和風住宅の外壁塗装にはひと工夫が必要! 洋風住宅との違いと塗装のポイントをご紹介

外壁の塗装は、リフォームの中でも最もメジャーなリフォームポイントです。外壁が真新しくなるだけで家の印象は大きく変わり、きれいに仕上げればまるで新築の家のように生まれ変わります。しかし、洋風住宅なら壁の上から塗装をするだけで簡単にリフォームできますが、和風住宅は木や土を用いた伝統的な建築が多いため、単に塗り替えるだけでは美しく仕上げることができないのです。そこで今回は、洋風住宅を塗装する場合との違いや和風住宅を塗装する際のポイントをご紹介します。

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伝統的な和風住宅の特徴

最近の新築では、和洋折衷や和風モダンといった、一見洋風なのか和風なのか判断がつきにくい住宅も多くなってきましたが、ここでは、昔ながらの和風住宅の特徴をまとめます。

【構造】
木造軸組み工法が基本です。柱と梁で骨組みを組み、筋交いなどで補強して家全体をくみ上げていきます。日本における伝統的な建築工法であることから、在来工法と呼ばれることもあります。

また、伝統的な和風建築では大黒柱が中心にあり、家全体を支える構造になっています。内装も柱と梁を活かした作りで、家全体が木のぬくもりを感じられる空間なのが特徴です。

【屋根】
和風建築の特徴としてもう1つわかりやすいのが、瓦葺き屋根です。土を焼き固めて作った瓦を美しく並べて作る瓦葺き(かわらぶき)屋根のシルエットは、和風建築を象徴する特徴といえます。古くは藁葺き屋根なども和風建築の特徴的な屋根の1つでしたが、現在では手入れや材料入手の困難さから、一般住宅ではあまり見られなくなっています。

【外壁】
外壁は漆喰やモルタルが基本です。漆喰は日本古来の伝統的な外壁で、お城や古民家の蔵などに見られる白塗りの壁です。漆喰の原料である消石灰は特徴的な美しい白色を生み出しますが、それだけでなく藻やカビを抑制する効果もあります。

モルタルは砂とセメントと水を混ぜて作る外壁材で、1990年ごろに建築された住宅の多くに用いられていた外壁材です。自然素材を利用した外壁材である点は、漆喰とモルタルのどちらにも共通しています。

洋風住宅との違い

洋風住宅は、RC(鉄筋コンクリート)や軽量鉄骨、2×4(ツーバイフォー)など建築方法が多岐にわたるのが特徴であり、在来工法による洋風住宅もあります。

最近の洋風住宅の外壁はサイディングといって、板状の壁材を外壁に張りつけていくものが主流となっています。素材は、樹脂系や金属系、窯業(ようぎょう)系などさまざまなものがあります。サイディングは色や柄も豊富で、思い思いのデザインを選ぶことができるメリットがあります。また、洋風の場合は塗装も比較的自由に選べて、施主の好みに合わせたさまざまな素材・カラーが選ばれています。

和風住宅と洋風住宅の大きな違いは、和風住宅のほうが自然由来の素材を使っていること、日本の風土になじむ色合いが意識されていること、そして、日本伝統の建築様式を用いるため独特の美しいシルエットがあることです。

外壁を塗装する場合も、和風住宅のこれらの特徴をうまく活かした塗装をすることがポイントになります。洋風住宅の外壁に使われるサイディングと違い、つなぎ目がなく壁一面を美しく仕上げることができるのは、和風住宅の外壁塗装ならではの特徴です。

和風住宅を外壁塗装する際に注意すべきポイント

和風住宅の外壁塗装では、和風住宅の特徴である柱と壁の素材、そして、屋根瓦とのバランスに配慮した塗装をすることが重要です。

漆喰は、日本古来の伝統的な塗装材で、藻やカビの発生を抑制し抗菌・消臭効果まである、日本の風土や気候に合った外壁材です。漆喰を塗り替えるには、古い漆喰をすべてはがす必要があるため、コストも手間もかかります。また、漆喰をきれいに塗れる職人も、昔に比べて少なくなってきているといわれています。

漆喰の壁に塗装をする場合、通常の塗料では2年もするとはがれてきてしまうため注意が必要です。漆喰に適した塗料があるので、施工前にしっかりと確認しましょう。

モルタルは、セメントが含まれているため丈夫なイメージがありますが、防水性能にはあまり優れていません。そのため、塗装により防水性能を確保する必要があります。また、モルタルの外壁にはヒビが入りやすいため、これを防ぐために弾性塗料を用いる必要もあります。

外壁の色は、漆喰を代表とする白色や、木の色と調和する茶系色を中心として選ぶことがポイントです。屋根瓦の色とのバランスにも配慮して、自然な風合いの色調にすると、家全体を落ち着いた和風の雰囲気に仕上げられます。

まとめ

ここまで、和風住宅と洋風住宅との違いや和風住宅を塗装する際のポイントを見てきましたが、いかがでしたか? 和風住宅の外壁塗装では、自然の風合いを活かし、日本の風土に適した色合いや質感に気を配ることが大切です。美しく仕上げられた和風住宅は、どこか懐かしい雰囲気を感じさせてくれます。和風住宅にお住まいの方、これから和風住宅に住もうと考えている方はぜひ、こちらの記事を参考にしてみてください。

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