マンションの寿命はどのくらい?対処法から買い替えタイミングまで徹底解説

長期住宅ローンを組んでマンションを購入した際に気にかかるのが、20年後、30年後のマンションの老朽化についてです。中古マンションを購入する場合はその時点で既に築年数がそれなりに経過しているケースも多く、ローンを組んでも長く住み続けられるのか、気になる方も多いでしょう。そこで今回は「そもそもマンションに寿命はあるのか?あるとしたらどのくらいなのか?」という疑問から、寿命が来た際の選択肢、買い替えのタイミングについて解説します。

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実はあいまい?マンションの寿命の決め方

マンションの寿命はどんな素材で作られているのかによって、耐用年数を知ることができます。ただしこれはあくまで目安です。実際にはさまざまな要因が絡み合って、短くなったり長くなったりします。

【造りによって違う耐用年数】
外壁や窓、床などの住宅設備にいずれも耐用年数があるように、マンションをはじめとした住宅にも規定されている耐用年数は存在します。

・RC造…47年
・れんが、石、ブロック造…38年
・金属造…19年~34年
・木造、合成樹脂造…22年
・木造モルタル造…20年

耐用年数と聞くと問題なく使用できる期間のことと勘違いしがちですが、実際は減価償却資産に対する減価を割り出すための考え方です。購入時の価格を耐用年数で割ると、1年間に減っていく資産価値を試算することができます。

耐用年数はあくまで固定資産の価値を示す数字であり、実際の耐久性とは異なります。実際に既定の耐用年数を超えたマンションが売りに出されていることは珍しくありません。既定の耐用年数を超えていても、そのマンションが住めないわけではないのです。このことからも耐用年数=寿命ではないことがわかるでしょう。

【実際の寿命は状況次第で幅が出る】
では実際のマンションの寿命はどのように見極めればいいのでしょうか?

マンションが普及し始めたのは1970年代以降です。築50年が経過しているマンションはそもそもほとんど存在しておらず、建て替えを行ったマンション事例についても実は200件程度しかないため、マンションの寿命は非常に算出しづらいのが現状です。さらに構造はもちろん定期メンテナンスが行われているかなどの管理状況、日当たりや塩害の有無など、環境によってマンションの寿命は変化していくため、事例によって大きく幅が出ます。

一概に寿命が何年とはいえませんが、一般的にマンションの劣化は築30年から40年を境に顕著になり始めます。そこを基準に、短ければ40年から50年、長ければ60年から80年を寿命の目安として考えておくと良いでしょう。

マンションが寿命を迎えたらどうする? 3つの選択肢

激しい老朽化や、修繕しようにも費用がかかりすぎてしまう、間取りや設備が古すぎてニーズがなくなってしまうなど、マンションがさまざまな要因から寿命と判断されることがあります。そのような場合、どう対応するべきなのか、選択肢は以下の3つです。

【選択肢1:マンションを建て替える】
前述したように、マンションの建て替えは全国でもほとんど行われていません。建て替えを実施するには、区分所有法に基づいて居住している世帯の5分の4以上の賛成が必要であることと、建て替え費用を住民が負担しなければならないことが理由です。

また、検討段階から工事の着手までには一般的に10年以上前からの計画が必要となります。そのことを考えると、建て替えはハードルの高い選択肢といえるでしょう。

【選択肢2:マンションを解体して土地を売却する】
解体費用は住民で負担する必要がありますが、建て替えと違い土地を売却した分の資金が戻ってきます。そのため立地が良く、地価に高値が付く場合は有効な選択肢の1つです。

【選択肢3:マンションを売却する】
立地が良いなどの条件が揃っていて、買い手が付く見込みがある場合は最も手間がかからない方法です。ただし、買い手となるディベロッパーはマンションを建て替えあるいはリノベーションをして改めて売りに出すことになるため、売却価格は安価になるでしょう。

選択肢2、3のいずれのケースでも、住民は新たな居住地を自分たちで見つけなければならないため、まとまった資金が必要となります。

早めに売却して買い替えるのも手段の1つ

寿命が来る前にマンションを買い替えるのも1つの方法です。マンションは築年数によって価値が下がっていき、築16年以降になると半額以下になってしまいます。しかし、築6年から15年であれば、購入時の約7割から8割の価格で売却することも可能です。

あえて寿命を待ってその時々の状況に委ねるよりも、資産価値が高い状態でマンションを売却し、新規購入したマンションを資産として家族に残す方が賢明といえるでしょう。築15年以内で計画的に売却できなかったとしても、マンションの劣化が気になり始めたら即座に売りに出すことで、マンションの寿命を気にする必要はなくなります。買い替えた先でより快適な暮らしができると考えれば、十分検討すべき選択肢です。

まとめ

マンションの寿命は条件によって20年から30年以上の開きがあり「必ずここで寿命がくる」とは予想しづらい面があります。しかし劣化は必ずやってきて、マンションとしての資産価値は徐々に目減りしていきます。いざそうなったときに慌てないよう、マンションとどのように付き合っていくのか、じっくり考えておくようにしましょう。

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