古民家リフォーム・リノベーションの費用相場・事例・必要な工事の見極めポイントまとめ

最近注目を集めている「古民家リフォーム・リノベーション」。昔ながらの日本家屋を利用し、時代に合わせた空間デザインを施したり、住居としての機能を高めたりできるのが、古民家リフォーム・リノベーションの魅力です。古民家をリフォームする際に最も気になる費用相場や事例、そして必要な工事内容の見極め方と、部位毎の施工費用についてご紹介します。古民家ならではのメリット・デメリット・注意点、物件・業者の選び方についても解説しますので、参考にしてみてください。

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古民家リフォーム・リノベーションの費用相場・事例

古民家のリフォーム・リノベーションを検討する際、最も気になることは工事費用ですよね。

古民家リフォーム・リノベーションの費用相場は、元の家の状態によるので一概には言えませんが、300~500万円は最低でもかかると考えておきましょう。

柱・梁などの構造物が劣化していると、かなりコストがかかるのでご注意ください。
また、素材やデザイン、設備にこだわると1000万円、2000万円を超えることもあります。

おしゃれな古民家リフォームの実例・価格

参考までに、リショップナビでご紹介している施工会社が、実際に古民家をリフォーム・リノベーションした事例を見てみましょう。

良い施工会社や職人に出会えれば、生活に支障の出ない範囲だけ先にリフォームしておき、住みながら少しずつ改修・改装していける工事プランについてアドバイスしてくれるはずです。
上手にスケジュールやリフォーム内容を計画できれば、急いで施工費用を工面しなくても済むでしょう。

古民家のリフォーム・リノベーションの実績がある業者に、まずは相談してみることをおすすめします。

築年数が経った日本家屋のリフォーム・リノベーションは、概算費用を出すのが非常に難しいものです。

具体的に必要となる工事は、現地調査をしないと判断できませんが、予算を抑えて最適なリフォームを実現するためには、古民家のメリット・デメリットについて、しっかり理解しておくことが大切です。

古民家リフォーム・リノベーションのメリット

まずは、古民家ならではのリフォーム・リノベーションのメリットについて確認しておきましょう。

趣がある日本家屋を保存できる

昔ながらの住まいにしかない、古き良き日本の独特の趣があるのが、古民家の魅力です。

家を支える柱や梁がむき出しになっていることも多く、年数を経て独特の色味や質感を持つようになった太い木を生かすことで、リフォーム・リノベーション後も和モダンな雰囲気を演出しやすくなります。

吹き抜け・土間・縁側といった、古民家ならではの味わい深い空間を残しながら、リフォームしたいですね。

強度があり、資源保護にもなる

古民家の柱や梁といった材料には、ヒノキやケヤキなどが使われています。

強度が落ちるまでに、ヒノキは1200年、ケヤキは800年ほどと言われており、そのため古民家は、基礎の土台がしっかりした建造物と呼べるでしょう。

また、現在ではこのような古民家の柱や梁はかなり入手困難なため、歴史ある建物や建材をそのまま残すことが資源の保護にも繋がります。

固定資産税が軽減できる

固定資産税は、築年数により税額が決まります。
そのため、既存の家をリノベーションすると、新築に建て替えることに比べて税金を軽減できるというメリットがあります。

ただし、自治体によって、固定資産税の解釈は細かく異なるため、増築したい場合には注意が必要です。
特に築年数の古い住宅は、増築の許可自体が下りないことも多いです。
まずは増築を行う前に、該当する自治体の窓口で相談してみてください。

なお、増築せずに部屋を増やしたい場合は、間取り変更リフォームを検討することをおすすめします。

古民家リフォーム・リノベーションのデメリット

一方で、古民家のリフォーム・リノベーションをする際には、以下のような点に配慮する必要があります。

昔から地震が多かった日本の家屋は、あえて壁や柱や梁の接合部分を変形させて、地震の時に全体にかかる揺れを吸収できるように造られています。

しかし、古民家が建てられた時と、2018年1月現在とでは、住宅の耐震基準が大きく異なります。

また建築物は、目には見えないところが劣化・破損している場合もあります。
できれば住宅診断を受け、建物の状態に合わせて補強工事を行いましょう。

断熱性が低い

古民家は、冷蔵・冷凍の設備が発達していない頃の建物なので、風通しを考慮した造りとなっています。
現代の住まいと違って、天井が高いのも特徴です。

夏は快適に過ごせますが、冬場は暖房費のコストがかさんでしまいます。
リノベーション工事の際に、断熱材導入の予算なども考えておいたほうが良いかもしれません。

予想よりも費用がかかることがある

建て替えに比べてコストがかかりにくいというメリットがある反面、予想していたよりも工事費用が必要になってしまう傾向があることも、古民家リフォーム・リノベーションの注意点です。

希少価値のある材料が使われているという魅力がある一方、材料にこだわり出すと高額になってしまいます。
特に構造部分も工事をする必要がある場合や、リノベーションをする範囲が広い時は、廃材処分費もかさんでしまいます。

また、工事を開始してから、床・壁の下地の劣化を発見し、追加工事が発生することもあります。
高齢の方が暮らす場合には、バリアフリー工事が必要になることも多いです。

リノベーションをして古民家に住むためには、計画的に余裕を持って予算を組むように心がけましょう。

古民家リフォームで検討すべき工事の費用相場・判断基準

以上のメリット・デメリットを踏まえた上で、具体的に検討すべき工事について、詳しくご説明していきましょう。

古民家のリフォーム・リノベーションの際、必要になりやすい工事と費用目安は、以下の通りです。

優先的にリフォームしたい内容を整理した上で、費用対策を考えてみましょう。
既存の柱や梁など、そのまま活かせる物はなるべく残すことも、施工費を抑えるためには重要です。

リフォーム会社と一緒に以下のポイントをチェックし、住まいに必要な工事・不要な工事を見極め、予算に合わせてリフォームプランを決定していきましょう。

耐震性をまずは確保

デメリットの項目でもお話しした通り、築年数が経っている古民家では、建物の状態に合わせたリフォームを行うことが大切です。

現在、1981年6月に耐震基準が改正される前に建てられた家は、耐震性能が低く、耐震リフォームを必要とする可能性が高いとされています。
また、地盤が弱くなっていたり、柱・梁・壁などが劣化していたりする危険性もあるため、耐震診断の結果、補強工事を行ったほうが良い場合もあります。

リフォーム業者に現地調査をしてもらい、必要に応じて耐震リフォームを実施しておきましょう。
補強金具を取り付ける程度の工事であれば、25~50万円位で施工可能です。

断熱性もしっかり確認

断熱性能についても、きちんと確認しておく必要があります。

外壁・屋根・床の周囲に断熱材を施工する方法もありますが、窓や玄関からのすきま風が気になるようであれば、サッシや玄関ドアの交換によって気密性を確保できることもあります。

漠然と断熱リフォームを行うのではなく、住宅の状態に適した断熱化工事を行いましょう。
窓サッシの交換や内窓増設で済む場合は、8~15万円の費用で工事できます。

床暖房などの暖房器具の導入で、暖かさを得る方法もありますね。
せっかくですから古民家の雰囲気や構造に合わせ、薪ストーブやペレットストーブ、掘りごたつといった物を使ってみると、楽しく効率的で良いかもしれません。

屋根・外壁の雨漏り対策もチェック

また古民家は外装も劣化している可能性が高く、台風の時に屋根や外壁から雨漏りが発生するトラブルが多いので注意が必要です。

耐震性や断熱性のチェックをする際に、雨漏りの危険性がないかもあわせて確認してもらいましょう。
外壁・屋根の塗装が必要な場合は、それぞれ100万円前後のリフォーム費用がかかります。

新しい外壁材に張り替えたり、屋根を全体的に葺き替えたりする場合には、劣化具合や素材によっては150~300万円以上の費用が必要になるかもしれません。

水回りリフォームも重要

実は古民家リフォームで最も多いのが、水回りの設備工事です。
トイレ・浴室・キッチンなどは、リフォームしておかないと圧倒的に使いにくいことが多いです。

例えば、昔ながらのタイル張りのお風呂は、目地のカビ・汚れの掃除が大変ですし、和式トイレは足腰が弱くなった場合にとても不便なので、洋式トイレに交換しておくと安心です。
また、キッチンも最新式の物なら使いやすい高さ・広さの商品がたくさん流通しています。

水回り設備は10年位の周期で老朽化していくため、できればまとめてリフームしておきましょう。
劣化状態がひどくなければ、50~100万円以内でリフォームできます。
なお、タイル張りのお風呂をユニットバスに変更する工事では、100万円以上の予算が必要です。

間取り変更リフォームは優先的に行う

ちなみに、水回りのリフォームをする場合は、電気工事や配管工事を伴います。
後から間取りを変えたくなっても、排水管の位置によっては希望通りの工事が難しくなってしまいます。

もしも間取り変更を検討されているようでしたら、20万円以上のコストはかかってしまいますが、優先的に行っておきましょう。
先に間取りを確定しておくと、後から他の部位のリフォームが必要になった時でも効率的です。

なお間仕切り壁の設置のみで済むようでしたら、8~25万円前後の費用でリフォーム可能です。
増築工事をしなくても部屋の数を増やせるので、おすすめの方法です。

バリアフリーリフォームも視野に入れてみる

古民家は、バリアフリーの概念がなかった頃の建物です。
土間や玄関からの上り口に段差があることが多いため、高齢の方が暮らすようでしたら、見直すべき箇所がたくさんあります。

フラットな作りにする・手すりを付ける、といった工事は、1箇所あたり10万円以内で施工できることが多いので、高齢のご家族がいらっしゃる場合には、前向きに検討してみましょう。

古民家リフォームは、活用できる補助金制度が多い

ちなみに耐震リフォームや、エコ・省エネリフォーム、バリアフリーリフォームを行う際には、国や市区町村の補助金制度を活用できます。

古民家のリフォーム・リノベーションの実施にあたり、申請できる補助金制度はたくさんあります。
補助金申請の代行サービスを一緒に行ってくれるリフォーム会社も多いので、相談してみると良いでしょう。

古民家リフォーム・リノベーション業者の選び方

施工会社を選ぶ際には、古民家リフォーム・リノベーションに積極的に取り組んでいる事業者を探しましょう。

特に、古い木材を使っている古民家の場合、地元の気候にも詳しい業者なら、湿気が多い・乾燥しやすいといった土地の環境に合わせて工夫してくれるはずです。
また何かあった時にアフターメンテナンスに来てくれるところが望ましいですね。

古民家の施工に慣れているスタッフなら、基本的に耐震・断熱・湿気・シロアリの対策も行ってくれます。
リフォーム補助金にも詳しい会社だと、なお良いですね。

「古民家鑑定士」や「耐震診断士」といった有資格者がいるリフォーム会社や、「日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)」に登録している業者に依頼するのもおすすめです。

中古住宅の古民家を探す時の注意点

なお「これから中古物件の古民家を購入して、リフォーム・リノベーションしたい」という方は、できるだけリフォームしやすい物件を選ぶようにしましょう。

家の土台部分が沈下していないか、柱や梁は傷んでいないか、屋根から雨漏りはしていないか、をチェックすることが重要です。
構造部分に重大な欠陥が見られる物件の場合、莫大な工事費がかかりますので、避けたほうが良いでしょう。

古民家を探す際には、自治体がまとめている「空き家バンク」のウェブサイトの利用や、中古住宅のリノベーションが得意な施工会社を活用するのが良策です。

日本の伝統的な暮らしが見直されている今、古民家のリノベーションは、住宅としてだけではなく、古民家カフェ・古民家ギャラリーなどにも利用できることから、あらためて評価されつつあります。

古民家をお持ちの方や、中古の戸建てを購入されている方は、一人で悩まず、古民家再生リフォームが得意な業者にぜひ一度相談してみましょう。

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