"簡単!本格DIYアイデア×7+α" 〜行動派クリエイターRuntenさん〜

DIYを始めたのはわずか3年前ながら、今ではその旺盛な行動力で大掛かりなリフォームまで自ら手掛ける腕前にまで成長したという女性DIYクリエイター、Runtenさん。前稿ではそんなRuntenさんの人となりからDIYとの出会いまでをご紹介しましたが、お待たせしました! 自由な発想が魅力のRuntenさんならではの「これ真似したい!」と思わせてくれるDIYアイデアをピックアップ! ほぼ仕上がっているというリフォーム中のお宅をチェックしつつ、「これイイじゃん」なネタをご紹介していきましょう。

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ご自宅は”海”がテーマのナチュラルカリフォルニアスタイル

Runtenさんのお宅は築30年以上というかなり旧いアパート物件。そのあまりの旧さも”DIY”を始めるきっかけの一つだったそうなのです。ご本人的にはまだ「未完成」とおっしゃっていますが、3年かけてリフォームしてるだけあって細かいところまで手の入った完成度の高い仕上がり。「海」が好きだというRuntenさんの持つイメージをしっかりと具現化しています。

ホワイトやナチュラルカラーのウッド使いが癒されるリビング&ダイニング空間。黒板使いや小物のアレンジもオシャレで、Runtenさんのセンスの良さが垣間見えます。しっかりと細部にまでこだわって創作しているのが写真を見ただけでも分かりますね。

白とナチュラルカラーを基調とし、枯れたホワイトウッドや淡い色調をふんだんに取り入れた、ビンテージ感も醸し出してくれる空気感と、フェイクプラントを効果的な取り入れたナチュラルな風合いが全体を包み込む室内。好きな色だというブルーを効果的に差し色使いすることで海の雰囲気を上手に取り入れているあたりもセンス良いのです。

たっぷりとアレンジの詰まったリビング&ダイニングとは打って変わって、ベッドルームとなっているこちらのお部屋は元は和室だったそう。それを漆喰やホワイトウッドの壁紙を使い白壁で統一。画像真ん中に見える小部屋ももちろんフルDIYで制作しているのです。

身近にあるものを活用&現状復帰できる! 気軽に参考にしたいアイデアが満載

さて、窓を空ければフワッと潮風が舞い込んできそうな、そんな爽やかな空間が楽しいRuntenさんおご自宅なのですが、そこはDIY好きだったら絶対に真似したくなるアイデアの宝庫! ちょっと見回しただけでも「あれは何?これはどうやって作っているの?」のオンパレードなのです。しかもこれだけ大掛かりなフルリフォームなのに全てのアイデアが現状復帰を前提としたモノであったり、意外に身近なものを活用したモノであったりと、気軽に取り入れられそうなアイデアばかり。

そうなのです、RuntenさんのDIYの特徴は、
”簡単なのに仕上がりは本格的”なところ。

プロ顔負けの仕上がりをDIYレベルで実践できるとなれば参考にしたくなりますよね? お待たせしました! そんなアイデアの数々を一つづつチェックしていきましょう!

アイデア①:漆喰を上手に活用

現状復帰も考慮して、元の壁の上にまずベニヤを張り込み、その上から漆喰を塗っています。壁に対してダメージの少ないタッカー(ホチキスの一種)でベニヤを張っているのもポイントですね。

古くから建築物の壁や天井の仕上げに使われている日本特有の塗壁材、漆喰。消石灰を主な主成分とし、防水性や耐火性に優れた保護建材の一種です。最近はDIY愛好家の間でも注目されている建材なのだとか。Runtenさんも最近のお気に入りだそうです。自宅のリフォームでは、リビングの隣にある和室をリメイクするために使用しています。

元々の壁にタッカーを使いベニヤを張り込み、その上から漆喰を塗布しています。そのまま塗るもありですが、ちょっと変化を付けるためにレンガ風の模様を入れるアレンジなどもRuntenさんならではの使い方といえます。最近ではゲル状のものを練り込めばすぐ塗る事が出来るDIYでも使い易い白漆喰が袋詰めで販売されているそうで、Runtenさんもそれを使用しています。

アレンジの一つとして、このようにレンガのような模様を入れ込むなどの遊びも効かせるのがRunten風。

アイデア②:クラック塗料でヴィンテージ感を醸し出す

クラック塗装と汚しを併用し、モールディングと組み合わせて使うことで独特のアンティーク感を表現している倉庫のトビラ部分。クラック塗装はいい感じのシャビー感を醸し出してくれます。

アンティークを模したシャビー(古びた)なスタイルも最近注目されてきていますが、その手法もクリエイターによって様々です。Runtenさんの場合、家具や壁などにヴィンテージな質感を出す為に特殊なクラック(ひび割れ)塗料を使うという、かなり本格的な手法を取り入れ、様々なパターンで使い分けています。

例えば倉庫のトビラ部分はこのクラック塗装とモールディングを併用することで欧風アンティークな風合いを出す事に成功しています。また、棚のドア部分では下地にブルーのクラックを塗り、更にその上からホワイトを重ね塗るすることで独特の風合いを出したりと、ヒトヒネリ加えた使い方も自由な発想力を持つ彼女ならではのアイデアですね。

一見しただけでは分かりづらいですが、この棚の折りたたみになっているドア部分は、ブルーでクラック塗装を施したその上からホワイトを重ね塗りをして独特の風合いを演出しています。ポイントは上塗りしたホワイトはあまり厚塗りをしない事。若干下が透ける程度にざっくり塗る方が風合いが出ていいのだそうです。

アイデア③:ディアウォールをフル活用し新たに壁を制作

ディアウォールの柱にベニヤの壁。そして前述の漆喰とクラック塗装を施したトビラを組み合わせてちょっとした小部屋を制作。一つ一つのテクニックはシンプルで真似しやすいモノなのですが、ここまで徹底&いくつかのアイデアを組み合わせることで完成度の高いDIYが可能になるという見本といえますね。

現状復帰リノベ&リフォームには欠かせないアイテムとなりつつあるディアウォール。まさにこのディアウォールをフルに活用するのが本格派なRunten流。2×4柱をとディアウォールで支柱を作り、その間をベニヤを塞ぐだけなのですが、しっかり作り込むことでなかなかどうして、立派な小部屋の完成! ちなみに元は和室だったこの部屋に増設された小部屋はRuntenさんのDIY用倉庫なんだとか。

トビラを開けるとRuntenさんがDIYで日々使用している工具や資材が所狭しと並べられていいます。トビラの裏側が黒板になっているのもいいですね。

アイデア④:簡単!お手軽!”すのこ”を使って棚を作ろう

横木を上手く使えば切り出しなどの加工無しで作れちゃうすのこ棚はぜひチャレンジしてみて欲しいアイデア。Rnntenさんのすのこ棚は裏板無しで制作していますが、気になる方はベニヤで裏板を作ってもいいですね。

ホームセンターはもちろん、最近はちょっとしたスーパーにも置いてある水廻り用品”すのこ”。そんなどこででも手に入るアイテムを使って効率良く家具を制作してしまうのもRuntenさんならではのアイデア。

この棚などは6枚のすのこを”目”の字に組み合わせただけ。後は折りたたみ戸はベニヤで作れば完成というシンプルさ。既存にあるアイテムを加工して使う、そんな効率の良さもDIYならではの醍醐味。さすがですね。

アイデア⑤:なんでも作れちゃうリンゴ木箱を使ったDIY

リンゴ箱を2つ縦にして脚の部分とします。その上に天板を組み合わせれば絶妙な高さのテーブルが完成。箱の部分は収納にもなり、一石二鳥な使い方が出来るのもいいですね。ちなみにDIY好きの取材スタッフはRuntenさんにお店を教わって早速手に入れてきたそうですよ。

Runtenさんのお家のリビングダイニングにはテーブルがあります。ローテーブルよりは高く、通常のダイニングテーブルよりは低い、ソファと組み合わせるには絶妙の、それでいてありそうななかなか無い高さのこのテーブル。実はリンゴ用の木箱を使ってサクッと制作したというこればたアイデアアイテムなのです。

このリンゴ用の木箱、ネット検索すると大体一箱300~400円程と安価なので、DIYにはピッタリ。Runtenさんもまとめ買いしてDIYの創作を楽しんでいるそうです。

アイデア⑥:プランターハンガー&セメントプランターでフェイクグリーンを飾る

プランターハンガーにしろ、セメントプランターにしろ、自由自在に形が作れるので、様々なバリエーションで創作できるのが醍醐味だそうです。

猫を飼っているのでお家に本物の植物が置けないというRuntenさんは考えました。「フェイクグリーンをアレンジすればいいじゃないか!」と。しかしそこは本格派のRuntenさん、既存のプランターじゃ面白くないから、と自らセメントをこねてセメントプランターを制作してしまいます。

さらに吊るして可愛く飾るにはどうしたらいいかと考えました。「毛糸でハンガーを編めばいいじゃいか!」と。ちなみにRuntenさん、編み物すらやったことがないそうです。そんな中色々試しながらバリエーションを作っていったそうです。

アイデア⑦:カーテンレールを流用してお手軽引き戸を制作

バスルームの目隠しとして制作したこちらの引き戸。取材班は普通にこういう間取りだと思っていたのですが、実はこの引き戸がカーテンレールを流用したDIY制作されたものなのです。

こちらもRuntenさんならではの「あ、こんな使い方があるんだ」と思わず唸ってしまう発想が形になったリフォームアイデア。なんと引き戸を動かすレール部分をカーテンレールで代用するというナイス過ぎる使い方です。すぐに真似できそうなシンプル&お手軽感もいいですね

敷居もしくは敷居となる木枠にカーテンレールを装着し、レールの駒部分を引き戸上部にネジ止めすればそれで完成。こんなにお手軽なのに吊り下げ方式になるので、通常の引き戸のように動きが渋くなるような事がないという、DIYにピッタリのアイデアですね。

もちろんその他にも発想豊かなリメイクネタが満載のお部屋なのです

さて、誰もが真似したくなるようなアイデアをピックアップしてご紹介してきましたが、RuntenさんのDIYリフォームアイデアはまだまだこれだけではありません。お宅にはその他にも楽しい発想&コーディネイトが詰まっていますので、まとめてご紹介していきましょう。

キッチンシンク部分にはフロア用に販売されているタイルマットを活用。サイズや形状が合わせられるので非常に重宝しているのだそうです。上記で紹介しているすのこ棚の天板にも使われていましたね。
南カリフォルニア風の雰囲気溢れる窓枠ももちろんDIYで制作。ちょっとしたアイデアですが、センスがないとなかなかこれを作ろうという発想には至らないと思います。自由なアイデを豊富に持つRuntenさんらしさが現れた部分ではないでしょか。
上で紹介したディアウォール小部屋の壁部分には本棚を増設。ちょうどベッドから手を伸ばしたら手が届くという絶妙の配置がDIYならではのアレンジです。
キッチンの横にL型に配置されているキッチンカウンターも実は全てDIYで制作したもの。ホワイトに塗られたウッド使いと壁側に増設された小棚、小物使いも楽しいオシャレなアレンジが効いた大作なのです。
ゴミ箱スペースや引き出し、収納など実用面でも配慮されているカウンター裏側。見た目だけではなく、自分が使い易いように実用的に作り込めるのもDIYの良さなのです。
シャビーなウッドの質感がカッコいい壁紙はこだわって探したという輸入モノなのだそうです(ちなみにちょっと高価)。そんな壁紙をふんだんに貼り込んだリビングと和室を区切っている引き戸の裏からは姿見鏡が顔を覗かせます。実はこれ、上で紹介したディアウォール小部屋の裏側部分。そこに姿見鏡を埋め込んじゃうというスペース効率も考えられた、これまたナイスなアイデアなのです。

自由な発想と工夫で玄人顔負けの仕上がりを追求するのがRunten流なのです

さて、Runtenさんが3年掛けて仕上げている最中だというご自宅&ピックアップアイデア、どうでした? 見た目はかなり本格的なのに、実際にやってみると初心者でも気軽に「できるかも?」と手を出したくなりそうなアイデアが満載でしたね。

そんな「簡単なのに真似できそう」なRuntenスタイルのDIY。次回はついに実践編に突入! 今回も紹介した気になる”あのアイデア”をレクチャーいたします。お楽しみに!

Text:藤川経雄
Photo:木下 誠

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