が多いほどより多くの電気を溜めておくことができ、長時間使用することができます。

実際にどれくらい使用できるかは「放電時間」という指標もありますので参考にしてください。蓄電容量が大きければ電化製品を長く使うことができるので、災害時にも安心です。

【充放電回数】
充放電回数は、いわば蓄電池の寿命です。保証回数を超えるとすぐに使えなくなるわけではありませんが、蓄電容量が減っていきます。充放電サイクル5,000回や10,000回というような記載がされていますが、これだとどれくらいもつのかよく分かりませんよね。

ただ実際の寿命については、保存状態や充電方法によって差が出てくるため何とも言えません。充放電回数は、製品同士の耐久性を比較する目安として考えておくと良いでしょう。

【充電時間】
充電にかかる時間も、製品によって異なることを覚えておきましょう。3時間程度で充電が完了するものもあれば、8時間を要するものもあります。もちろん早く充電が完了することに越したことはありません。

ただ普段使用する時間が決まっているのであれば、それ以外の時間で充電されていればいいため、充電時間についてはそこまで気にする必要もないでしょう。

性能以外で確認しておきたいこと

性能は高い方が良いですが、性能以外にも確認しておきたいポイントもあります。次は、その部分についてご紹介しましょう。

【価格】
性能が高ければ高いほど、必然的に価格が高くなります。当たり前ですが、お金は無尽蔵にあるわけではないので、結局は予算の都合である程度選ぶ蓄電池が決まるでしょう。

【保証内容】
家電製品には基本的に保証期間がありますよね。それは蓄電池も例外ではなく、メーカー保証期間は約10年に及びます。ただ中には10年以下のものもあったり、10年以上の補償は有料だったりと、製品によって異なるのでしっかり確認しておきましょう。

【形や大きさ】
広い住宅ならあまり気にする必要がないかもしれませんが、製品によって形や大きさが異なります。蓄電池はご家庭のどこかへ設置するわけですから、そもそもスペースが空いてないと置けません。もし設置可能なスペースが限られているのであれば、蓄電池のサイズも確認しておいてください。

まとめ

現状、蓄電池設置にかかる費用は1,000,000円前後と非常に高額で、導入している方はまだまだ少ない状況です。しかし、ネックとなっている価格については、需要が増すにつれて下がっていくことが予想されるため、手が届きやすくなるでしょう。電気を自給自足できる、メリット盛りだくさんの生活を目指して、ぜひ蓄電池導入を検討してみてはいかがでしょうか。


LIMIAからのお知らせ

太陽光発電をご検討なら「グリエネ」
1.最安値の業者が分かる安心の一括見積もり!
2.加盟店全国450社以上!厳しい審査を通過した優良会社のみ
3.カスタマーサポートによる完全個別対応

  • 15710
  • 20
  • いいね
  • クリップ
コンテンツを違反報告する

あなたにおすすめ

関連キーワード

このアイデアを投稿したユーザー

LIMIAおすすめのリフォームやリノベーション、住宅設備に関する記事を中心にご紹介。施工事例や費用相場、リフォーム会社の選び方など、住まいに関する情報満載でお届…

おすすめのアイデア

話題のキーワード