バイクの趣味が中心!開放的なテラスと防犯を両立した秘訣とは?

 夫婦ともにバイクが趣味というNさん夫婦が建てたのは、バイクガレージが中心にある家。車通りの多い道路に面した土地で、防犯と開放感の確保という相容れない2つの条件をクリアした、建築家・白砂孝洋さんの驚きのテクニックを大公開!

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木のルーバーで家の周りを囲み、風と光を取り入れ安全性を確保

 子どもが生まれたことをきっかけに、旦那様の実家の近くである入間に家を建てることを決めた施主のNさんご夫婦。今回設計を担当した白砂さんとは大学の同級生で、白砂さんが設計した「我孫子の家」を気に入り、自宅の設計を依頼したのだという。

 Nさんが購入したのは、人通りの多い道路に面した三角形の土地。室内に開放感は持たせたいが、開口部を増やすとどうしてもプライバシーの確保が難しくなる…。そんな難題を解決すべく白砂さんが提案したのが、家の1階部分の外側を木のルーバーで囲んでしまうという大胆なプランだった。建物を取り囲むルーバーは外部の視線を遮断するが、風と光はしっかりと取り込むことができるという優れもの。このため、1階に広い開口部を設けることが可能になったという。

 そんなN邸の1階に配されているのは、ご夫婦の趣味であるバイクのメンテナンスなどができるバイクガレージと、このガレージを眺めることができるLDKだ。LDKの天井は高い吹き抜けになっており、上からも光が降り注ぐよう考えられている。大きな吹き抜けは上下で温熱環境が分かれてしまうため熱効率が下がるが、白砂さんは天井のサーキュレーターで空気を循環させることでこの課題に対応。常に過ごしやすい環境づくりを目指したのだそう。

 リビングのフルオープンの窓から見えるのは、30㎡ほどの広いテラス。窓を開放すれば、リビングと一体化した広い空間となり、かなりの開放感だ。これだけ外部に開いている1階だが、張り巡らされているルーバーがしっかりプライベートを確保してくれるため、外部の目も全く気にならないそう。外部に対して閉じつつ、開放感を持たせるという難題を見事クリアした、白砂さんのアイディアに脱帽だ。

リビングを通って子ども部屋へ。家族の関係を考えた動線づくり

 このように1階が開かれた明るい空間なのに対し、2階には主寝室と子ども部屋を配したプライベートな空間となっているのがN邸の特徴。また1階と2階は吹き抜けでつながっており、プライベートな空間に行くには1階リビングを通らなくてはいけないつくりとなっている。家族ひとりひとりのプライベートを過ごす個室は用意しながらも、導線を工夫することでコミュニケーションの機会を増やす。これも住む人のことを考えた家づくりを心掛けているという、白砂さんらしいアイディアといえるだろう。

 この家に住み始めて以来、大好きなバイクを眺める幸せな毎日を過ごしているというNさんご夫婦。広いテラスでBBQを楽しんだり、子ども用プールを置いて子どもを遊ばせたりと、楽しい日々を過ごしているそう。家族のコミュニケーションが考えられたこの住まいで、これからもたくさんの思い出が刻まれていくに違いない。

白砂 孝洋

白砂孝洋建築設計事務所

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