深まる、想いときずな。

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畑で穫れた野菜を地元でとれた「あぶらえ」であえていただく。 孫夫婦によく作ってあげるんです。

「冬の間は、雪で畑仕事ができなかった。その間はお休みやとおもて、孫息子の世話をしたりしていました」と懐かしそうに話してくださる奥様。
孫息子さんは、小さな頃からおじいちゃん、おばあちゃんっ子。
ご結婚を機に同居を申し出られたことがきっかけで、この度、ご主人が生まれてからずっと過ごしてきたお家をリノベーション。
「大きくなったら一緒に住むって言ってくれていたことを、本当に叶えてくれました」。

かつては2階で蚕を飼って養蚕業を営んでいたこともあるK様のご自宅。
蚕の成長に合わせて火を焚いていたため、長年にわたって燻された柱や梁は黒光りし、それもまた味わいがあります。

旧家の名家屋だからこその風貌を残した方がいいというご親戚からのアドバイスもあって、広い玄関土間や和室は昔のままに、無垢の床、無垢の木のキッチンを取り入れた新しい住居スペースが生まれました。

ご主人の御年と同じ、90年もの歳月を経てきた愛着溢れるお住まいだからこそ、思い入れもひとしおです。
最初は改装を反対していたご主人も「見違えるようになった」とご満悦です。

収納はたっぷりほしいと思っていたK様。
ダイニングテーブルの後ろには、食器棚としても代用できる収納を設置されました。
いずれ新しい家族が増えるという想定で相当な大きさながら、無垢材の扉が空間によく馴染み、圧迫感なども感じさせません。

「飛騨地方では、“あぶらえ”をよく料理に使います。
ジャガイモをあえたり、ほうれん草をあえたり」。
生活に密着して食用されている、いわゆるエゴマ味噌のこと。

今日はお客様がお越しになるからと、“あぶらえ”を使った牡丹餅の準備に奥様は大忙し。
孫嫁さんも奥様と楽しくお話ししながらお手伝い。

この地方の旧家の方々は、着物でお客様をお迎えする習慣があるのだとか。
朝早くから着物に着替えられて準備に励む奥様。

ご家族が無垢の木のキッチン、スイージーを迎え入れて、それほど時間は経っていません。
このキッチンを孫夫婦をどのように使っていくか・・・、まだちゃんとは決めていないんですよと、こぼれんばかりの笑顔。
キッチンに並んで使っていくうちにわかってくるねと、お二人でクスクスと楽しそう。

この空間で暮らすと笑顔が溢れて、楽しくて。 家族っていいですね、と再確認。

ショールームを見学してスイージーの他樹種も見学されましたが、やはりそこは信頼している設計士様のご意見にお任せして、オークのキッチンを導入されました。

壁付けにした理由は「主人の顔を見ながらの料理は気が散るので(笑)」。
キッチンの窓から見える景色も楽しみながらお料理されています。

奥様は時間を見つけては、着物の帯を縫ったり、昔から伝わる「つるし雛」づくりを楽しんだり。
ご家族とこの落ち着くキッチン空間で、思い思いに過ごされているようです。


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