【有利な階数はあるの?】マンション売却を成功させるコツを解説

みなさんは、マンション売却に階数が深く関係していることをご存じですか? 一般的に高層階は人気があり、高値で売りやすいと言われています。しかし、高層階でも売れにくい物件はありますし、階数が低くても売れる物件はあります。それらにどのような違いがあるのかを、今回ご紹介しましょう。

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なぜマンションの階数は高い方が有利なのか

マンション売却の査定には、マンションの向き、日当たり、風通しのよさも関係します。しかし、階数は具体的に1階上がるにつれて0.5%価格が上昇すると言われています。階数が高いマンションの売却がスムーズなのは、高層階の物件に高い需要があるからです。高層階になるにつれて見晴らしがよくなり、最上階なら上からの物音を気にせずに済むメリットがあります。

また、マンション高層階は、富裕層にとってはステータスになる場合もあります。賃貸すれば高額な家賃収入を得られるため、投資物件としても人気です。居住する場合も投資する場合も、高層階のマンションは一定の需要があります。

また高層階を備えた大規模マンションの場合には、共用施設が充実していることも一般的です。ゲストルーム、シアタールーム、パーティールームをはじめとして、フィットネスジムやキッズルームなど、魅力的な設備が整っているケースが多数あります。

これらの理由から、階数が上がるとマンション売却が有利だと言われています。

階数が高いにもかかわらず値段が上がらないケースも

一定の需要があり人気の高層階マンションですが、まれに階数が上がっても売却価格が上がらないことがあります。物件によっては、高層階におけるメリットよりもデメリットの方が多く感じるためです。

【ケース1】冷房が効きにくい
高層階は日当たりがよいというメリットがありますが、夏場は特に暑さが厳しく感じられます。遮熱効果のある窓ガラスやカーテンがあればある程度暑さをしのげますが、冷房が効きにくい部屋の場合、冷房費が多くかかるというデメリットがあります。

【ケース2】エレベーターの待ち時間が長い
高層階の場合、エレベーターの待ち時間が問題となります。複数ある場合は待ち時間を短縮できますが、数が少なければ待ち時間も長くなります。出勤通学前の忙しい時間帯やご自宅に忘れ物をして取りに戻るときなどには、煩わしく感じることもあるでしょう。

【ケース3】地震や火災などの影響を受けやすい
高層階は地震が起きると揺れが大きくなるため、家具を固定するなどの安全対策が必要です。また、エレベーターが止まった場合は階段を使って避難しなければならないというデメリットもあります。火災が起きたときも避難経路が限られているため、災害対策が不十分な物件だと不利になります。

【ケース4】方角や部屋の位置が悪い
部屋の方角や位置が悪い場合、売れにくい原因となります。日当たりのよい南向き、西日を避けられる東向きは人気がありますが、それ以外は基本的に不人気です。また、角部屋は人気ですが両隣に挟まれた部屋は騒音や隣人トラブルの懸念などから、高層階であってもあまり人気がありません。

【ケース5】洗濯物が干せない
マンション高層階は、洗濯物を干せないという規約を設けている場合が一般的です。窓を開ける機会がないため虫が入ってきにくいというメリットはありますが、常に外に洗濯物を干せないことに不満を抱く人は多く、規約がある場合は不利になり得ます。

階数が低くても大丈夫! 売り出し方のコツ

マンション高層階が高値で売却しやすいこと、条件次第では売れにくい場合もあることを説明してきましたが、ここからは低層階の物件について触れていきます。どのようなメリットを売りにすれば、売却を成功させられるのでしょうか。

【コツ1】出入りしやすい!
高層階はエレベーターが必要不可欠ですが、低層階は階段で素早く移動でき、1階ならエントランスまでの移動距離がほとんどありません。日常生活の利便性が高く、災害時に避難しやすいメリットもあります。高齢者や小さいお子さんがいる方をターゲットに売却促進してもらえば、売れやすくなるでしょう。

【コツ2】省エネ
中層階の場合は上下階に挟まれているため、夏も冬も外の気温の影響を受けにくいです。低コストで快適な住環境を整えることができるため、光熱費を抑えられる点を売りにすれば、売却しやすくなるはずです。

【コツ3】他階の売却価格を意識する
階数が低いと高層階より売れにくい傾向がありますが、価格設定を調整することで売却しやすくする方法はあります。ポイントは、近い階の売却価格を目安にすることです。

たとえばマンション2階の物件を売却する場合、1階が3,500万円の価格で売却していたら、売却価格を少しだけ安い3,250万円に設定します。1階より低い価格で売り出せば、コストを抑えながら1階の物件を避けたい購入希望者に訴求できるかもしれません。ただし、価格を下げ過ぎると利益が出ないため、少しだけ下げて魅力的に見せるのがコツです。

なぜマンションの1階は売却時に不利になるのか

最後に、同じマンションでも高層階に比べて1階は売れにくいとされる理由を解説していきます。

【理由1】防犯面でリスクが高いと思われがち
1階はベランダから泥棒や空き巣が侵入しやすいイメージがあり、一般的には避けられやすくなります。道路に面していても、高い柵や木々が目隠しになっている場合もあります。

【理由2】プライバシーの問題
マンション1階はカーテンを開けると室内が丸見えになってしまう可能性があり、敬遠される場合があります。

【理由3】日当たり、風通しが悪い
高層の建物が建ち並ぶエリアでは、ほかの階と比較して1階は日当たりが悪くなる可能性があります。また風通しも良くないと思われることで、敬遠されがちです。

【理由4】湿度が高い
1階は地面に近いため、湿気に悩まされることが多くなります。湿度が高いと結露やカビ対策のため頻繁に空気を入れ換える必要があり、それを面倒に感じる人も多いでしょう。

【理由5】騒音問題
交通量が多いエリアだと、1階では騒音や排気ガスが気になる人が多いでしょう。また外の騒音だけでなく、マンション内の物音も気になる場合があります。上や両隣の部屋からの騒音に神経質になるかもしれません。

【理由6】落下物の問題
1階は上階からの落下物がある可能性があります。タバコの吸い殻、洗濯物、植木鉢など、危険な物が落ちてくるリスクがあるため、それを不安に感じる人も多く売却時に不利になります。

【理由7】水害に弱い
津波、集中豪雨、台風で浸水する可能性があり、水害に弱いイメージを持たれやすくなります。

ターゲットを絞ると売れやすい!

1階マンションの売却を依頼する場合、不動産業者にターゲットを絞って宣伝してもらいましょう。

【ターゲット1】高齢者がいる世帯
高齢者の場合、1階であることにメリットを感じる傾向があります。

・すぐ外出できる
1階は階段やエレベーターを使わず外出できるため、外出が億劫になって閉じこもりがちになる心配がありません。また外出時以外にも、郵便物を取りに行ったり宅配便の受け取りをしたりしやすいというメリットがあります。

・荷物の運搬が楽
荷物の持ち運びも楽です。買い物で重い荷物になったときや引っ越しの際も運搬が楽にできるため、短時間で労力がかからないメリットがあります。

・エレベーターの待ち時間がない、階段を使わない
エレベーターは、待ち時間の長さがストレスにつながります。点検や停電でエレベーターが使えなくなっても1階は関係ないため、高齢者の方には特に向いていると言えます。

【ターゲット2】子育て世帯
子育て世帯の場合も、1階の方が魅力的に感じるメリットが多いでしょう。具体例を挙げていきます。

・専用庭やカーポートが使える
1階の場合、専用庭やカーポートを使える場合があります。土遊びをしたり、ガーデニングをしたり、家庭用プールを設置したりできます。またカーポートがあれば車だけでなく、自転車の収納も可能です。

・騒音を気にせずに済む
下に部屋がないため、子どもの足音やおもちゃを落とす音も気にせず済みます。上階や隣室には気を遣いますが、かなり気は楽になるでしょう。ペットを飼っている場合も走り回る音が響きにくく、気を遣わずに過ごせます。

・転落する心配が少ない
地面が近い1階なら、子どもがベランダや窓から落ちても大怪我を負うリスクが減るため、安心です。

・落下物の心配が少ない
マンションの高層階は、洗濯物が飛んだり、プランターが落ちたりした場合、事故につながりやすいです。しかし1階は落下物で人を怪我させたり物に傷をつけたりする心配が少なく済みます。

マンションの1階を売却する際に注意すべきこと

売却が難しいと思われているマンション1階ですが、注意点を守ればスムーズに売却することは可能です。

最も注意すべき点は、メリット・デメリットを正直に伝えておくことです。マンション1階を売却する際に、メリットばかりアピールする人がいますが、かえって逆効果になりかねません。アピールポイントを数多く出すことは大切ですが、デメリットも必ず伝えて、信頼関係を築きましょう。

また、メリットはなるべく細かく挙げて伝えましょう。マンション設備や近隣住民の特徴、学校や病院や役所など公共施設の利便性などの周辺環境も整理して、物件の魅力をピックアップしていきます。

リフォームした物件や古くなった物件の場合も修繕した場所と時期を偽らず、築年数も正しく教える方が好印象です。風通しが悪い、光が入りにくいなど、1階ならではのデメリットがある場合も、購入希望者に伝えておいた方が、後々のトラブルを防げるでしょう。

まとめ

マンションの階数が上がると売却が有利になることは多いのですが、マンションの魅力は階数がすべてではありません。ほかの条件もバランスよく揃っていないと、高層階でも売りにくくなることがあります。階数で不利な場合や、他のデメリットが多く感じる場合にも、1つでも多くのメリットを見つけて売り込みましょう。不動産会社に相談する際にも、そのアピールポイントを強く押し出すといいでしょう。

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