家の傾きの修理費用を考える。必要な予算や一般的な相場はどのくらい?

もし、暮らしているご自宅に大きな傾きが見つかったらできるだけ早く修繕することを検討しなければなりません。「家全体の傾きを直すともなれば、かなりの費用を覚悟しなければいけないのでは?」と、思わずぎょっとする方も少なくないでしょう。そこでこちらの記事では、家の傾きを修理する際にかかる費用に関する情報をご紹介します。ご予算の検討や、工事のスケジュール設定などにぜひお役立てください。

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傾きを直す工法ごとに修理の費用も異なる

家の傾きを直す工事といっても種類は1つだけでなく、複数の工法があります。傾きの原因や地盤の性質などによって適した工法を選定するのが一般的ですが、それぞれの工法によって修理費用の目安も異なります。こちらでは、主な工法ごとの修理費用の違いについてご紹介します。

【1.硬質ウレタン注入工法】相場の目安:3,500,000~6,000,000円ほど
住宅の基礎の下部に穴を開けて、硬質発泡ウレタンを注入することで傾きを修正します。費用は他の工法と比較してかなりリーズナブルですし、工期も早く済みます。しかし、地盤そのものを改良するのではなく基礎の下の空間をなくすだけの工事となりますから、耐震性の向上や再沈下を防ぐことが主目的の場合はあまり適さない工法です。

【2.アンダーピニング工法】相場の目安:6,000,000~10,000,000円ほど
住宅の基礎と地盤の下部にある硬質地盤の間に鋼管でできた杭を通し、傾きを直しながら家の地盤をしっかりと強固に支えることが可能です。費用は高めになりますが、一生暮らすことを想定して家を修繕するならおすすめの工法でしょう。

【3.耐圧盤工法】相場の目安:5,000,000~7,000,000円ほど
住宅の基礎の下部に穴を開け、家をジャッキアップしながら硬質地盤の部分に板やブロックを置いて傾きを修正します。鋼管を埋め込むアンダーピニング工法に性質が近く耐震性の確保にも効果的ですが、硬質地盤があまり深い位置にないことや地盤沈下が終わっていて再沈下の可能性がないことを確認できなければ適用が難しい工法でもあります。

修理費用の見積もりを業者から取る際の注意点

家の傾きを修正する際には、まず業者への見積もり依頼をするところから計画がスタートします。業者から見積もりを取る際には必ず、以下にご紹介するポイントを漏らさず実施しておきましょう。

【1.相見積もりを必ず取っておく】
依頼する業者を初めから1つに絞らず、最初は複数の業者から相見積もりを取っておくことが基本です。見積書に記載されている作業の内訳や営業トークの印象などから、じっくり比較検討して依頼する業者を決めることが大切でしょう。

【2.見積もりの前にレーザーで測量を行ってもらう】
「家が傾いているから直してほしい」とただ依頼するだけではなく、業者による事前の調査・診断(具体的にはレーザー機器による傾き診断)を見積もりの前段階からきちんと行ってもらいましょう。見積もりを依頼してからではなく、見積もりの前に診断を行ってもらうことがベストです。その場合は調査の手間がかかりますから見積もり無料というわけにはいかないかもしれませんが、工事の品質を担保する意味合いでも事前にデータを得てから見積もりしてもらうことが鉄則といえるでしょう。

【3.傾きによる居住者への影響を把握しておく】
傾きの状態・程度や原因によっては、居住者の健康に悪影響を及ぼしている場合があります。傾きがもたらす主な症状としては「頭痛」「めまい」「睡眠障害」などが挙げられます。疾患が原因ではなくこれらの症状に悩まされているご家族がいる場合は、家の傾きが原因である可能性がありますし、症状や状態などで傾きの種類が判断しやすくなることもあります。

修理費用の見積もりが済んだらすべきこと

見積もりが取れたら、最低限でも以下の項目の記載があることを必ずチェックしましょう。

1.見積もりを取った年月日
2.見積もりの有効期限
3.金額の計算と消費税の計上が正確にされているか
4.工事時の作業者の人数が書かれているか
5.工期の記載があるか
6.着工~竣工までの工程がすべて書かれているか
7.付帯作業についての記載があるか
8.保証・アフターサービスについての記載はあるか
9.工事する箇所が自宅とされているか
10.工事の名称や内容が正しく書かれているか
11.支払いの条件が書かれているか
12.特記事項の有無
13.業者の名前・住所が正確であるか
14.見積もりの金額以外に追加費用が発生する可能性が明記されているか

上記の項目のうち、1つでも漏れや誤記があるようなら業者に問い合わせて確認しましょう。

また、相見積もりを取った場合は断りを入れなければいけない業者も出てきます。電話やメールなどでの連絡で大丈夫ですが、ただ断るだけでなくその理由を簡潔にお伝えすることを忘れずに。どんな要因で断るに至ったかがわかれば、相手先の業者としても今後の対策につなげられるでしょう。

まとめ

こちらの記事では、家の傾き修正にかかる費用の工法別目安や、見積もり前後の注意点についてご紹介しました。末永く快適に暮らせる住まいづくりのためにも、傾きがあれば直すことは大切です。また、1度行ってしまえば簡単に修正できるものでもないため、計画は慎重に行って後悔がないようにすることも重要なポイントです。適正な工法を選択し、失敗のない工事となるよう入念にプランを立てましょう。

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