洗濯機のドライコースとは?使い方のコツからデメリットまで
洗濯機に搭載されている「ドライコース」って使ったことはありますか? また、ドライコースとはどういった機能なのかご存知ですか? 今回は今さら聞けないドライコースの基礎知識と、主婦50人に聞いたドライコース事情を紹介します。ドライコースのメリットや欠点など、リアルな声は機能を使ったことない方必見ですよ!
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ドライコースとは?なぜデリケートな衣類を洗える?
「ドライコース」は、水を多く使い洗濯槽をあまり動かさないことで、衣類への衝撃を減らした機能です。洗濯槽があまり動かないため、つけおきに近い洗濯方法であるといえます。
ブラウスやセーターなど、優しく洗いたい普段着を洗いたい時に使われることが多く、ドライコース専用の洗剤も市販されています。専用の洗剤を使うことで、デリケートな衣類の色落ちや型崩れをある程度防いでくれるのです。
ドライコースとドライクリーニングは別物
クリーニングにわざわざ出さなくても家庭でおしゃれ着を洗濯できる「ドライコース」ですが、これは「ドライクリーニング」とは別物です。
「ドライクリーニング」は、水ではなく石油系の溶剤を使用して洗濯すること。油系の汚れを型崩れさせることなく落としたい時に効果的な方法で、クリーニング専門店でしかできない特別な洗濯方法です。
一方、家庭用洗濯機の「ドライコース」とは、水と専用洗剤を使ったいわゆる「手洗い機能」です。汗などの水溶性の汚れをよく落としてくれます。
「ドライコース」で洗える衣類・洗えない衣類
「何が洗濯機で洗えるのか」については、それぞれの衣類に付いているタグを確認しましょう。タグに、「ドライマーク」が付いていれば基本的にドライコースでの洗濯が可能ですが、「セキユ系」表示があるものはクリーニングに出すことをおすすめします。
ドライコース派?クリーニング派?おしゃれ着のお手入れ事情
では、主婦のみなさんは「ドライコース」をどの程度の頻度で使用しているのでしょうか。
「ドライコース」を日常的に使用している人は、全体の2割。約7割の人が「日常的に使用しない」と回答し、なかには「まったく使用しない」「使用したことがない」という回答もありました。
◼︎最大の理由は「ドライマークは普段着ないから」?
あまり使用されていない事実が明らかになりましたが、そこにはドライマーク衣類ならではの理由があるようです。
◼︎「シーズンの終わりや、大切なものが汚れてしまった時にしか使用せず、あまり頻繁には使いません。」(50代・専業主婦)
◼︎「何カ月かに一回ぐらいしか使いません。特に夏はセーターなどは着ないのでほとんど使わないです。」(40代・専業主婦)
◼︎「日常的には使わない。ドライマークの服は日常的には着ないため。着ても毎日は、洗わない」(30代・専業主婦)
◼︎「3カ月に1回くらいだと思います。冬場や季節の変わり目に使います。」(20代・専業主婦)
カーディガンやニット、セーターなどのドライマーク衣類は季節ものが多く、またワンピースなどの重ね着が可能なおしゃれ着も日常的に使用しない場合が多いため、必然的に「ドライコース」の使用回数は少なくなります。普段ドライマーク衣類を着るという人でも、1〜3カ月に一度くらいのサイクルで、まとめて「ドライコース」を利用している方が多いようです。
■おしゃれ着のお手入れ定番は「クリーニングに出す」
おしゃれ着は大切に着続けたいもの。型崩れや色落ちなどを心配し、「ドライコースを一度も使用したことがない」という人も少なくありませんでした。
◼︎「基本的にはクリーニングに出してしまうので、滅多に使わない」(40代・専業主婦)
◼︎「ドライマークの表示のある服はクリーニングに出してるので使いません。」(40代・専業主婦)
◼︎「ドライならクリーニングに出す」(30代・専業主婦)
◼︎「ドライマークは基本、クリーニングに出すので家では使いません。」(40代・専業主婦)
◼︎「洗濯が難しそうな服はあまり買わないし、たまにいいものを買うとクリーニングを利用するので、家でドライコースはほとんど使ったことはないです。」(40代・専業主婦)
本アンケートでは少数派の「ドライコースを使う」という人からは、その便利さが理由として聞かれました。
◼︎「以前はクリーニングに出していた洗濯物も、自宅でドライで洗濯した時と大して変わらなかったので、高いクリーニング代を払うのがもったいなく感じました。それからは自宅でほとんどドライコースで洗うようになりました。」(50代・専業主婦)
◼︎「冬はニットを洗うのにドライコースを使っています。手洗いより便利です。」(30代・専業主婦)
ドライコースのメリット・デメリット
- メリット:ボタンひとつの簡単操作、コスパが良い
- デメリット:時間がかかる、洗濯した実感があまりない
ドライコースのメリット
日常的に使用せずとも、やはりおしゃれ着を家で洗えるというメリットを感じる人は少なくないようです。ここでは、ドライコースのメリットについて紹介していきましょう。
【ボタンひとつの簡単操作も魅力のひとつ】
◼︎「自分が最適と思っている時間で設定されているので、毎回細かい設定をしなくていい。」(40代・専業主婦)
◼︎「まわしてつけおきすることを自動的にやってくれるので、時間を気にしながらまわしたりしなくても済むから。」(50代・専業主婦)
◼︎「スイッチを押すだけで、デリケートな衣類も気にせずに洗えるから。」(40代・専業主婦)
◼︎「洗濯物をまわした後、ボタンいひとつで何もしなくても仕上げてくれるため手間がかからないこと。」(30代・専業主婦)
つけおき時間や脱水の回数などをいちいち確認していると、洗濯時間が長くなってしまいます。「ドライコース」を使用することで、繊細なドライマーク衣類を洗濯機にすべて任せられる点は、ドライコース派にとっては大きなポイントなっているようです。
【コスパの良さも人気の理由】
◼︎「ていねいに洗うことができて、セーターなどの縮みを心配しなくてもよい。クリーニング代を節約できる。」(60代・専業主婦)
◼︎「衣類を優しくていねいに洗えるところです。クリーニングに出さなくてもお手入れができるので、着られる服が増えたように思います。」(50代・専業主婦)
◼︎「1番は節約。クリーニング代は結構高く、その都度、クリーニングに出していたら家計にマイナスです。」(50代・専業主婦)
やはり、クリーニング代は家計の負担になります。冬など特にドライマーク衣類を着る機会が増える季節は、「ドライコース」を使うことで節約に役立てることができるようです。
ドライコースのデメリット
ただし、「ドライコース」ならではの欠点を感じる人もいるようです。
【時間がかかる点がやはり難点】
◼︎「イマイチ汚れ落ちも悪いように思えるし、時間ばかりが掛かっているような気がした。」(60代・専業主婦)
◼︎「洗濯時間が長くなるので、日常的に使うと時間がかかり面倒になってしまう。」(50代・専業主婦)
◼︎「脱水があまりされないことで乾かすのに とても時間が掛かった。」(40代・専業主婦)
◼︎「ドライコースを選ぶといつもより洗濯時間が長くなるから使ってない」(30代・専業主婦)
洗濯時間を短縮したい人や効率化を重視する人には、漬けおきや少ない脱水という「ドライコース」ならではの機能が、逆にデメリットに感じられてしまうようです。
【洗濯した実感があまり得られない?】
◼︎「洗いが不十分に感じるかもしれません」(40代・専業主婦)
◼︎「ドライコースでも、多少縮んでしまって満足のいく成果が得られなかった」(40代・専業主婦)
◼︎「以前、ドライコースを使った際にドライ専用の洗剤でセーターを洗ったものの、縮んでしまった」(30代・専業主婦)
「ドライコース」は標準の洗濯コースと洗い方が異なるため、洗濯した実感が感じられない場合もあるようです。また、ドライクリーニングではないため衣類が縮んでしまい、期待した機能を実感できなかったという人もいました。
【主婦の声】ここが惜しいよ、ドライコース!
家庭でドライマーク衣類を洗濯できる「ドライコース」は、多くの人にとって重宝する機能のようですが、「ここが物足りない!」という声も聞かれました。
【シワが取れたらいいのに!】
◼︎「洗濯機から出すとシワがとれているような機能があったら嬉しいです。」(30代・専業主婦)
◼︎「シルクなどの素材も、シワにならないように洗い上げられたらいいなぁと思っています。」(50代・専業主婦)
◼︎「アイロンもかけなくていいという、仕上がりに出来たらいいなぁと思います。」(50代・専業主婦)
◼︎「長時間洗濯槽の中にあってもシワになるのを防いでくれる機能があれば理想的です。」(30代・専業主婦)
ドライマーク衣類にはおしゃれ着が多く、濡れた状態であってもふわふわな仕上がりで取り出すことが出来たら嬉しいという意見も見受けられました。乾いてから多少のシワが気になりアイロンをかける人もいるようで、このひと手間も取り除いてくれる機能があれば、ドライコース機能の使用率は高まりそうですね。
【乾燥までできたらいいのに!】
◼︎「ドライコースで洗うと、干し方にも気をつけなければならない。乾燥までできればよい。」(50代・専業主婦)
◼︎「脱水をしっかりできて、乾燥も少しできるといいなと思う。クリーニングにだすときれいになるけれどお金がかかるので。」(30代・専業主婦)
◼︎「干すのが案外面倒なので、セーターも縮まずに乾燥も出来たらなお良いと思った。」(40代・専業主婦)
脱水時間が短いこともあり、干してから乾くのに時間が必要になり、かえって干しジワが衣類についてしまったという人も。ドライマーク衣類の乾燥機能も登場すれば、このジレンマも解消されそうですね。
【その他】
◼︎「ドライコースだと風呂水が使えないので、最初の洗いだけでも風呂水が使えたらいいのになと思う。」(30代・専業主婦)
◼︎「ドライコースは洗い方が優しく、素材が傷つきにくいのはいいのですが、落ちにくい汚れが付いたら洗濯しても取れない事があるのが残念。」(50代・専業主婦)
汚れを落とすことは、やはり洗濯機の機能としては欲しいところですが、やはりこの点に物足りなさを感じる主婦の方は多いようです。でもそもそもドライコースは、汚れを落とす機能ではありません。そのことを十分に理解したうえで活用したいですね。
ドライコースを最大限に活用する使い方
「ドライコース」では完全に型崩れや縮みを防ぐことはできませんが、専用洗剤を使うことで、手軽に長くおしゃれ着を楽しむことが可能になります。目立つ汚れがある場合は、洗濯機を使う前に部分的に汚れを取ってから「ドライコース」を使用しましょう。
袖や襟の部分が前に出るように衣類のたたみ方を工夫することで、汚れが落ちるのをを実感できるほか、ネットを必ず使用することで、繊維の傷つきや縮みを緩和することができます。ボタンや刺繍などの装飾部分がある場合は、衣類を裏返すというひと手間も忘れずに。
洗濯機のドライコースを上手に活用しよう!
今回のアンケートでは、「ドライコース」について「あまり知らない」もしくは「正しく理解していない」という人が意外にも多いことがわかりました。まずは、「ドライクリーニング」と異なること、洗濯回数が重なれば多少の縮みや型崩れが発生する、という点を覚えておきましょう。
また、衣類の量によっては、専用洗剤で手洗いをするという方法もおすすめです。時間を節約することも考慮すれば、必ずしも「ドライコース」を使う必要はないのかもしれません。
「ドライコース」と手洗い、そして「ドライクリーニング」を上手に活用しながら季節ごとのおしゃれを最大限に楽しみたいですね。
アンケート期間:2017年2月15〜16日
対象:20代〜50代の専業主婦、正社員、派遣社員の方
アンケート総数:50
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