これで完璧!プロがこっそり教える秘密の収納セオリー@宇高有香さん

誰もが憧れるスッキリとした暮らし。とはいえ、モノであふれた室内を見てあきらめている人も多いはず。でも、ちょっとした収納の工夫で驚くほど生活、そして人生が変わります! 収納のプロ、ライフオーガナイザー・宇高有香さんに快適な暮らしのための収納セオリーを教えてもらいました。

宇高有香さん推奨!「片付ける」から始めない収納テクニック

建築家に設計を依頼し、マイホームを建てたことがきっかけで、ライフオーガナイザー1級の資格を取得した宇高有香さん。講座はいつも満員になるほどの人気の収納のプロ。片づけに悩むご家庭を訪問し、収納・インテリア・ファッションを通して“住みやすく、パワーがもらえる空間づくり”を提案しています。

そんな宇高さんのご自宅には、スッキリ暮らすための秘訣がいっぱい。「ライフオーガナイズは『捨てる』ことを重視しているわけではありません。また片付けるから始めない収納テクニックをおすすめしています。物を減らすよりも自分の暮らしを楽しむことが何よりも大切ですから」と宇高さん。

宇高さんが実際に自宅で取り入れている、スッキリ暮らすためのセオリーを特別にご紹介いただきました。

まずは、キッチン。

丘の上の傾斜地に建つ宇高さんのご自宅。すぐ裏手が斜面でキッチンには窓がありません。それでも明るさを感じられるようにと基本的に白で統一。キッチンまわりの道具や食品はキャビネット内に収納しています。そのため、見た目の印象もスッキリ。その収納方法には、中に物をしまっても毎日の調理が苦にならない工夫がありました。

【1】収納ボックスは統一感を持たせる!

扉を開けると、そこにはずらりと並んだ収納ボックスが。種類や用途別に仕分けされています。

「収納ボックスを同じデザインで揃えると見た目がとてもスッキリします」と宇高さん。

さらに、右脳タイプ(感覚や見た目を重視するタイプ)の宇高さんは、ボックス自体のデザインも重視。「見えないところでも、デザインにこだわることで片付けることのモチベーションが上がる。これが大事なんです」。サイズもデザインもお気に入りだという無印良品のファイルボックスにはパスタや干物などを保管。

「ボックスで分けると在庫の量も把握できますね。私は分類にこだわるタイプではないので、細かく仕切らず“ざっくりと入れるだけ”にしています」。

付属品の多いブレンダ―やお菓子作りの道具も、ひとまとめにしてしまえば使うときにそのまま出すだけでOK。使用頻度の低いものは高いところを指定場所にし、取り出しやすいよう手つきのカゴを用いるという工夫も。

【2】「ママが楽」なことを重視して物を配置する

調味料や香辛料は中が見える透明な容器に入れて、コンロの近くにスタンバイ。ふたを開けるだけですぐに使えるので、調理時間も短縮できます。
「短距離収納を心がけることが、ストレスを軽減につながります。コンロまわりに使うものがあれば、ほぼ動かなくてすみますよね」。

ここでも容器を揃えることで、限られたキッチンのスペースを無駄なく活用でき、見た目もおしゃれに。

【3】よく使う物は手を伸ばせば届く場所へ

日々の暮らしを快適にするキーワードのひとつ、“生活動線”。動きが少ないほどストレスが減り、家事の効率も上がります。収納ボックスを使って仕分けをしても、どこにしまうかで使い勝手は雲梯の差。宇高さんの家では、日々よく使う物や必要なものがすべて手を伸ばすだけで届く場所に収納されています。

たとえば、調理台のすぐ上に食器をいれるようにすること。食器洗い乾燥機からも近いため、洗い上がった食器を一歩も動かずにしまうことができます。

「自分の視界の範囲で手に触れやすい高さをゴールデンゾーンと言います。そのエリアによく使う物を置くことで、ムダな動きを確実に減らせます」。

手を上下に動かすだけなら、苦に感じる間もなく片付きますね。

【4】重たいものは足元に&キャスターをフルに活用

重量のあるもの、大きなものを頭上に収納すると、出しにくいことが災いし、結果的に使わなくなってしまいます。ケガをしてしまうこともありますよね。だから、重いものは足元に。

宇高さんはシンクの下に水まわりでの使用が多い鍋や米びつ、掃除用品を収納。さらにキャスター付きのスチールラックを利用しているので、重たいものの移動もラクちんです。

【5】苦手だと感じる行為こそ、ワンアクションを心がける

シンク下の収納扉の裏にはゴミ箱とゴミ袋のストックをセットで配置。

「ゴミ袋を張り替える作業が嫌いなんです…」という宇高さん。だからゴミを捨てるついでに手早く張り替えができるように、バーにゴミ袋をかけて余分な作業が生まれない工夫をしている。

苦手な作業こそワンアクション。ゴミ袋をでぱっと片手に取れる配置はぜひとも真似したいアイディアです。

見せる収納でLDKのおしゃれ感をアップ

白を基調にスッキリまとめた宇高さん宅のキッチン。シンプルな背景に“見せる収納”もバランスよく取り入れることで、殺風景になりがちな空間をオシャレに演出しています。

北欧の雑貨や器、デザイン家電など、お気に入りのアイテムが、真っ白なキッチンのアクセントに。

【6】常識にとらわれない使い方で家事をスムーズに

白×黒がモダンなパントーンの陶器製プランターは、なんとキッチンタオルの浸け置き除菌用。「色とデザインで選んだ(笑)」とのことですが、宇高さんのアイデアとセンスが光る使い方。陶器で底に穴が空いていないので小さなバケツ代わりになり、除菌し終わったあと、そのまま食洗機に入れられるところもいい。

「私は視覚を重視するタイプなので、雑多なモノが出ていると落ち着きません。でも、面倒くさがりだからよく使うものは出しておきたい。その点をカバーするために、出しておくものは見た目とデザイン性を追求して選んでいます」。

“しまう”と“出す”のバランスを考える、出すものはインテリア性も重視することがポイント。

ステルトン社リグティグシリーズのブレッドボックスはポリ袋やばらばらしがちな物の収納ケースに活用。木のフタがナチュラル!

口が広いため使いたいときすぐに取り出せて、利便性もバッチリ。本来の使い方にとらわれず、想像力を働かせると、家事がぐんと楽になる。

【7】家族の目線で収納場所を決める

小学校と保育園に通う2児の母でもある宇高さん。
「家族が使うものは、取り出しやすく使いやすい高さや距離を考慮して配置しています」と、家族みんなの使い勝手も考慮。そのことが子ども達が自然と家事の手伝いをする生活の流れを生み、結果的にいらいらすることなく、ラクに日々を過ごせるようになるそう。

キッチン横にあるキャビネットの中も、キッチン同様収納ボックスで細かく仕切られています。どこに何が入っているのか、誰の目にも一目瞭然。そのため「ママ取って」、「○○どこ?」と聞かれることがなくなり、宇高さんのママ仕事量がグッと減ったそう。

ダイニングテーブルで使うカトラリー類もここへ収納。お子さんの手が届く高さにすることで、率先してお手伝いしてくれるように。

【8】洗濯→ハンガーにかける→クローゼット。無駄な動きを徹底的に省く

家族目線の収納はリビングだけでは行われているわけではありません。次はクローゼットへ。

宇高さんの家では、子ども用の衣類も、お子さんの手が届く高さに収納しています。さらに、洗濯干し用のハンガーに服をかけて、さっと収納。

乾いたらそのまま掛けるだけ。洗濯物をたたむ時間を短縮でき、無駄な動きを省くことができます。

【9】クローゼットの中は色別に並べる

宇高さん宅のクローゼットには、秘密が…。

さまざまな色や形の服があふれ、ゴチャついた印象を受けやすいクローゼットの中。宇高さんの場合は、種類別ではなく、色別に並べて収納。まるでブティックのように整って見えます。

「私の場合はアイテム別より色で分けたほうが把握しやすいんです。しまうときも悩まずに戻せるので時短につながり、ごちゃごちゃになる心配がありません」。

毎日の服選びが楽しくなるだけでなく、持っているアイテムが常に把握できることで衝動買いも抑えられるアイデア。

【10】タオルのたたみ方にこだわると、洗面所もすっきり

脱いだ衣類や洗剤のラベルなど、狭いスペースにやたらと色があふれるサニタリー&バスルーム。ところが宇高さん宅はまるで高級ホテルのようにラグジュアリー。

ポイントのひとつは洗濯機上に設置した棚に並ぶおそろいのカゴ。自然素材を用いた無印のカゴの中には家族のパジャマや下着を。デザインが揃っているので、とってもすっきり。

お風呂上がり手を伸ばせばすぐ届く位置に、バスタオルをセット。このたたみ方も工夫が。
「濡れた手でカゴを触るのが嫌だったのでバスタオルはそのまま置いています。でも、色とたたみかたを揃えるだけで“出しっぱなし”というイメージを与えません」。

バスタオルは、端の部分を見せないように三つ折りにするホテルライクなたたみ方に。こうするだけでなぜか雑多に見えず、おしゃれな空間になるから不思議です。

【11】家事のしやすさをつくるにはある種の"割り切り"が必要

最後にリビングのアイデアを。リビングの一角にある約3畳の和室は、子どもと遊んだり、家事をしたり、ご両親が泊まりに来たときにゲストルームにもなる、フレキシブルに使える場所。

「変形地だったため十分なスペースが取れず、和室は設けませんでした。その代わりの場所がここです。このクローゼットが家の中で最も大きい収納スペース。ゲスト用布団もここに収納しています。ちなみにクローゼットを床から天井までのものにはせず、壁から跳ね出したタイプに造作してもらいました」

クローゼットの下にスペースができたことにより、使い終わった布団もたたんでさっと置けるように。人の動きを考え抜くこと、そしてなんでもしまい込もうとせず、ある部分では割り切って考えることが、生活のしやすさを生み出すのです。

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キッチン、リビング、サニタリーにクローゼットの中まで、どこをとっても使い勝手よくオシャレに収納された宇高さん宅。

「片づけは人によってタイプがあります。自分に合う収納方法であれば使い勝手もよく、キレイな状態を維持できますよ」。

宇高さんのセオリーを参考にしつつ、まずは自分の片づけタイプを知ること。これが片づけ上手の第一歩です。


Photo:小林久井
Text:千葉こころ
Edit:山本奈奈(LIMIA編集部)

宇高 有香(うだか ゆか)
丘の上の狭小変形地に建築家デザインのマイホームを建て、その過程でライフオーガナイザーのアドバイスを受けたことをきっかけに、自身もライフオーガナイザー1級を取得。収納・インテリア・ファッションを通して「オウチ」からパワーがもらえる空間づくりを提案する「ウチカラ」主宰。お客様宅へ伺ってのオーガナイズ作業のほか、自宅講座や収納講座、収納に関する本の出版など、快適な空間づくりで収納に悩む人たちの笑顔を生み出している。

収納=ラクに楽しく生きる術。大人気のプロ・宇高有香さん独占取材

「収納下手なすべての人に伝えたい。収納=人生をラクに楽しくするための行為だ」と。苦手な片付けを克服するためにライフオーガナイズを学び、行列ができるほど人気の収納のプロとなった宇高有香さん。リアルな体験を生かしてクライアントに寄り添い、アドバイスする宇高さんの内面に迫りました。

LIMIA編集部
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