建物を傾けてしまう不同沈下とは?原因から被害までを紹介

「ドアや窓が開きにくくなってきた」「外壁にヒビが入っている」「水はけが悪い」「やけに床がきしむ」そんな住まいの悩みは、地盤が不均一に下がって建物が傾く「不同沈下(ふどうちんか)」が原因かもしれません。放置すると深刻なダメージを受ける不同沈下とは、一体どのような現象なのでしょうか。その原因と、建物や住人に与える影響を紹介します。

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不同沈下はどんな現象?

不同沈下とは、本来なら水平を保つはずの建物が部分的に沈下し、傾くことです。数か月~数年かけてゆっくりと進行する現象で、建物が水平を保てなくなってから、ようやく発覚するというケースが多くなっています。

もともと、建物を支える基礎となる地盤は土と水と空気で構成されており、土の比率が高く硬ければ硬質地盤、水や空気の比率が高ければ軟弱地盤と分類されています。

建物の基礎と地盤が接地する面では、建物の重みと地盤から建物を支える力・地耐力(ちたいりょく)が押し合いをしている状態です。しかし、軟弱地盤に建物を建てると、その重みで徐々に地盤の中の空気や水が抜けていきます。そして土の体積が減少し、建物を支えきれずに不同沈下を引き起こすのです。

不同沈下の原因は軟弱地盤! 地盤が弱い要因はさまざま

不同沈下が起きる土地に共通する原因は軟弱地盤だという点です。しかしこの現象は、もともと地盤が軟弱な地域だけで起こっているわけではありません。盛土や切土で造成されて人為的に軟弱な地盤が造られたケースもあれば、近隣地の影響を受けて地盤が沈下してしまう場合もあります。

【人為的に造られた軟弱地盤で起こるケース】
・土地の造成時に、盛土の締固めが不十分だった
・埋設物を取り除いた後、埋め戻しが不十分だった
・瓦礫、ごみ、樹木を埋設した上に建設した

もともと盛土で造成された地域や埋設物を撤去して埋め戻しをした場合は、土の中に空気がたくさん含まれるため、地盤を固める締固めが行われます。しかし、締固めが不十分だった場合は、建物の荷重がかかったり雨で土が流れてしまったりして、不同沈下を引き起こすのです。

また、瓦礫などを埋め込んで盛土をした場合も締固めが不十分なため、雨で瓦礫の中に土が流れ込んだり、瓦礫そのものが動いたりして沈下します。

【近隣環境の影響で起こるケース】
・近隣地の地下水のくみ上げ、地盤の工事で土が流れた
・隣地の盛土に影響を受けて地盤が下がった

もともと地下水が通っている地盤の場合、くみ上げによって地下水が減少して沈下します。さらに、近隣地で地盤を掘る工事や盛土の造成工事を行った場合は、工事で掘ったの穴に向かって土が流れたりするケースも多くなっています。特に、市街地などで工事現場の境ぎりぎりまで建物が建っている場合は、いっそう隣地の工事に影響されやすくなるので注意しましょう。

不同沈下による被害状況の段階とは? 倒壊の危険性も視野に入れよう

不同沈下が起こると建物が傾いて荷重が1か所に集中するため、建物に大きなダメージが加わります。建物自体の構造はもちろん、生活面でも気密性が保てずエアコンの効き具合が悪くなったり、排水が流れにくくなったりすることもあります。

日本建築学会では、以下のように不同沈下の被害状況を段階ごとにまとめています。
・初期段階:モルタルの外壁、建物外周部のコンクリートに亀裂が生じる
・第1段階:床の傾きを感じ、建物外周部のコンクリートなどに亀裂が入る
・第2段階:壁と柱の間や窓などに隙間ができる。壁やタイル、建物外周部、ブロック塀などにも亀裂が生じる
・第3段階:柱が傾いてドアや窓が開閉しづらくなる。床が傾く
・最終段階:柱や床の傾斜が進み、倒壊の危険を感じる

家が傾き始めると、まず建物の骨組みが歪み、そこに繋がる床や壁も変形していきます。そのため建具の開閉が難しくなり、窓の隙間から雨が吹き込んだり、鍵が開きにくくなったりするケースも多くなっています。特に雨水が住宅内部に入ると、建物の基礎などが腐食して住宅の寿命が短くなり、耐震性能も損なわれてしまいます。

不同沈下は一旦始まると、建物の荷重と地盤とのバランスが取れるまで沈下し続けるため、最初は小さかった被害も徐々に拡大して倒壊に至る危険性もあります。

さらに、床が傾いていることで平衡感覚が狂ってしまい、めまいや頭痛を感じる方も多く見られます。不同沈下被害の最終段階になると頭が重く感じ、ふらつきや吐き気、睡眠障害などの比較的重い症状が現れ、水平な環境でも物体が傾いているように見える人もいます。

まとめ

不同沈下は徐々に被害が進行していくため、なかなか気付きにくい現象です。しかし、「なんだかおかしい」と思った時に手を打っておかなければ、のちのち大事な家族や家に被害が及ぶこともあり、気付いたらすぐに対処することが大切です。もし気になることがある場合は、早めに調査会社に依頼して、対処方法を相談しましょう。


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