連載④「庭を愉しむ家」キッチン|既存L型キッチンを活かすプランニング

建て替え前で使っていたL型キッチン。このキッチンを再利用し、違和感のないスムーズな家事動線を実現しました。女性建築士だからこそ、細かなところまで配慮し計画した実例です。

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photo by 池田デザイン室

「庭を愉しむ家」。
たくさんのこだわりが詰まった住まい。

各部屋とそのエピソードをすこしづつ紹介しています。
第4回目は「キッチン」を紹介したいと思います。

既存のL型キッチンをどう生かしプランニングするかが最大の課題でした

photo by 池田デザイン室

「庭を愉しむ家」のキッチンは、もともと建て替え前の住まいで使われていたものです。
しかも、L型のキッチンなので、プランニングではかなり悩みました。
以前の家では、壁付の独立キッチンだったのですが、

・オープンキッチンにしたい
・作業スペース、収納をしっかりとりたい
・パントリーも欲しい

ということでプランニングをしました。

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これが建て替え前のお宅のキッチンの写真

既存キッチン+造作家具で使いやすいキッチンに!

photo by 池田デザイン室

右側のシンクからコンロまでが、既存キッチンを再利用。
それ以外のものは造作家具です。
コの字型のキッチンになりました。

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一番奥のコンロの横部分。
建物全体の風の流れ、光を採りいれるために、窓を設けています。
その下にはワークトップより少し高めのオープン棚。
コンロ廻りなので油汚れの掃除がしやすいように、ステンレスの天板にしました。
コンロの横は調理途中の鍋を置けて便利です。
お料理が好きな方は特にこのスペース、おすすめです。

オープン棚には、お鍋も置けて、さっと取り出せるし、使い勝手いいですよ。

photo by 池田デザイン室

その横には、作業台と吊戸棚。
こちらは、キッチンと高さを揃えました。
ワークトップは御影石。
吊戸棚と抽斗の面材はシナ突板です。今回はハンドルではなく、手がかりなのですっきりとしています。

photo by 池田デザイン室

吊戸棚は引き戸を採用しました。
アクセントで手がかり部分はチークの無垢材を使っています。
そして、その下にも奥行の狭いオープン棚を。
ここには、普段使いのカップなどを置いてもらう設定です。

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抽斗部分はフルスライドレールなので、ここまで抽斗が出ます。
レールはブルム社のブルモーション、(抽斗がゆっくりと閉まる機構)にしました。

photo by 池田デザイン室

レンジ側には、ワゴン。
これ、ごみ箱を入れるワゴンです。

キッチンで考えておきたい裏動線と冷蔵庫の位置

photo by 池田デザイン室

そして、反対側。
左から、リビングの階段下スペースに設けた小窓、階段下に冷蔵庫、そして、洗面室やトイレへの廊下に通じるドアです。
右側吊収納の奥に見えているのが、パントリーへの扉です。

キッチンの計画の中で最もキーになっているのが、冷蔵庫の位置。
冷蔵庫の位置って、家電が主張しない場所に置きたいし、でも家族が使いやすいところにしたいですよね。
階段下に設けることで、それ以外のスペースが活きてきます。

photo by 池田デザイン室

水廻りへの廊下。
キッチンの冷蔵庫横のドアを開けると、廊下にでます。
ニッチの奥です。
そして、洗面室、トイレへも裏動線を通ってすぐにいくことができ便利です。

キッチンはダイニング、リビング、庭を見渡せる特等席

photo by 池田デザイン室

キッチンのシンクのところの立つと、ダイニング~庭、リビングを臨むことができます。
家族のコミュニケーションも自然ととれるように。
吹抜けの窓を通して、空が見えるのも気持ちいいですね。

photo by 池田デザイン室

ダイニング側のカウンターも御影石のカウンター。
一枚板などを活かすため、あえて木ではない違う素材にしました。

photo by 池田デザイン室

今回は「キッチン」をご紹介しました。
女性建築士ならではの視点で、家事動線と使い勝手を考えつくしたキッチンです。

9/9(土)、9/20(水)に京田辺市にてセミナーを開催します。
女性だからこその視点での住まいづくり、「家族が本当に暮らしやすい家の間取りとは」
をお話します。


ぜひHPでご確認ください。

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京都の小さな設計事務所、池田デザイン室です。女性ならではの視点で、「住まい」に真剣に向き合い、「家族の気配を感じる間取り」「暮らしやすい収納と間取りの工夫」「本…

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