オール電化とガス併用、どっちがお得?変更時に必要な費用や使用料金を徹底比較

電力自由化、太陽光発電の普及などにより、オール電化へ切り替える家庭が増えましたが、震災後は原発停止による電力不安により、電力エネルギーに依存する生活に不安を抱く声もあります。オール電化とガス併用、いずれにも一長一短あります。この記事では、オール電化からガス併用へ変更を検討している方に役立つ情報をお伝えしましょう。

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震災後の日本のエネルギー事情

東日本大震災は、その被害規模の大きさはさることながら、安全だと言われていた原子力発電所で史上最悪の事故が起きたことが、私たち日本国民に衝撃を与えました。これを契機に、被災地域だけでなく、我が国全体のエネルギー事情に大きな変化が起こっています。

【電気料金の値上げ】
原発による発電収入を失った電力会社は、火力発電に頼らざるを得ない状況となりました。そこに原油高や円安の影響が加わり、東京電力は2012年9月より、電気料金を平均で8.46%の値上げに踏み切っています。

経済産業省環境エネルギー庁の「使用電力量の水準」によると、使用電力量290kWhの標準家庭において、震災前6,257円だった電気料金が、2014年7月には8,541円、2015年7月には7,936円となったと公表されています。

このような値上げをおこなったのは、東京電力だけではありません。全国にある一般電気事業者9社(沖縄を除く)のうち、7社が震災以来計9回の値上げを実施しています。

【オール電化住宅への影響】
電気料金値上げの影響をもっとも大きく受けるのは、オール電化住宅です。先ほど家庭向け電気料金の平均値上げ率が8.46%であることを述べましたが、夜間・深夜時間帯の電力料金の値上げ率はこれよりも大きな数字です。なんと、オール電化でよく使用する深夜料金の値上げ率は21.60%となっています。

そのため、「オール電化にしたのに思ったほど節約にはならなかった」という家庭も多いかもしれません。そのような場合は、利用状況に合わせた料金プランを見直しするのもよいでしょう。

また、災害などにより停電が起こった際、すべてのライフラインが途絶えてしまうことに不安を覚えている人は、ガス併用を検討するのも手です。

ガス併用へ変更するのに必要な工事と費用

ガスを使用する場合、居住地域に都市ガスの導線があるかどうかを確認する必要があります。都市ガスを使用できれば都市ガスを、導線がなければプロパンガスを導入することになり、いずれかによって必要な工事や費用も変わります。

【都市ガスの場合】
都市ガスを導入するには、配管工事が必要です。家屋の前の道路のガス管から引き込みをおこない、使用するガス器具につなげます。

家屋の近くにガス配管が通っていれば、費用は100,000~150,000円ほどですが、距離が長くなるほど費用は高くなります。本管を設置するには、費用はガス会社と折半とはなりますが数十万~1,000,000円ほどで、その費用負担は大きなものです。

【プロパンガスの場合】
家屋の近くにガス配管が通っていない場合は、プロパンガスを導入することになります。ほとんどの会社が、プロパンガスの初期費用を0円としており、月々の料金に上乗せするシステムです。

また、都市ガス・プロパンガスいずれの場合も、給湯器やコンロなどのガス器具の本体費用と設置費用が必要となります。導入する機器や業者によりますが、100,000~200,000円ほどと見込んでおきましょう。

このように、ガス併用への切り替えには一定の費用がかかるため、電気給湯器やIHクッキングヒーターの修理・交換が必要なタイミングなどを機に、ガスへの切り替えを検討するのがおすすめです。

オール電化vsガス併用 その使用料金は?

オール電化の場合とガス併用の場合、使用料金はそれぞれどのように異なってくるのでしょうか。以下で見てみましょう。

【オール電化の場合】
光熱費が電気料金に一本化され、ガス会社へ支払っていた基本料金がかからないぶん、お得です。オール電化を対象にした優遇プランを提供する電力会社も多数あります。また、電力自由化によって多くの選択肢から最適な電力会社を選ぶことが可能になりました。

ただし、昼間電力は高額であるため、昼間にお湯を使用したり、料理をしたりする家庭では、必ずしもガス併用より安いとは限りません。

【ガス併用の場合】
ガス併用の場合、電気・ガスそれぞれの基本料金と使用料がかかるぶん割高になるケースが多いです。ただし、先ほども述べたように、昼間に料理を頻繁に長時間おこなう家庭では、ガスのほうがお得になることもあります。また、電力自由化により、ガスと電気をセットで申し込むと、割安になるプランを提供する会社もあります。

なお、都市ガスよりもプロパンガスのほうが平均的な使用料金が高く、サービスを提供する会社が多数あるぶん、適正価格の見極めが難しい点には注意が必要です。都市ガスが利用できない地域に居住している場合は、その点も踏まえて検討してください。

まとめ

ガス併用へ変更するには一定の費用がかかりますが、オール電化の電気料金が高くて悩んでいる方には、検討する価値がありそうです。また、費用面だけでなく、我が国のエネルギー問題や、再び大きな災害が起きた場合の備えを考慮した上で、使用するエネルギーを選びたいですね。

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