【アイロンのかけ方】徹底解説!干し方から時短ポイントまでご紹介
手をつけるまでがなかなか面倒な「アイロンかけ」。しかし、洗濯でできたシワをしっかり取らないと、何だかみすぼらしく見えてしまうかもしれません……。この記事ではアイロンの基本的な使い方から、ワイシャツやスカート、パンツ、スーツ、ネクタイ、ハンカチなど種類別に手順を踏んでわかりやすくアイロンのかけ方のポイントを説明していきます。また、着物や浴衣、足袋などのアイロンのかけ方も伝授! ぜひ参考にしてみてください。
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アイロンの効果
みなさんは、普段から「アイロンがけ」をしていますか?
クリーニングに出すことも可能ですし、やらなくても料理や掃除と違ってただちに生活に支障をきたすわけではありません。また、毎日シャツにアイロンをかけるのは、結構大変な作業でもあります。
しかし、この一見面倒な作業には、シワを伸ばす、除菌、消臭のうれしい効果につながるんです。アイロンの効果を知ることで、自然と面倒くさい気持ちも軽減されるのではないでしょうか?
シワを伸ばす
アイロンの効果として、主に洋服のシワを伸ばすことが挙げられます。ピシッとアイロンがけされた洋服は、清潔感が感じられて好印象です。
アイロンは、熱だけではなくアイロンの重さによってシワを伸ばしています。しっかりとシワをキレイにしたい方には、重いアイロンがおすすめですが操作性との兼ね合いも考えて選ぶといいでしょう。
除菌効果
100度以上の高温をあてることで、除菌効果につながります。アイロンの低温は、80度~120度あるため、アイロンを高温に熱しなくても除菌効果に。
しかし、素材による耐熱性の問題もあるので、必ずタグ表示の記載に従うようにしましょう。
消臭効果
室内干しの洗濯物から異臭が漂ってくることありませんか? その原因は、洋服に潜んだ細菌の発生です。
細菌由来の悪臭を消臭するために、アイロンの熱で除菌すると◎。スチームアイロンは、大量の高温蒸気を噴射しながら使用するので除菌や消臭に向いています。
アイロンの時短は洗濯の仕方や干し方から!
洋服についた頑固なシワは、いくら高温のアイロンをあてたとしても、ピシッとキレイに仕上がるに時間がかかってしまいます。
アイロンがけを一気に楽にするためには、洗濯方法や干し方を見直してみてください。今回は、脱水時間と干し方にフォーカスしてポイントを紹介します。
脱水時間
便利な洗濯機の脱水機能ですが、かけすぎは頑固なシワにつながることも……。
ほとんどの洗濯機の脱水機能は、しっかりと脱水するために長めに設定されています。脱水時間は3分程度が◎。また、水分を含んだものの方が水分の重みで洋服が下に引っ張られシワになりにくいので、脱水は軽めにしましょう。
ぜひ、ご自宅の洗濯機の脱水時間を見直してみてください。
シワを伸ばして干す
洗濯物の脱水が終わったら、シワになりにくい干し方をしましょう。
シャツやブラウスは、襟や袖などの細かい部分にシワが残りやすいため、干す際にしっかりとシワを伸ばすと◎。さらに、1番上のボタンを留めて襟部分を立てて干すとシワになりにくいです。
Tシャツやズボンなどは、干す際に上下に大きく振ってシワを取り除きます。ハンガーにかけた後は、両手でしっかり生地を伸ばして干しましょう。
アイロンがけの前に確認すること
アイロンをかける前に、温度やアイロンをかけていい素材かどうかなど確認しておくことが大切です。
今回は、洋服のタグ部分に表示されている洗濯表示、アイロンNGな素材、温度設定の3つをご紹介!
洗濯表示
洋服のタグ部分についている、絵文字を見たことがありますか?
これは、洗濯表示と言って、洋服のタグには素材に合わせた記号が記載されています。アイロンの場合、記号の中に記載されている黒い丸の付加記号で温度を示しています。
丸1つで低温、2つは中温、3つは高温を表します。さらに、アイロンマークの下に波線が描かれている場合、あて布が必要であることを示しています。
NG素材
アイロンがけ不可のタグがあるものはアイロンをかけることができません。しかし、タグのない商品などは判断に迷うときもあります。
アイロンをかけてはいけないもの、もしかけるならば十分に注意が必要な素材を見てみましょう。
ビニール
ビニールは熱を加えると溶けてしまうので、アイロンをかけるのは厳禁です。
ビニール素材の洋服にシワができてしまった場合、両手でしっかり伸ばして時間をおいてシワの癖をなくしましょう。
ファー
ファー素材は、熱に弱くデリケートであるためアイロンをかけるとチリチリになり、著しく風合いを損ねてしまいます。
ファーをお手入れする際は、アイロンの熱ではなく、ドライヤーなどの熱風でやさしくケアしましょう。
シルク
シルク素材は、大変デリケートなのでホームクリーニングはおすすめできません。どうしてもアイロンをかけなければいけないときには、低温・中温で必ずあて布を使用してください。
ドレスなどによく使用されるシルク素材は、お手入れに注意が必要です。
レーヨン
レーヨンは、熱により縮む可能性がある素材です。アイロンがけをする際には低温・中温でやさしく行いましょう。あて布必須です。
アセテート
アセテートは、洋服の裏地に使用される素材です。摩擦に弱い素材なのでアイロンを滑らせることはおすすめできません。
それでもアイロンをかけるならば必ずあて布を使用し低温で行ってください。
ナイロン
シワになりにくいのがナイロンの特徴でもあるので、アイロンが必要になることはめったにないかもしれません。しかし、熱に弱い素材には変わりないので、もしアイロンをかけるとしたら低温にしましょう。
アクリル
熱に弱くシワになりにくい素材です。アイロンをかける機会は少ないかもしれませんが、もしもの場合には必ず低温にするようにしてください。
温度
いざ、アイロンをかけようと思っても、最適な温度がわからない方も多いはず。ほとんどのアイロンの温度は3段階に分けられていて、低温は80度~120度、中温は140度~160度、高温180度~200度に設定されています。
先ほどご紹介したデリケートな素材は、低温が◎。レーヨンやポリエステルなどの合成繊維は中温でアイロンをかけましょう。シワになりやすい綿や麻などの素材は高温でアイロンをかけることで、しっかりとシワを伸ばすことができます。
アイロンの基本操作をレクチャー
ここからは、アイロンの基本操作をご紹介します。洋服の部分や素材によってアイロンのかけ方が違ったり、アイロンをかけ終わった後のポイントなど、意外と知られていない情報も!
アイロンの基本操作を知っておくことで、クリーニングに出したような仕上がりに近づきます。参考にしてみてください。
アイロンの扱い方
まずは、アイロンの基本的な使い方を紹介します。アイロンがけ特有の用語もありますので、ぜひ覚えてみてください。
広範囲は滑らせる
ワイシャツの身頃などの広範囲をアイロンがけする際に、かえってシワになってしまうなんてことありませんか?
じつは、広範囲をアイロンがけするときには、滑らせるようにすることがポイント。力を入れすぎてはかえってシワを増やすことになってしまうので、くれぐれも注意しましょう。力まずに前方へとスイッスイッとリズミカルに滑らせるようにするのがキレイに仕上がるコツ!
細かい部分は押さえる
細かい部分をアイロンがけするときや、折り目をきっちりとつけたいときには、押さえるようにしてアイロンをかけます。もちろん、押さえるときもすべらせるとき同様に、不必要な力を入れることのないようにしましょう。
大事なのは向きです。必ずアイロンを握っている手の真下に、折り目などを置き、まっすぐに力が伝わるようにしましょう。
セーター類は浮かせる
セーターなどの厚手の衣類をふんわりと仕上げたいときには、アイロンを1cmほど浮かせてスチームをかけます。これを「ふかす」といいますが、毛足の長い繊維にアイロンをかける際にも使うことができるテクニックです。
反対の手は引っ張る
アイロンを持っていない方の手は、常に生地を引っ張りながら持ちましょう。引っ張りながら持つことで、シワをしっかりと伸ばすことができます。
空いている片方の手を使わないと、生地が動いてしまいかえってシワになりやすくなってしまうので注意!
仕上がりに差が出るポイント
ここからは、仕上がりに差が出るポイントをご紹介します。半乾きやゴミ、ホコリの除去など、簡単にできるポイントなので、ぜひいつものアイロンがけに取り入れてみてください。
半乾き状態でかける
アイロンをかける洋服は、じつは半乾きが◎。
洋服が乾いていると、うまくシワが伸びにくい場合があります。最初からアイロンをかけるとわかっている場合は、半乾きで洗濯物を取り込んでみてください。乾ききっている場合は、霧吹きなどで軽く湿らせてからアイロンをかけましょう。
ゴミやホコリを除去する
アイロンをかける前に、生地のコンディションを確認しましょう。洋服にホコリや汚れが付いていると、熱によってシミになってしまいます。
特に白い洋服をアイロンがけする際には、しっかりと汚れを落としましょう。
当て布を使う
デリケートな素材は、あて布をする必要があります。
当て布を使う判断基準は、洋服のタグにかいてある洗濯表示を見て判断しましょう。アイロンマークの下に波線が描かれていたり(旧JIS)、「あて布使用」などと書いてあったら(新JIS)、当て布を使ってアイロンがけをしてください。
すぐにたたまない
せっかくアイロンがけしたシワがなくなった洋服は、すぐにはたたまずハンガーにかけたり、平らなスペースに広げたままにしておきましょう。
すぐにたたんでしまうと、また新たなシワができてしまう可能性があるので、熱が冷めるまで形を変えないのが◎。
アイロンがけの4つのコツ
アイロンを効率的にかけるには4つのコツがあります。アイロンのコツを押さえて、クリーニング後の仕上がりを手に入れましょう。
1. 細かい部分を先にかける
アイロンは身頃などの広い範囲ではなく、襟元や袖などの細かい部分から先にかけましょう。
細かい部分は、生地が厚くなっており、シワになりにくいです。対して、身頃などは生地が薄いためシワになりやすく、先にアイロンをかけてしまうと細かい部分をアイロンがけした際に再びシワになってしまうことも……。
細かい部分から取り掛かることで、効率良くアイロンをかけることができます。
2. ジグザグ動きは厳禁
アイロンをジグザグに動かしながらかけている方も多いはず……。
しかし、このかけ方はかえって洋服にシワを付けてしまいます。アイロンをジグザグに動かしたり、強く押し付け過ぎたりすると、プレスムラができてしまいシワが付くので要注意です。
アイロンは極力動かさず、軽くまっすぐ動かすようにしてください。
3. 便利アイテムを使用する
アイロンがけは、アイロン台、霧吹き、あて布のほかにさまざまな道具を使用することができます。さらに、洗濯バサミを使えばプリーツスカートのアイロンだって家庭でできてしまうのです。
便利アイテムが、効率の良いアイロンがけの助けになることでしょう。
4. 低温から高温にかけてかける
アイロンは、一度高温にしてしまうと冷めにくい特徴があります。
素材によってアイロンがけに適切な温度が決まっていますので、アイロンがけの前には洗濯表示を見て仕分けすると◎。低温に適した洋服からアイロンをかけていきましょう!
アイロンがけの前に用意しておくもの
アイロンをかける前に準備しておきたいものをご紹介します。
・アイロン
・アイロン台
・霧吹き
・アイロン用のり剤
霧吹きは、乾ききった洋服を湿らすのに便利です。また頑固なシワに重点的に湿らせることで、シワをキレイにすることができます。また、アイロン用のり剤を使うと汚れが付きにくくなり、クリーニングに出した後のようなパリっとした仕上がりに。
【洋服別】アイロンの正しいかけ方
ここからは、洋服別にアイロンのかけ方をご紹介します。ワイシャツやスラックス、スーツなど、その洋服ならではのかけ方をわかりやすくレクチャー! 今までご紹介したポイントや準備しておくものを用意してさっそく始めてみましょう。
ワイシャツ編
まず、ワイシャツのアイロンがけをご紹介します。
襟元→肩→袖→身頃の順番にアイロンをかけていくのがポイント。先ほどご紹介したアイロンの扱い方を参考にしながら、ワイシャツのアイロンがけに挑戦してみてください!
1. 襟元は裏側からかける
アイロンをかける前に、まずはワイシャツを霧吹きなどで半乾きにしておきましょう。
襟元からアイロンをかけていきます。ワイシャツの襟先が自分の体の方を向くようにアイロン台に置くことがポイント。襟元は裏面からアイロンをあてていき、襟の縫い目を引っ張りながら襟先から中心に向かってアイロンを動かしましょう。
裏面が終わったら表面も同じ工程でアイロンをかけていきます。このとき、アイロンを押し当てるようにゆっくりアイロンを移動させると◎。厚手のワイシャツなどは、両面をしっかりアイロンがけすることでキレイな仕上がりになります。
2. ヨークは襟を立てながらかける
ワイシャツの肩部分をヨークといいます。肩の生地が二重になっているのが特徴です。
襟を立てて、ヨークの部分をアイロン台の先に引っ掛けるように置いて、広がった肩部分をアイロンがけしましょう。アイロンは力まずに軽く滑らせるようにかけると◎。
3. 袖はアイロンをかける前に整える
まずは、細かい袖口からアイロンをかけましょう。袖口は、ボタンを外して裏側からかけます。このとき、片方の手で引っ張りながら両端から中心に向かってアイロンを動かしましょう。表面も同じ工程を繰り返します。
袖は重なっている部分がシワになりやすいため、アイロンをかける前にしっかり整えましょう。袖の縫い目を引っ張りながら、ポコッと浮かないように整えると◎。袖口近くの折り目もしっかり整えます。袖の付け根を押さえた状態で、袖口から袖の付け根に向かってアイロンをかけましょう。袖の付け根に到着したら、アイロンを滑らせるように袖の付け根に沿ってアイロンの向きを変え、袖口に向かってアイロンをかけます。
4. 身頃は右前→後ろ→左前の順番
最後に身頃にアイロンをかけましょう。右前身頃、後ろ身頃、左前身頃の順番にアイロンを大きくゆっくりと動かしながら滑らせます。ボタンの周りはアイロンの先をボタンの間に入れて押さえるようにすると、細かいシワもキレイに。
ワイシャツのアイロンがけの工程は、給食着や白衣などにも応用できます。襟部分や袖など気を付けるポイントを押さえて、アイロンをかけてみてください。
▼ワイシャツのアイロンがけを詳しく見る
スーツ編
スーツやブレザーなどのジャケット類は、頑固なシワやニオイ対策として水分をしっかり含ませたり、スチームを使用することをおすすめします。
まずは、洋服の洗濯表示を見て素材に合った温度に設定し、当て布を準備しましょう。アイロン台に被せるように置き、肩からアイロンをかけます。肩のラインを崩さないように気をつけてください。
前身頃は、左右片面ずつゆっくりとプレスしながらアイロンをかけましょう。力を入れすぎてしまうと、かえってシワになりやすくなるので要注意!後ろ身頃は、中央から外に向かってやさしくアイロンをかけましょう。
襟元は、ワイシャツと同じように裏側からかけていきます。片方の手で引っ張るようにするのがポイントです。熱があるうちに表面を軽く整えれば◎。
最後は腕部分にアイロンをかけましょう。片方の手で生地を軽く引っ張りながらやさしくかけていきます。力を入れすぎてしまうと立体的なラインが崩れていくので気を付けましょう!
スラックス編
スラックスもスーツと同様、スチームや霧吹き、あて布を使用しましょう。また、スラックスはセンタープレスを意識してアイロンをかけることでキレイな仕上がりに。
まずは腰回りからアイロンをかけます。スラックスの後ろ側を前にして、アイロン台に履かせるようにセットしましょう。あて布をして、シワを伸ばすようにやさしくアイロンをかけます。前部分も同じ工程を繰り返します。
膝から裾部分は、縫い目をしっかり合わせてポコッと浮かないように整えましょう。片方ずつ、アイロンを軽く浮かせながらかけていきます。生地のたるみが気になる方は、らせん状にスチームをかけるとキレイな仕上がりに。
センタープレスは、しっかりと折り目を付けながらアイロンを軽くプレスするようにかけていきます。一気にアイロンを滑らせてしまうと、シワがついてしまうので注意しましょう!
ネクタイ編
ネクタイはアイロンがけをせずに、クリーニングに出すという方も多いと思います。ですが、ここではクリーニングに出す時間がない方におすすめのネクタイのかけ方をご紹介していきます。
ネクタイの素材はデリケートなものが多いので、アイロンを低温に設定しましょう。ネクタイを裏側に置き、あて布をしたらアイロンを浮かせるように軽く熱をあてます。このとき、ネクタイをつぶさないように慎重にアイロンをかけましょう。
また、スチームアイロンを使用しても◎。アイロンをかけたネクタイは、熱が冷めるまでハンガーにかけておきましょう。
Tシャツ編
Tシャツもアイロンをかけると、清潔感がアップします。Tシャツのアイロンがけもポイントがあるので、しっかりマスターしましょう。
袖の縫い目をしっかりと合わせながら、襟元から袖口に向かってアイロンをかけます。Tシャツをアイロン台に着せるようにセットし、裏面から一方向にアイロンをかけましょう。表面も同じ工程です。
Tシャツにプリントが施されている場合は、あて布をしましょう。プリント部分が溶けてしまう可能性があります。
ズボン編
ズボンのアイロンがけは、スラックスと工程が似ています。
まずは、腰回りからアイロンをかけます。アイロン台にズボンを履かせるようにセットしたら、押さえるようにアイロンをかけましょう。ズボンのウエスト部分にシワができている場合、アイロンの先端で滑らせるようにすると◎。
足の部分は、シワができないように縫い目をしっかりと合わせてまっすぐにアイロンをかけます。シワが取れにくいズボンは、裏返しにして両面にアイロンをかけてみてください。また、デリケートな素材や装飾が付いたズボンも裏返すと生地が傷みにくいです。
プリーツ編
制服などのプリーツスカートは、座るたびにプリーツ部分が崩れていきます。このプリーツ部分は、クリーニングに出さずに家庭にある洗濯ばさみでキレイに仕上げることができるんです。洗濯ばさみは、挟む力が強すぎないタイプがおすすめ!
まず、スカートをアイロン台に通すように置いたら、アイロンをかけたい部分のプリーツを成形して裾のところを洗濯バサミで固定します。シワが付いた部分は、霧吹きで湿らせると◎。制服などテカリやすい生地は、あて布をしてアイロンをかけるようにしましょう。
アイロンはスチームタイプを使用し、プレスするようにかけるのがコツ。ジグザグに動かすと、かえってシワになりキレイに仕上がらないので注意しましょう。
アイロンの重さで押すようにするとキレイに仕上がります。ウエストから裾へとかけていき、裾部分まで来たら洗濯バサミを外してアイロンをかけましょう。
コート編
コート類は、素材によってアイロンのかけ方が変わってきます。ウール素材は、アイロンを直接あててしまうと毛がぺったんこになりテカってしまうので要注意。ハンガーにかけて、アイロンのスチームをあてながらシワを伸ばしましょう。
まず、袖口を握りピンと引っ張って面を作り、スチームアイロンをかけます。袖口から肩に向かってアイロンをかけていき、とくにシワができやすい肘部分は念入りに行うようにしましょう。
背中部分にアイロンをかけます。袖を引っ張りながら、肩から裾の方向へとかけていくのがポイント。座りジワのできやすいお尻から裾にかけての部分は、裾を引っ張るようにしながら丁寧にアイロンをかけていきます。
ボタンを避けるようにして、正面側にアイロンをゆっくりとかけていきましょう。
襟にアイロンをかけます。この部分は無理にシワを伸ばそうとするのではなく、蒸気をたっぷりと含ませるようにすると◎。その後、指で折り癖をつけるように整えれば完成です。
ハンカチ編
ハンカチは、アイロンをかける方向がポイント。ハンカチを広げて、布を引っ張ってみましょう。布が横に伸びる方向と伸びない方向があるので、伸びない方向に向かってアイロンをかけていきます。このとき、伸びる方向にかけてしまうと、ハンカチの生地が伸びてしまうことも……。
まず、ハンカチの角にアイロンをかけていきます。角の形がしっかりすることで、広範囲をアイロンがけする際に歪みにくくなります。
生地が伸びない方向に、ハンカチ全体にアイロンをかけていきます。ハンカチをたたみ、折り目に軽くアイロンをかけていけば完成です。
着物or浴衣はアイロンかけられる?
着物や浴衣をすぐに着たいのに、シワができてしまっている……。そんなときは、ご自宅でアイロンをかけてみてください。しかし、着物などはデリケートな素材であるためクリーニングに出すことをおすすめします。
デリケートな素材は、シワがある部分のみアイロンをかけましょう。シワ部分に霧吹きをして、裏返し、あて布をします。アイロンを低温に設定したら、着物や浴衣に触れるか触れないか程度にアイロンをあて軽く滑らせてください。このとき、アイロンを押し当てるのは厳禁です! なるべくスピーディにアイロンをかけましょう。
足袋もアイロンをかけることができます。
足袋の底部分を上にして、足袋の形に添ってやさしくアイロンをかけます。コハゼを外し、アイロン台に足首部分を引っ掛けるようにしてアイロンを滑らせていきましょう。反対側も同じ工程です。最後に、親指から足の付け根部分に向かってシワを伸ばすようにアイロンをかけ、反対側も同じようにアイロンをかければ完成です。
アイロンのおすすめ3選と選ぶポイント
最後にアイロンを選ぶ際のポイントをおすすめのアイテムをご紹介します。
アイロンを選ぶ際、コードの有無、かけ面の素材、機能の3つのポイントを確認しておきましょう。
コードの有無
まず、アイロンにはコード付きアイロンとコードレスアイロンがあります。コード付きアイロンはつねに通電状態にあるので高温を保つことができるのが魅力ですが、コードがアイロンがけの邪魔になることがあるので注意が必要です。一方、コードレスアイロンは専用の台で蓄電したあとに余熱でアイロンがけをします。操作性は自由がききますが、数分ごとに蓄電しないと冷めてしまうのが短所です。
かけ面の素材
アイロンのかけ面の素材はさまざまです。セラミック、チタン、フッ素、ボロンなどがありますが、かけ面の滑りやすさで選ぶならばセラミックがおすすめです。
機能
スチーム機能のあるアイロンは霧吹きをする手間が省けて便利です。「頑固なシワを伸ばしたい」「消臭したい」という人はスチーム量が多いものを選ぶとよいでしょう。また、できるだけキレイに仕上げたいならばスチームの穴の数が多いものを選択すると◎。
▼おすすめのアイロンをもっと見る
まとめ
アイロンがけはどうしても面倒というイメージが先行しがちですが、じつは誰でもできる単純作業でもあります。
アイロンをかける際は、その洋服の素材をしっかり確認し、適切な温度と順番で行いましょう。広範囲は滑らせたり、セーター類はアイロンをふかすなど、基本的な操作方法でアイロンをかけることで、ご自宅でクリーニング後の仕上がりが手に入ります。
これまで家庭でアイロンがけの習慣がなかった人も、ぜひ毎日の生活の中に取り入れてみてくださいね。
※記載している商品情報は、LIMIA編集部の調査結果(2020年10月)に基づいたものです。
※画像は全てイメージです。
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