秋の夜長に親子で読みたい！〔クレヨンハウス〕おすすめの新作絵本

子どもの本の専門店〔クレヨンハウス〕に行ってみた

表参道駅から徒歩5分、〔クレヨンハウス　東京店〕をご存知ですか？
主に子どもの本を、他にはおもちゃ、女性向けの書籍やオーガニックコスメ、有機野菜や有機食材などを取り扱うショップです。

東京店には常時5万冊の絵本や児童書があり、1日かけても見て回れないほど。店内には椅子とテーブルが用意されており、ゆっくりと「座り読み」しながら選ぶことができます。

ロングセラーの絵本から、話題の新作、少しニッチな作品まで。もちろん赤ちゃん向けの絵本もたくさんそろっています。今回はそんな〔クレヨンハウス　東京店〕にお邪魔し、店員さんがおすすめする新作絵本について伺ってきました。

芸術の秋には《詩って なあに？》

公園で「詩のはっぴょうかい」のポスターをみた男の子ダニエル。仲よしのどうぶつたちに「詩ってなあに？」と聞いてまわります。ダニエルは「自分だけの詩」を見つけることはできるのでしょうか？　どうぶつたちが教えてくれる、どうぶつそれぞれの「詩」の表現がすてきな作品です。

「詩」と聞くと、なんだか難しいようなイメージを抱いてしまいがちですが、どうぶつたちの教えてくれる詩はとても身近なものばかりです。例えば、あさつゆのきらめきや、空を自由に飛ぶための静かなつばさ。彼らにとっての「詩」とは、毎日の中にふと見つけることのできる、ささいな美しさなのですね。

まさに芸術の秋におすすめの1冊。日常の中の小さな幸せや心震える瞬間を見つけるお手伝いをしてくれるような絵本です。

油絵やコラージュを使用した絵も特徴的。大人も子どもも、うっとりと見とれてしまうような作品の紹介でした。

《サンカクさん》は不思議なかわいさ

ある日、サンカクさんはシカクさんの家へ。 「シカクに わるさしにいくねん」。このふたり、仲がいいのか悪いのか。 これぞ新しい友情のカタチ？　見れば見るほど味のある、サンカクさんとシカクさんの「表情」にも注目です。

なんともいえなくかわいらしい絵は、カナダの絵本作家、ジョン・クラッセン氏のものです。ジッと見つめる目だけが描かれたサンカクさんとシカクさんですが、読み進めていくうちになんとなく表情が読み取れるから不思議！　ふたりが何を考え、思っているのか、読む人それぞれで解釈が変わってくるかもしれません。

訳は大阪出身の絵本作家、長谷川義史氏。なんとセリフは全て大阪弁で書かれており、独特な世界観を生みだしています。親子でくすりと笑いたいときに、おすすめの絵本です。

ダイナミックな絵と文《おなみだぽいぽい》

授業で先生の言うことがわからなかった「わたし」は、誰もいないところでこっそり、ぽろぽろ、泣いてしまいます。大好きなぱんのみみも、今日は喉を通らない。そこでなみだを、ぱんのみみにしみこませて、天井の穴に向かって大きく投げました……。思わず泣きたくなるような気分を、ダイナミックに表現しています。

大人でも子どもでも、つい涙がこぼれそうになる瞬間があります。そんな気持ちに優しく寄り添ってくれる絵本です。涙を投げる！　という表現に負けないほど、躍動感のある絵にも注目です。

ひとりで泣いていると、どんどん深みへはまっていってしまうことも少なくありません。そんなとき、この絵本を開けば、落ち込んだ気持ちがふっと解放されていくのを感じるはず。投げた涙はどこへ行くのか？　それは読んでのお楽しみ。何か悲しいこと、悔しいことがあった夜でも、読めばきっと元気になれるはず。

絵本は子どもだけのものじゃない

子どもにもわかりやすい文章は、大人の心にも優しく沁み渡っていきます。

〔クレヨンハウス　東京店〕では、上で紹介した3冊以外にも新作絵本がたくさん。11月より、クリスマスの絵本コーナーも展開します。

また1階の絵本や児童書コーナー以外にも、2階でおもちゃ、3階ではオーガニックコットンやコスメと女性向けの書籍を扱っています。地下にはオーガニック素材を使用した料理を楽しめるレストラン〔広場〕があり、有機野菜の販売も行っています。ぜひ、訪ねてみてくださいね。

【店舗情報】
●店舗名：クレヨンハウス東京店
●住所：〒107-8630　東京都港区北青山3-8-15
●定休日：年中無休 (年末年始を除く)
●営業時間：11:00~19:00（フロア・曜日により営業時間が異なるためご確認ください）
●問い合わせ先：03-3406-6308
●HP：http://www.crayonhouse.co.jp/shop/c/c