実録！パリで過ごす1週間。やっぱり訪れたい憧れのカフェ【ねこのふらり一人旅 #5】

パリジェンヌはとにかくテラスが大好き！

私が訪れた6月のパリ。初夏というのに連日30度を超える猛暑の中、冷たい飲み物を求めてカフェに入るものの……。見ると、パリのマダムたちときたら、ギラギラと太陽が照りつくテラス席で暑いコーヒーを飲んでいるではありませんか！

そう、パリの人たちはテラス席が本当に大好き。夏も冬も、解放的なテラスでコーヒーや食事を楽しんでいます。せっかくパリに訪れたのなら、ぜひテラス席をリクエストしましょう！

ここで思い出されるのが数年前にとある有名人がテラス席をめぐって起こった出来事。空いているテラス席を希望したのに店の奥に通され、白人客（つまり地元の人）は希望通りテラス席に通されたことに差別を感じたというのです。

私の場合、滞在中そう言った差別は一切感じませんでした。それどころか、こちらが一生懸命フランス語を話そうとすると、「英語で大丈夫よ」なんて優しく言ってくれる人がほとんど。よく、パリの人たちは気位が高く、英語を一切話さないなんて聞きますが、そんな心配は全くないというのが実際に訪れた私の感想です。

ただし、あいさつやお礼はぜひ、フランス語にチャレンジを！　カフェを訪れたなら「ボンジュール（こんにちは）」、オーダーをするときは「アン カフェ スィルヴプレ（コーヒーを一杯お願いします）」、お店を後にするときは「オヴォワー（さようなら）」。

このシンプルな言葉だけでも、気持ちはきっと伝わりますよ。

ちなみに、パリのカフェで出てくるコーラやオランジーナなどの冷たい飲み物に、氷が入っていることはほとんどありません。どうやらフランス人は、日本のカフェのように氷を大量に使うことが少ないようなのです。

また、道に面したカフェは基本、冷房が効いていません。冬にコートを脱いでゆっくりくつろぎたいときも含め、冷暖房を求めるなら、建物の中に入っているカフェがオススメ。

わたしが見つけたのは、セレクトショップ『merci』内のブックカフェ。しかもパリでは珍しく、たっぷり氷が入った thé glacé（テ・グラセ：フランス語でアイスティー）がメニューにあるのもポイントです。

パリのカフェ、知っておきたいマナーとルール

フランスのカフェは、席によって料金が異なります。これもまた日本とは大きく異なる文化なので覚えておきましょう。

一番高いのは外のテラス席。次に店内のテーブル席、一番安いのがカウンター席です。このとき気をつけたいのは、お目当ての席が空いているからといって勝手に座らないこと。近くの店員さんにボンジュールと笑顔で声をかけ、人数と希望の席を伝えましょう。もちろんジェスチャーで十分伝わります。通されたテーブルには担当のスタッフがいるので、オーダーもお会計も同じ人を通して行うのがマナー。

また、パリのカフェでは、黙って待っているとずっと放置されることもあるので要注意！　そんなときは「スィルヴプレ」と積極的に声をかけましょう。

ちなみに、フランス語でカフェはエスプレッソとなるので、普段、私たち日本人が飲んでいるコーヒーをオーダーする場合は、「Café allongé／カフェ アロンジェ」となります。ミルク入りのコーヒーが飲みたかったら「Un café au lait ／アン カフェオレ」または「café crème／カフェクレム 」。最後にお願いしますという意味の「スィルヴプレ」をつけるのもお忘れなく。

良くも悪くもパリのカフェはのんびりとしています。コーヒー1杯で何時間滞在しても決して急かされることはありません。「コーヒー1杯で長居は申し訳ない」などと遠慮せず、気の行くまま楽しんでくださいね。

●merci
住所：111 Boulevard Beaumarchais, 75003 Paris
メトロ最寄駅：8番線 Saint-Sebastian Froissart駅
営業時間：月曜～土曜 10:00 - 19:00 *日曜日休業
URL：http://www.merci-merci.com/en/redirect-jp/

●La Palette
住所：43, rue de Seine 75006 Paris
TEL：01 43 26 68 15
メトロ最寄駅：4・10番線Odeon駅
営業時間：9:00～26:00（※日・祝・8月休）


【ねこりょうこ】
雑誌編集を経てフリーランスのライターとして活動中。ライフスタイル提案、料理、旅行記事を中心に執筆。夫と娘の三人暮らし。