
お風呂派?それともシャワー派?プロパンガスでコスパがいいのはどっち?
ガス代の中でも大部分を占めるお風呂代。お風呂にかかるコストを減らせれば、大幅なガス代節約にもつながります。プロパンガスの場合、お風呂を沸かすのとシャワーのみ使うのとでは、どちらが安く済むのでしょうか? 今回は、それぞれのケースでかかるコストと、ガス代を節約するコツをご紹介します。
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お風呂を沸かすのにかかるコスト
お風呂を沸かすには、大量の水を温めなければなりません。水を温めるときにかかるガスのコストは、「水量(L)×上げたい温度(℃)×熱効率(%)÷発熱量(kcal)×従量単価(円)=ガス代」の計算式に当てはめて計算します。
プロパンガスの場合、発熱量(ガスの燃焼量)は都市ガスの倍ほどで、1㎥あたり24,000kcalです。また、一般的な給湯器の熱効率は80~95%です。ここでは、熱効率を90%、一般的な浴槽にお湯をためるとして水量を200L、従量単価はプロパンガスの平均である500円として計算してみましょう。
夏は、水道水の温度が25℃で、40℃まで温めるとします。計算式に当てはめると、「200(L)×(40-25)(℃)×0.9(%)÷24,000(kcal)×500(円)=56.25」となり、ガス代は約56円です。
冬は、水道水の温度が5℃で、40℃まで温めるとします。計算式に当てはめると、「200(L)×(40-5)(℃)×0.9(%)÷24,000(kcal)×500(円)=131.25」となり、ガス代は約131円です。
家族でお風呂を使うなら、人数分お湯を足していかなければなりません。4人暮らしの場合、浴槽2杯分のお湯を使用すると仮定すれば、ガス代も上記金額の2倍になります。
シャワーだけを使った場合のコスト
通常、シャワーを1分使うと10Lの水が出るといわれています。つまり、シャワーを10分使えば100L、20分使えば200Lの水を使用していることになります。シャワーにかかるコストも、お風呂にお湯をためるコストを計算したときと同じ計算式に当てはめて計算してみましょう。
夏場の水道水の温度を25℃、設定温度を40℃とし、10分間シャワーを使用したとします。計算式は「100(L)×(40-25)(℃)×0.9(%)÷24,000(kcal)×500(円)=28.125」となり、ガス代は約28円です。20分間シャワーを使用すると、「200(L)×(40-25)(℃)×0.9(%)÷24,000(kcal)×500(円)=56.25」で、ガス代は約56円です。
次に、冬場の水道水の温度を5℃、設定温度を40℃として、10分間シャワーを使用したとすると、計算式は「100(L)×(40-5)(℃)×0.9(%)÷24,000(kcal)×500(円)=65.625」で、ガス代は約66円になります。20分間シャワーを使用する場合は、「200(L)×(40-5)(℃)×0.9(%)÷24,000(kcal)×500(円)=131.25」となり、ガス代は約131円です。
つまり、シャワーが10分間で済むなら、お風呂を沸かすよりもシャワーだけを使ったほうが、ガス代は安く済みます。しかし、シャワーの湯を20分間出しっぱなしにしているなら、お風呂を沸かすのとコストは変わらないことになります。
ガス代を節約しよう! お風呂とシャワーのコスパのいい使い方
【家族が多いなら、お風呂を沸かそう】
家族が多いなら、お風呂を沸かしたほうがガス代を節約しやすいでしょう。ただし、できるだけ追い炊きをしないことがポイントです。お風呂に一緒に入ったり、続けて入ったりするといいでしょう。
どうしてもお風呂に入る間隔があいてしまうなら、保温シートを使ったりふたを閉めたりして、できるだけ湯温を下げない工夫をしてください。このようにして追い炊きをする回数や使用時間を減らすことで、ガス代の節約につながります。お湯が冷めきってしまっているなら、追い炊きをするよりも、手早くシャワーで済ませてしまったほうがいい場合もあります。
また、お風呂の水はあふれるほど入れるのではなく、浴槽の70~80%程度にするといいでしょう。水の量が少なくなれば、お湯が沸くまでの時間が短くなるため、ガス代の節約につながります。
特に夏場などは、設定温度を下げることもガス代の節約法として有効です。冬場であれば、お湯をためている間やお風呂に入っている間は換気扇を止めておくと、熱が逃げにくくなります。
一方で、当然ですが、お風呂を沸かすのに加えてシャワーも使ったら、余計にガス代がかかることになります。なるべく湯船のお湯を使って体や頭などを洗うようにしましょう。
【短時間ならシャワーを使おう】
1人暮らしなどでシャワーを使う時間が短いなら、お風呂を沸かすよりシャワーだけで済ましたほうがガス代は節約できます。ガス代だけで見れば、シャワーを使う合計時間が20分になるとお風呂を沸かす際にかかるコストと変わらないため、いつもどのくらいの時間シャワーを使用しているか、一度時間を計って確認してみるといいでしょう。
また、節水ヘッドを使えば、20~50%ほどの節水効果が得られます。体や頭を洗っているときなどシャワーを止められるときは止めたり、シャワーの設定温度を下げたりするのも、ガス代節約には効果的です。お風呂を沸かす場合も同様ですが、季節によってこまめに設定温度を変えるといいでしょう。
しかし、いくら節約を意識していても、寒い時期にはついシャワーを出しっぱなしにしてしまったり、シャワーを長時間使ってしまったりするものです。暑い時期はシャワーで手早く済ませて、お風呂で暖まりたくなる寒い時期にはお風呂を沸かすなど、シーズンや状況に合わせて変えるのもいいでしょう。
節約しているのにガス代が高いと悩んでいるなら、ガス代を確認し直しましょう。ガス代としては、使用量にかかわらず毎月発生する「基本料金」と、使った分だけ発生する「従量料金(従量単価×使用量)」が請求されます。
ガス会社から毎月届く料金のお知らせなどから、基本料金と従量単価を調べてみてください。知らない間に料金が上がっている場合もあります。基本料金と従量単価が一般的な価格よりも高いなら、ガス会社の切り替えを検討してみるのもひとつの方法です。
まとめ
今回は、お風呂を沸かすのにかかるガス代と、シャワーを使うのにかかるガス代をご紹介しました。季節や家族構成に合わせて臨機応変に使い分けると、ガス代の節約につながることがわかっていただけたのではないでしょうか。どちらの場合も、できるだけ使う水量を減らすこと、設定温度を下げること、などが節約のポイントです。ぜひ今日から実践してみてください。
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